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EURO2024「Today's Pick Up」DAY18
フランス vs ベルギー


●Preview

ラウンド16の中でも最も注目のカードと言っていいだろう。
優勝候補の一角と言われたフランスとベルギーのどちらかが、今日で大会を去ることとなる。

1勝2分と首位通過ながら本調子とは言い難いフランスと、グループステージは1勝分1敗とこちらも波に乗り切れないベルギー。
PKのみの1得点に留まる手負いのエースエムバペ(GS初戦で鼻骨を骨折)と、決定機逸が続き未だ無得点のルカク。
彼らのパフォーマンスも含めて、どちらの国が復調のきっかけを取り戻す試合となるだろうか。

●STARTING LINE-UP


(布陣は試合開始時のもの。一部、選手名が記事内での表記と異なることをご了承下さい。)

フランスはグループステージ第3節をベンチスタートとなったグリーズマンが先発に復帰。
現時点でのベストメンバーを揃えて決勝トーナメントへと臨む。

対するベルギーは数人のメンバーを入れ替える形となったが、この11人が今大会の「ほぼ」ベストメンバーと言っていいだろう。
大会初先発となったオペンダは、今季ブンデスリーガで24得点を挙げ話題を呼んだストライカー。
次世代のエースとして期待されている選手だけに、初めて臨むEUROの舞台で結果を残したい。

●Review



互いに本調子とは言えない影響もあり、カードのネームバリューに反して見所の乏しい90分となった。

ボールを保持したいという気持ちが強い両者だけに、立ち上がりはプレス合戦は避けて互いにDFラインからしっかりとしたビルドアップを進める静かな展開に。
ベルギーはルカクとオペンダを2枚並べることによる「質的優位」から前線に起点を作ることを狙ったが、2トップへのサポートが乏しくどちらかと言えば彼らが孤立気味の状態を強いられてしまう。
対するフランスも前線のトライアングルを中心とした細かいパスワークで中央突破を狙うも、ここはベルギーのディフェンス陣も簡単には突破を許さない。

膠着状態が続く中で、徐々に攻撃の形を増やしながらリズムを掴んでいったのはフランス。
SBの大外からの駆け上がりや、大胆なサイドチェンジなどを織り交ぜてベルギーのゴールへと迫る回数が増えてくる。
劣勢を強いられても中々状況を変えられないベルギーは、後半途中にデ・ブルイネをトップ下へ上げる形で局面打開を図ったが、豪華絢爛なタレントを擁しながら結局彼のポジションチェンジを「切り札」にしなければいけないのがベルギーの苦しい所だ。

それでも83分に得た千載一遇の好機をデ・ブルイネが決めきっていれば試合展開は大きく違ったのだが…。
このシュートをメニャンに防がれた直後の85分、フランスはコロ・ムアニのシュートが相手のリフレクションを誘って幸運な形でゴールイン。
結局オウンゴールと認定されたこの1点を守りきって、フランスはこの日も芳しいとは言えない内容のままベスト8進出が決定。
ベルギーは最後まで攻撃のチグハグ感は否めず、ルカクはこの試合もほぼ見せ場なしという形で無得点のまま大会を終えることとなった。

●Result

Round16
FRANCE 1-0 BELGIUM

得点 85 オウンゴール(FRA)
MOM コロ・ムアニ(FRA)
EURO2024「Today's Pick Up」DAY17
イングランド vs スロバキア


●Preview

優勝候補の最右翼と目されながら、グループステージは1勝2分に終わったイングランド。
結果もさることながら低調な試合内容には批判の声も多く寄せられているが、決勝トーナメントで本領発揮しそうした声を黙らせたい所。

対するスロバキアは初戦でベルギーを下し注目を集めたものの、そこから2試合はルーマニアとウクライナに勝利が挙げられず尻すぼみな形での決勝トーナメント進出となった。
お互い本調子とは言い難い状況の両チームだが、ベスト8に勝ち残るのはどちらになるだろうか。

●STARTING LINE-UP


(布陣は試合開始時のもの。一部、選手名が記事内での表記と異なることをご了承下さい。)

イングランドはここまで試行錯誤が続く「ライスのパートナー」にメイヌーを抜擢。
ベリンガムよりも若いまだ19歳の選手だが、今季は所属するマンチェスター・ユナイテッドでスタメンを掴んだ超新星。
グループステージ最終節のスロベニア戦では好プレーを見せただけに期待していいだろう。

一方のスロバキアはルーマニア戦から一切メンバーの変更なく、大会を通じて先発が続くベストメンバー11人でイングランドに挑む。
中盤の底で八面六臂の活躍を見せるロボツカ、そしてGSで2得点を挙げたシュランツには注目だ。

●Review



セルビアに1点、デンマークにも1点と沈黙が続くイングランドの攻撃陣だが、この日もスロバキアを相手に大苦戦。
マンマーク気味で守るディフェンスに対してまるで効果的な崩しが見せられず、いくらボールを持ってもゴールが生まれる気配は全く起こらない。
期待のメイヌーもこの日は埋没し、ただただ虚無の時間が流れる過去3戦と同じ試合展開が続いた。

グループステージはそれでも結果を出すことが出来たが、舞台は決勝トーナメント。
徐々にペースを掴み始めたスロバキアにじりじりと主導権を握り返されると、25分にはシュランツの今大会3得点目でスロバキアに先制点を許してしまう。
攻撃の迫力不足もさることながら、この場面では大味なロングボールを簡単にゴールまで繋がれた守備陣の対応にも不満が残る。
グエヒとストーンズは1トップのストレレツにかなり苦しめられ、失点場面以外にも前線で起点を作られることが多かった。

後半に入ってようやくスロバキアを自陣に押し込む時間が続いたイングランドだが、戦術面の整理ができていないので試合展開に大きな変化は生み出せなかった。
頼みのトリッピアーは負傷交代となり、サウスゲイト監督が続々と投入した攻撃陣もどちらかと言えばピッチに混乱をもたらしただけと言わざるを得ない。

誰もがスロバキアの勝利を確信する試合内容だったが、ここで試合を動かせるのが今季レアル・マドリーで公式戦23得点を挙げたベリンガムの凄みだろう。
95分にロングスローのこぼれ球を鮮やかなアクロバティックシュートで押し込んで同点弾。
延長に入ると今度はフリーキックのこぼれ球をエースのケインが「目覚めの一発」で押し込み、終わってみれば内容でほとんど見所を作れなかったイングランドがまたも試合を制すこととなった。

●Result

Round16
ENGLAND 2-1 SLOVAKIA

得点 25 シュランツ(SVK) 90+5 ベリンガム(ENG) 91 ケイン(ENG)
MOM ベリンガム(ENG)
EURO2024「Today's Pick Up」DAY4
スイス vs イタリア


●Preview

史上最多の24カ国で行われたEURO本大会も、いよいよ決勝トーナメントがスタート。
決勝トーナメントの初戦は、前回王者のイタリアとスイスの一戦から幕を開ける。

今大会ここまでは非常に苦しんでいるイタリアは、連覇へ向けてきっかけを掴む試合にしたい所。
対するスイスも前回大会ではこのラウンド16で当時W杯王者だったフランスを破る金星を挙げており、その再現をドイツでも起こしたい。

●STARTING LINE-UP


(布陣は試合開始時のもの。一部、選手名が記事内での表記と異なることをご了承下さい。)

スイスはグループステージ最終戦となったドイツ戦からメンバーを1名のみ変更。
バルガスがスタメンに復帰したこの11人が今大会のベストメンバーと言っていいだろう。

対するイタリアは苦しい試合となったクロアチア戦からメンバーを大幅に変更。
今大会ここまで全く出場のなかったエルシャラーウィがいきなり先発に名を連ねるなど、試行錯誤が続く編成からもスパレッティ監督の苦悩が伺える。

●Review



番狂わせと呼ぶのも申し訳なくなるほどの「完勝」でスイスがベスト8進出を決める試合となった。

メンバーを大幅に入れ替えたせいか序盤からどこか手探りな雰囲気だったイタリアを相手に、試合の主導権を完全に掌握。
この日スタメンに復帰したバルガスがサイドでアビシェルらと息のあったプレーを見せ、左サイドから積極的な崩しでイタリアを翻弄する。
バルガスのクロスに対し、エンボロがスペースを空けて最後はフロイラーが飛び込んだ先制点はまさに狙い通りの形と言っていいだろう。

前半ほとんど何も出来なかったイタリアは、後半頭からザッカーニを投入。
クロアチア戦で劇的同点弾を挙げた切り札を早めに送り込んで打開を図るも、キックオフ直後にまたしても失点を喫してしまう。
デザインしたキックオフが簡単なパスミスにより失敗に終わると、陣形のバランスが崩れた状態を突いたバルガスが見事なシュートで追加点を叩き込んだ。

ここは決めたバルガスを褒めるべき場面だったとは言え、軽率なミスから最後まで相手に寄せきれないディフェンスを含め、これがあのアズーリとは到底思えないあまりにも淡白な失点。
2点ビハインドとなった後も選手たちからは逆転への意気込みは感じられず、結局最後まで何も起こすことが出来ないままイタリアはラウンド16での敗退が決定。
一方のスイスは完璧な試合運びで大一番を制し、最高の状態で準々決勝へとコマを進めた。

●Result

Round16
SWITZERLAND 2-0 ITALY

得点 37 フロイラー(SWI) 46 バルガス(SWI)
MOM バルガス(SWI)
EURO2024「Today's Pick Up」DAY13
チェコ vs トルコ


●Preview

ポルトガルが2連勝で早々と突破を決めたグループF。
2位通過へ向けてはトルコが勝ち点3、チェコとジョージアが勝ち点1と混戦模様となっている。
トルコはもちろん、チェコも勝てばグループステージ突破が確定。
お互いに「勝てばグループ突破」というシンプルな試合だけに好ゲームが望めるだろう。
ベルギー、ポルトガルの試合ではなく、大会13日目は敢えてこのカードをピックアップした。

●STARTING LINE-UP


(布陣は試合開始時のもの。一部、選手名が記事内での表記と異なることをご了承下さい。)

前節ジョージアに引き分けという結果を受けてか、チェコは前線の選手を入れ替えた。
エースのシックがベンチからのスタートという選択には驚きだったが、ここまで先発のなかったバラークが今大会初出場。
同じく今大会初先発となったキティルを含め、190cm近い選手が3人も並ぶ前線の高さは強烈だ。

一方、試合ごとにメンバーを細かく入れ替えるトルコはこの日も2節から複数の選手が交代に。
チャルハノールはここまでの2試合とは異なり、この日はトップ下での先発となった。

●Review



グループ突破へ向けてトルコよりも後が無いチェコが、序盤からハイテンションで試合に入る。
積極的に前に出てボールを奪いに行くが、トルコも簡単にはプレスに屈しない。
チャルハノールに加え、この日はレアル・マドリーでプレーする「神童」ギュレルが攻撃の貴重なアクセントに。
下がって受けながら上手くボールを捌くことで、逆にチェコを押し込む形となった。

意気込みが焦りと変わってしまったチェコは、今大会初先発のバラークが20分にて警告2枚目というあまりに軽率な退場劇。
34分にはベンチのシックが警告をもらうなど、気合いがやや悪い方向へと影響している様子が随所に見受けられた。

バラークの退場で守りを固めざるを得なくなったチェコを相手にトルコは主導権を握り、後半開始早々に度重なる波状攻撃から最後はチャルハノールが鮮やかなシュートで先制点をゲット。
すると今度はいよいよ追い込まれたチェコが数的不利も気にしない「捨て身」のハイプレスでトルコを猛然と追い立て、66分にはロングスローを起点に最後はソウチェクが同点弾を押し込んだ。

このゴールを巡ってのVARなど、徐々にレフェリングを巡って両チームの選手がヒートアップ。
両国の熱狂的なファンが作り出すどこか異様な空気に飲まれたか主審も試合をコントロール出来ず、ここからは大荒れの様相となってしまったのは残念だった。

引き分けでも突破が決まったトルコももはや「守りを固める」というテンションにはあらず、互いに最後までゴールを目指し続けた試合は劇的な決着で白黒がつくことに。
94分、この日途中出場となったジェンク・トスンがエリア内でさすがの決定力を発揮して決勝点。
チェコのDF陣の対応には疲弊の色が表れてたとはいえ、ベテランらしい落ち着いたフィニッシュでチームを2位通過へと導いた。

試合終了後は収まらない両国の選手による小競り合いが起き、加えてファンの乱入が起きるなど最後まで荒れに荒れた試合となったが、ある意味今大会の中で記憶に残る試合となったことは間違いないだろう。

●Result

GroupF
CHECHIA 1-2 TURKIYE

得点 51 チャルハノール(TUR) 66 ソウチェク(CHE) 90+4 トスン(TUR)
MOM トスン(TUR)
EURO2024「Today's Pick Up」DAY12
イングランド vs スロベニア


●Preview

初戦のセルビア戦こそ1-0と勝利で飾ったものの、第2節のデンマーク戦は1-1のドロー。
2試合で2得点と沈黙気味の攻撃陣が気がかりなイングランドだが、それでも既にグループ突破は決定させた。

対するスロベニアはイングランド戦を前に勝ち点2とグループ突破は極めて微妙な状況にある。
今後の展開を考えるとイングランドとしても2位抜けは避けたいだけに決して手は抜けない一戦。
スロベニアは優勝候補相手に一矢報いて何とか史上初のグループステージ突破をつかみ取りたい。

●STARTING LINE-UP


(布陣は試合開始時のもの。一部、選手名が記事内での表記と異なることをご了承下さい。)

イングランドはギャラガーが今大会初先発となった以外は完全にベストメンバーを揃えてきた。
グループ2位通過となると決勝トーナメント初戦で開催国のドイツが待ち受けるだけに、何としてもこの試合に勝って1位通過を決めたい所だ。

一方のスロベニアは1節、2節に続いて今節も一切変更のない不動の11人でこの試合に臨む。
ここまでは無得点に終わっているエースのシェシュコは、「ハーランド2世」とも呼ばれる今大会注目のタレント。
195cmという大柄な身体で強烈なスピードを併せ持ち、今季はブンデスリーガでも11得点を挙げた20歳の新星だ。

●Review



試合を通して見所の極めて少ない90分だったと言っていいだろう。

互いにベストメンバーで挑んだ一戦だったが、まずはイングランドの低調さが目立つ試合だった。
中盤からDFラインにかけてはシンプルなミスが多く、攻撃陣はこの日も沈黙。

イングランドを見るのは今大会この試合が初めてだったが、レアル・マドリーですっかり「ストライカー」に変貌を遂げたベリンガムの存在がむしろ足枷となっているような印象は否めない。
ケインと強烈なCFが2人並ぶシステムはチームのバランスを前に重くしており、サウスゲイト監督としても彼らの共存に関しては頭が痛いところだろう。

ならばと期待したかった今季のプレミアリーグMVPであるフォーデンもこの日は沈黙。
後半から投入されたメイヌーが気を吐いて後半はようやくボールが効果的に動かせるようになったものの、70%の保持率ながら枠内シュート3本という結果が明確に試合内容を物語る。

一方のスロベニアも、引き分けでグループステージ突破が濃厚という情勢もあって腰が重かった。
イングランドの攻撃をしっかり凌ぎきったことは評価できるが、決定機はおろかチャンスも僅か。
守備面もあくまで相手のクオリティの低さに助けられただけという印象で、期待のシェシュコも個で違いを生む出すことは出来なかった。

とはいえ、史上初となるグループステージを決めたのだからスロベニアとしては理想の結果。
優勝候補と言われるイングランドの低調さだけが浮き彫りになる試合だったと言えるだろう。

●Result

GroupC
ENGLAND 0-0 SLOVENIA

得点 なし
MOM メイヌー(ENG)