・1979年~2000年の20年間に発表された腰椎および腰仙骨部の固定術に関する論文244件を調査した結果、固定術の技術が次々と開発されているにもかかわらず、椎間板疾患患者の治療成績は改善していないことが判明。http://goo.gl/KqN3dp
脊椎固定術を受けた患者6,677名の治療成績を検討したこの研究によると、様々な形のインストルメントを使用した場合の癒合率は90%、自家骨移植片を使用した場合の癒合率は84%と、両者間にほとんど差はありませんでした。また、ぺディクルスクリューのインストルメンテーションや固定ケージのような新技術を用いたところで、患者の治療成績の改善は得られていません。
・最も有効な腰痛管理は、1)危険信号の検出、2)重篤な疾患ではないことの保証、3)有効なセルフケアの助言、4)可能な限り日常生活や仕事を継続、5)心理社会的因子の発見と対応、6)不必要な画像検査と医療化の回避。http://goo.gl/7dqYvG
Cochrane Collaborationの総監修を務めるAlf Nachemson博士が「腰痛をどのように治療したらよいかは分かっているのです。一番難しいのはそれを実行することなのです」と述べているように、世界各国の腰痛診療ガイドラインは同じ内容を伝えているのです。しかしこの理想像を医学界に受け入れさせるには、苛立たしいほど時間がかかることも判明しています。
・腰痛発症から2週間未満の労災患者を担当している医師724名を対象に、腰痛診療ガイドラインの遵守状況を調査した世界初の研究によって、医師たちはエビデンスに基づく腰痛治療の実施段階で立ち往生していることが判明。http://goo.gl/fk3zp4
カナダのブリティッシュコロンビア州で行なわれた研究ですが、世界各国がエビデンスに基づく腰痛診療ガイドラインを発表し、専門家の間でも広くコンセンサスが得られているにもかかわらず、ガイドラインの勧告を受け入れるのは難しいようです。しかも、ブリティッシュコロンビア州の労災補償システムは、ガイドラインに従うよう強制する絶対的な力を持っていて、無益な診断や治療費用は補償されなかった可能性があるというから驚きです。患者の利益を最優先に考えればそこまで抵抗する理由はないはずなのに。
・腰痛による就労障害の流行は急速に出現した。腰部損傷という伝統的な治療モデルが「痛みに対する恐怖」「活動に対する恐怖」「肉体労働に対する恐怖」を植え付け、長期就労障害のパターンとなるひとつの社会現象と言える。http://goo.gl/C27Ql9
慢性腰痛に関係した就労障害は、過去数十年で徐々に増加したのではなく、ほんの1世代の間に突如として増えました。かといって重篤な脊椎疾患の増加はまったく起きていません。こんな短期間にいったい何が変わったのかというと、腰痛に対する個人・医学界・社会の反応です。損傷が治癒し、症状が緩和するまで安静にし、できるだけ活動を避けるよう勧める根拠のない治療モデルが問題をこじらせてしまったのです。
・欠陥のある時代遅れの損傷モデルから生物心理社会的モデルで主導的役割を果たした英国では、腰痛関連の就労障害給付が1970年代末から1990年代初頭までに208%増加したが、1990年代半ばから42%減少した。http://goo.gl/C27Ql9
これは主に長期就労障害給付を受ける腰痛患者数が減少したことによるものですが、腰痛に対する社会通念の変化と関係があると考えられています。いずれにしろ、英国では腰痛に対する社会的な反応の仕方が急激に変化したのは事実です。国民の利益になるかもしれません。もしご迷惑でなければ「シェア」をお願い致したく存じます。
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