「痛み」、「発熱」、「疲労」というのはからだの三大警報と言われる。
その中でも「疲労」いわゆる”疲れ”は最近になってようやく解ってきた症状。
「疲労」を感じている時、からだの中はどう変化しているのか。
それは疲労因子「FF(ファティーグ・ファクター)」と呼ばれるタンパク質が大量に生産されているという事が疲労医学の分野で解ってきたのだ。
この「FF」は結果であってその前がある。「FF」の原因となっているものは?
それが「活性酸素」なのだ。「活性酸素」は肉体的にも精神的にもエネルギーを使用する時には必ず発動する物質。ヒトは酸素を使用してエネルギーを生み出す。生きている時には必ずついて回るシロモノなのだ。エネルギーを多く使えば比例するように「活性酸素」も増える。
「活性酸素」は強力な酸化パワーを持ち、本来は体に侵入した異物や外敵を駆逐するために用いられる。
しかし「活性酸素」は増えすぎると自分の細胞までをも攻撃してしまうという諸刃の剣なのである。
「活性酸素」によって傷つけられた細胞から「FF」が生まれ、「疲労」を感じるというメカニズムになっている。
少し前は”乳酸”が種々の疲労の原因だと言われていたが今は否定され「活性酸素」及び「FF」が有力だ。”乳酸”は細胞を保護し、新たなエネルギーとして利用されているものなのだ。
「FF」が大量に蓄積されていると慢性的な疲労や、細胞死(アポトーシス)を促進させ、心臓病、糖尿病などの生活習慣病の引き金にもなりかねないという。当然老化現象にも関わってくるだろう。「FF」は体内の時間を一気に縮めてしまう働きもありそうだ。
肉体的にも精神的にもエネルギーを多く使用していると「活性酸素」と「FF」が増え、自爆的行為になってしまう。
だが、38億年という生命の歴史を誇る我々のからだはその対策も万全だ!
それが疲労回復因子「FR(ファティーグ・リカバー・ファクター)」と呼ばれる物質。
「FR」は「FF」が発生するとその効力を弱めるパワーがあるという。「FF」に対するカウンターとして「FR」が発動するのだ。ホントーにからだってのは上手くできている!どうあっても生かそうとする。
生きていれば、傷つく。疲れもある。それが生きるということだ。
重要なのはその「疲労」からいかにすばやく回復するかだ。いかにカウンター「FR」を発動させるか。
科学的に検証されつつあるのが以下の方法。
・睡眠(静かな場所で、刺激物を摂らず、最低6時間以上。20~30分の昼寝も有効)
・抗疲労成分(イミダゾールジペプチドを摂る。鶏の胸肉やかつおなどに多く含まれる。黒酢やレモンなどに含まれるクエン酸も有効)
・軽い運動(言わずと知れたウォーキング、ストレッチなど!汗びっしょりにならない運動です)
・みどりの香り(森林浴や緑茶の葉っぱの匂いが有効。脳神経に働きかけ活性酸素を抑制する)
・入浴(38~40度のぬるめの湯に15分間程度の半身浴など。)
・気分転換(おしゃべりする。好きな音楽や本を読む。ライトなもの。間違ってもヘビーな哲学書は読まないように!)
以上。
どっかで聞いたようなものばかりで難しいことはない。軽い運動という疲労によって「FR」が誘発されるってのはこれまた人体の面白い所でもある。
「疲労」というのは「活性酸素」と「FF」、「FR」がポイントだという事が解ってきた。
これまた忘れてはならないことは「活性酸素」は主に一粒の細胞の中に数千も存在する「ミトコンドリア」という独自DNAを持つ細胞小器官が生み出すということ。
「ミトコンドリア」は酸素を利用し、生命のエネルギー通貨ATPを産生する。ATPが無いとヒトは生きていけない。動かない。「ミトコンドリア」の機能を正しくすることが「活性酸素」と「FF」を抑え、「FR」を発動するポイントでもあろう。
「ミトコンドリア」は8時間睡眠の重力エネルギー解除、冷たい格好や飲食物を避け温熱エネルギーの摂取、日光浴、口呼吸をやめ鼻呼吸。口は咀嚼器官、鼻は呼吸器官の再認識。など難しくない行動でその正常なパワーを取りもどす。
「ミトコンドリア」を中心に据えることで”疲労回復”の背骨、土台ができるのではなかろうか。義務教育で習った「ミトコンドリア」もムダな知識ではなかったのだ。巷にある疲労回復法というのは技であり原理ではないから。
増税に伴い健康格差も益々広がってくるだろうと予測される。からだに対する正しい知識は本当に重要になってくるだろう。



