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EURO2024「Today's Pick Up」DAY4
スイス vs イタリア


●Preview

史上最多の24カ国で行われたEURO本大会も、いよいよ決勝トーナメントがスタート。
決勝トーナメントの初戦は、前回王者のイタリアとスイスの一戦から幕を開ける。

今大会ここまでは非常に苦しんでいるイタリアは、連覇へ向けてきっかけを掴む試合にしたい所。
対するスイスも前回大会ではこのラウンド16で当時W杯王者だったフランスを破る金星を挙げており、その再現をドイツでも起こしたい。

●STARTING LINE-UP


(布陣は試合開始時のもの。一部、選手名が記事内での表記と異なることをご了承下さい。)

スイスはグループステージ最終戦となったドイツ戦からメンバーを1名のみ変更。
バルガスがスタメンに復帰したこの11人が今大会のベストメンバーと言っていいだろう。

対するイタリアは苦しい試合となったクロアチア戦からメンバーを大幅に変更。
今大会ここまで全く出場のなかったエルシャラーウィがいきなり先発に名を連ねるなど、試行錯誤が続く編成からもスパレッティ監督の苦悩が伺える。

●Review



番狂わせと呼ぶのも申し訳なくなるほどの「完勝」でスイスがベスト8進出を決める試合となった。

メンバーを大幅に入れ替えたせいか序盤からどこか手探りな雰囲気だったイタリアを相手に、試合の主導権を完全に掌握。
この日スタメンに復帰したバルガスがサイドでアビシェルらと息のあったプレーを見せ、左サイドから積極的な崩しでイタリアを翻弄する。
バルガスのクロスに対し、エンボロがスペースを空けて最後はフロイラーが飛び込んだ先制点はまさに狙い通りの形と言っていいだろう。

前半ほとんど何も出来なかったイタリアは、後半頭からザッカーニを投入。
クロアチア戦で劇的同点弾を挙げた切り札を早めに送り込んで打開を図るも、キックオフ直後にまたしても失点を喫してしまう。
デザインしたキックオフが簡単なパスミスにより失敗に終わると、陣形のバランスが崩れた状態を突いたバルガスが見事なシュートで追加点を叩き込んだ。

ここは決めたバルガスを褒めるべき場面だったとは言え、軽率なミスから最後まで相手に寄せきれないディフェンスを含め、これがあのアズーリとは到底思えないあまりにも淡白な失点。
2点ビハインドとなった後も選手たちからは逆転への意気込みは感じられず、結局最後まで何も起こすことが出来ないままイタリアはラウンド16での敗退が決定。
一方のスイスは完璧な試合運びで大一番を制し、最高の状態で準々決勝へとコマを進めた。

●Result

Round16
SWITZERLAND 2-0 ITALY

得点 37 フロイラー(SWI) 46 バルガス(SWI)
MOM バルガス(SWI)
EURO2024「Today's Pick Up」DAY13
チェコ vs トルコ


●Preview

ポルトガルが2連勝で早々と突破を決めたグループF。
2位通過へ向けてはトルコが勝ち点3、チェコとジョージアが勝ち点1と混戦模様となっている。
トルコはもちろん、チェコも勝てばグループステージ突破が確定。
お互いに「勝てばグループ突破」というシンプルな試合だけに好ゲームが望めるだろう。
ベルギー、ポルトガルの試合ではなく、大会13日目は敢えてこのカードをピックアップした。

●STARTING LINE-UP


(布陣は試合開始時のもの。一部、選手名が記事内での表記と異なることをご了承下さい。)

前節ジョージアに引き分けという結果を受けてか、チェコは前線の選手を入れ替えた。
エースのシックがベンチからのスタートという選択には驚きだったが、ここまで先発のなかったバラークが今大会初出場。
同じく今大会初先発となったキティルを含め、190cm近い選手が3人も並ぶ前線の高さは強烈だ。

一方、試合ごとにメンバーを細かく入れ替えるトルコはこの日も2節から複数の選手が交代に。
チャルハノールはここまでの2試合とは異なり、この日はトップ下での先発となった。

●Review



グループ突破へ向けてトルコよりも後が無いチェコが、序盤からハイテンションで試合に入る。
積極的に前に出てボールを奪いに行くが、トルコも簡単にはプレスに屈しない。
チャルハノールに加え、この日はレアル・マドリーでプレーする「神童」ギュレルが攻撃の貴重なアクセントに。
下がって受けながら上手くボールを捌くことで、逆にチェコを押し込む形となった。

意気込みが焦りと変わってしまったチェコは、今大会初先発のバラークが20分にて警告2枚目というあまりに軽率な退場劇。
34分にはベンチのシックが警告をもらうなど、気合いがやや悪い方向へと影響している様子が随所に見受けられた。

バラークの退場で守りを固めざるを得なくなったチェコを相手にトルコは主導権を握り、後半開始早々に度重なる波状攻撃から最後はチャルハノールが鮮やかなシュートで先制点をゲット。
すると今度はいよいよ追い込まれたチェコが数的不利も気にしない「捨て身」のハイプレスでトルコを猛然と追い立て、66分にはロングスローを起点に最後はソウチェクが同点弾を押し込んだ。

このゴールを巡ってのVARなど、徐々にレフェリングを巡って両チームの選手がヒートアップ。
両国の熱狂的なファンが作り出すどこか異様な空気に飲まれたか主審も試合をコントロール出来ず、ここからは大荒れの様相となってしまったのは残念だった。

引き分けでも突破が決まったトルコももはや「守りを固める」というテンションにはあらず、互いに最後までゴールを目指し続けた試合は劇的な決着で白黒がつくことに。
94分、この日途中出場となったジェンク・トスンがエリア内でさすがの決定力を発揮して決勝点。
チェコのDF陣の対応には疲弊の色が表れてたとはいえ、ベテランらしい落ち着いたフィニッシュでチームを2位通過へと導いた。

試合終了後は収まらない両国の選手による小競り合いが起き、加えてファンの乱入が起きるなど最後まで荒れに荒れた試合となったが、ある意味今大会の中で記憶に残る試合となったことは間違いないだろう。

●Result

GroupF
CHECHIA 1-2 TURKIYE

得点 51 チャルハノール(TUR) 66 ソウチェク(CHE) 90+4 トスン(TUR)
MOM トスン(TUR)
EURO2024「Today's Pick Up」DAY12
イングランド vs スロベニア


●Preview

初戦のセルビア戦こそ1-0と勝利で飾ったものの、第2節のデンマーク戦は1-1のドロー。
2試合で2得点と沈黙気味の攻撃陣が気がかりなイングランドだが、それでも既にグループ突破は決定させた。

対するスロベニアはイングランド戦を前に勝ち点2とグループ突破は極めて微妙な状況にある。
今後の展開を考えるとイングランドとしても2位抜けは避けたいだけに決して手は抜けない一戦。
スロベニアは優勝候補相手に一矢報いて何とか史上初のグループステージ突破をつかみ取りたい。

●STARTING LINE-UP


(布陣は試合開始時のもの。一部、選手名が記事内での表記と異なることをご了承下さい。)

イングランドはギャラガーが今大会初先発となった以外は完全にベストメンバーを揃えてきた。
グループ2位通過となると決勝トーナメント初戦で開催国のドイツが待ち受けるだけに、何としてもこの試合に勝って1位通過を決めたい所だ。

一方のスロベニアは1節、2節に続いて今節も一切変更のない不動の11人でこの試合に臨む。
ここまでは無得点に終わっているエースのシェシュコは、「ハーランド2世」とも呼ばれる今大会注目のタレント。
195cmという大柄な身体で強烈なスピードを併せ持ち、今季はブンデスリーガでも11得点を挙げた20歳の新星だ。

●Review



試合を通して見所の極めて少ない90分だったと言っていいだろう。

互いにベストメンバーで挑んだ一戦だったが、まずはイングランドの低調さが目立つ試合だった。
中盤からDFラインにかけてはシンプルなミスが多く、攻撃陣はこの日も沈黙。

イングランドを見るのは今大会この試合が初めてだったが、レアル・マドリーですっかり「ストライカー」に変貌を遂げたベリンガムの存在がむしろ足枷となっているような印象は否めない。
ケインと強烈なCFが2人並ぶシステムはチームのバランスを前に重くしており、サウスゲイト監督としても彼らの共存に関しては頭が痛いところだろう。

ならばと期待したかった今季のプレミアリーグMVPであるフォーデンもこの日は沈黙。
後半から投入されたメイヌーが気を吐いて後半はようやくボールが効果的に動かせるようになったものの、70%の保持率ながら枠内シュート3本という結果が明確に試合内容を物語る。

一方のスロベニアも、引き分けでグループステージ突破が濃厚という情勢もあって腰が重かった。
イングランドの攻撃をしっかり凌ぎきったことは評価できるが、決定機はおろかチャンスも僅か。
守備面もあくまで相手のクオリティの低さに助けられただけという印象で、期待のシェシュコも個で違いを生む出すことは出来なかった。

とはいえ、史上初となるグループステージを決めたのだからスロベニアとしては理想の結果。
優勝候補と言われるイングランドの低調さだけが浮き彫りになる試合だったと言えるだろう。

●Result

GroupC
ENGLAND 0-0 SLOVENIA

得点 なし
MOM メイヌー(ENG)
EURO2024「Today's Pick Up」DAY11
クロアチア vs イタリア


●Preview

スペイン、イタリア、クロアチアが同居し「死の組」と呼ばれたグループB。
ここまでは2連勝でスペインが首位通過を決めており、2位の枠を残り3カ国で争うこととなる。

クロアチアはここまで1分1敗と完全にあとがない状況だけに、突破のためには勝ち点3がほぼ必須。
一方のイタリアは引き分け以上で突破決定。この大きな立ち位置の差が試合にどう響くだろうか。

●STARTING LINE-UP


(布陣は試合開始時のもの。一部、選手名が記事内での表記と異なることをご了承下さい。)

クロアチアは2節のアルバニアから3名のメンバーを変更。
前線のスシッチとマリオ・パシャリッチはこの試合が今大会初スタメンの起用となる。

イタリアも2節のスペイン戦からは3名のメンバーを変更。
前線のレテギは長らくアルゼンチンでプレーし、イタリアセリアAでの出場経験がないまま代表デビューぞ飾った異色の経歴の持ち主。
今季からようやくイタリアでのプレーを選び、新加入のジェノアでは大躍進のキーマンとなった。

●Review



グループ突破に向けて後がない状況のクロアチアが、予想通り序盤から攻勢に出る展開に。
積極的なハイプレスと、モドリッチを中心としたボール保持で試合の主導権を握りにかかる。

しかし、前線でのターゲットマンやフィニッシャー不足の影響は大きく、ボールを持てど有効なフィニッシュには繋げられず。
クロアチアのハイプレスに対してもイタリアはジョルジーニョを中心としたパスワークで徐々に対抗し、前半はむしろイタリアペースの45分だったと言えるだろう。

それでも後半、ターゲットマンとなるブディミルをスタートから投入したクロアチアが盛り返す。
52分に左サイドからのクロスでハンドを誘いPKを獲得。
ここはモドリッチのシュートをドンナルンマが見事なセーブで食い止めたものの、直後のプレーで今度は右サイドからのクロスのこぼれ球を最後はモドリッチが押し込んだ。
PK失敗直後にまさしく執念のゴール。彼の魂こそがやはりクロアチアの象徴と言えるだろう。

ビハインドとなり前に出たいイタリアだったが、今大会度々クオリティ不足が指摘されている攻撃陣はこの日も切れ味が鈍かった。
スパレッティ監督も戦術・交代策それぞれで有効な手が打てず、ただただ時間だけが過ぎ去っていく展開には多くサッカーのファンがクロアチアの勝利を確信したことだろう。

しかしこれがアズーリの勝負強さと言うべきか。
試合もまさに終了間際という98分、CBのカラフィオーリの持ち上がりから左サイドでフリーになったザッカーニが鮮やかなコントロールショットで同点弾!
母国では「まるでデル・ピエロ」と騒がれた鮮やかなゴールでクロアチアを退け、何とか2位でのグループリーグ通過を決定させた。

互いに前線の質不足が重くのしかかる試合ではあったが、ある意味サッカーの難しさや怖さを象徴する試合だったとも言えるだろう。
クロアチアは現状3位通過は望みづらく、最後の最後で奈落の底へ落とされる結末となった。

●Result

GroupB
CROATIA 1-1 ITALY

得点 55 モドリッチ(CRO) 90+8 ザッカーニ(ITA)
MOM ザッカーニ(ITA)
EURO2024「Today's Pick Up」DAY10
スイス vs ドイツ


●Preview

グループステージも本日から最終節。
比較的順当な結果が続いているグループAは、すでに突破を決めているドイツがグループ2位につけるスイスを迎え撃つ。
スイスも初戦でハンガリーを3-1というスコアで下していることから「突破濃厚」という立ち位置だが、最低でも勝ち点1を奪うことで2位以内での突破を確実なものとしたい。

●STARTING LINE-UP


(布陣は試合開始時のもの。一部、選手名が記事内での表記と異なることをご了承下さい。)

すでに突破を決めているドイツだったが、何と第3戦もメンバーには一切の変更なし。
大幅なターンオーバーを予想する声もあったが、ひとりもメンバーを代えないとは驚きの選択だ。

対するスイスは第2戦から前線の構成を大きく入れ替えてきた。
初戦では短い出場時間でゴールを挙げたエンボロが今大会初スタメン。
今季は長らく怪我に苦しんだが、本来の実力を発揮できればエースとして期待される存在だ。

●Review



フルメンバーで挑んだドイツがスイス相手に試合を優位に進めるかと思われたが、フタを開けると予想外の展開に。
コンパクトな陣形を敷き、クロースを中心としたパスワークを封じ込めるスイスの戦術に対し、ドイツは大いに苦しめられることとなった。

ならばとサイドからの攻撃に活路を見出し、17分に左サイドからの攻撃を起点に最後はアンドリッヒが強烈なミドルシュートを決めるも、これは直前のプレーでファウルを取られてノーゴール。
するとその約10分後、カウンターからあっさりと左サイドを破られた末にヌドイェに失点を許してしまう。

ここからは完全に「攻めるドイツ」と「守るスイス」という構図で試合が進んだが、5バックを敷ながらもコンパクトさを失わないスイスの組織的なディフェンスは素晴らしかった。
中盤から後ろはここ数年ほぼメンバーが不変という「長年の連携」に拠る部分も大きいだろう。

しかし、これまでのドイツとは違い「飛び道具」を有しているのが今のドイツの強みでもある。
地上戦での崩しが難しいと判断するや、前線にフュルクルクを投入しロングボールを徹底して放り込んだナーゲルスマンの作戦がこの日は的中。
試合終了間際の92分、同じく途中出場のラウムのクロスにフュルクルクが合わせて同点ゴール。
結局このまま1-1で終了し、グループAはドイツが首位、スイスが2位のまま終了となった。

今大会2得点目となったフュルクルクはある意味スタメンの選手よりも今のドイツに欠かせぬ存在。
優勝を掴み取るためには、引き続き彼の活躍が絶対不可欠となるだろう。

●Result

GroupA
SWITZERLAND 1-1 GERMANY

得点 28 ヌドイェ(SWI) 90+2 フュルクルク(GER)
MOM フュルクルク(GER)