どこよりも早い東京五輪サッカー日本代表メンバー選考 | BBGのブログ

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というわけで、コロナウィルスによる各種スポーツ中断期間の「特別企画」その2です。

今回はその名の通り、1年後に延期となってしまった東京五輪の男子サッカー日本代表のメンバーを誰よりも最速で選んでみようという…まぁふざけた企画です(笑)

というのも、予定ならちょうど今くらいに18人のメンバー予想企画を行うつもりだったんですよね。
自分としてもある程度考えていたにも関わらずこのような事態になってしまったので、だったらいっそもう1年前に実施しちゃおうという(笑)

ただ、まだ1年後なので「予想」というよりはある程度「自分なりの選考」にしてみました。
18人の陣容(今回は2案を提示)と共に、「オーバーエイジの選考」、そして各ポジションの選考について解説していこうと思います。

それでは2021年のサッカー男子日本代表、自分の選ぶ18人はこのようになりました!


2021年東京五輪サッカー男子代表「A案」


2021年東京五輪サッカー男子代表「B案」



・オーバーエイジの選考に関して

まず、18人の選出において最大の争点となるのが「オーバーエイジの選考」となるだろう。

「有無」という部分から議論を始める論調もあるが、個人的には「有り」一択。
日本での開催という「どうしても結果が欲しい」事実を考えれば、ここで東京世代の選手の心境を過度に慮る必要はないだろう。
1人や2人などではなく、3人きっちりと使用してタレント力を高めて欲しい所である。

それではいったいどんなメンバーを選出すればいいのだろうか?


恐らくは大半の人が同じ意見であろうが、真っ先に挙げられるのが大迫勇也(ブレーメン)の存在である。

久保建英(マジョルカ)堂安律(PSV)など2列目の選手は非常に豊富な一方で、センターフォワードを欠いているのがこのチームの特徴。
1年延期になったことで小川航基(磐田)の成長にも期待をかけることが可能となったが、ロシアW杯での活躍を見ても大迫が現在日本人FWの中で頭抜けた存在であることは間違いない。
所属するブレーメンは招集に難色を示していたが、こちらも1年延期でどうなるかが全く分からなくなった。
本人は出場に意欲的でもあり、東京五輪を考えて新たな移籍先を選ぶ可能性も有るだろう。


続いてオーバーエイジを利用したいポジションはボランチになるだろう。

ほぼ「当確」の中山雄太(ズウォレ)と成長著しい田中碧(川崎)をレギュラー候補に挙げたが、彼ら以外には目立った選手が育っていないのが正直な所。
田中もまだ国際大会でのプレーには不安を残しており、1年の猶予は得たものの頼りないという印象は否めない。

それだけに田中と同タイプの柴崎岳(デポルティボ)を推す声が強いが、個人的にプッシュしたいのは山口蛍(神戸)だ。


ストロングポイントは際立つものの起用法が限定され守備面にも不安を抱える柴崎に比べ、山口は「万能性」で大きく優位に立つ。
18人という招集人数を考えると「控えセンターバック」は中山で済ませるのも有効策であり
中山をCBで起用した際に「柴崎・田中」よりも「山口・田中」の方が明らかにバランスが良いユニットを組める点も大きなメリットだ。

また、ピッチ外でチームにフィットできるかという点で柴崎は申し訳ないが不安な印象が否めず
一方所属クラブでも主将を務める山口蛍はそのキャプテンシーや人間力も大きな魅力。
スペインでのキャリアが決して順調とは言い難い柴崎に比べ、神戸で確固たる地位を築いている山口ならば恐らく来年も「試合勘」に大きな問題は生じないだろう。


この世代はCBも層が薄く、中山を4人目のCBとして計算したのはそれが理由でもある。
それだけCBに吉田麻也(サンプドリア)をという意見も多いが、ここは個人的に岩田智輝(大分)の成長に期待をかけたい。
昨年一年間で急激な成長を見せた岩田は守備だけでなく最終ラインから攻撃にもアクセントを加えられる貴重な存在。
ボランチやサイドバックなど多彩なポジションをこなせるユーティリティ性も売りであり、対人戦以外の部分でややストロングポイントを見出しづらい吉田よりも彼のような選手の方が枠の少ない「五輪向き」なのではないだろうか。


それではあと一枠を誰にするか。意外に思われるかもしれないが私は長友佑都(ガラタサライ)を選出したい。
両WBは決して人材難というわけではなく、特に左サイドは杉岡大暉(湘南)や菅大輝(札幌)も控える激戦区でもあるが
長友の持つ国際舞台での圧倒的な経験値はこのチームに一番必要な武器なのではないだろうか。

1月のU-23アジア選手権ではまさかのGL敗退となってしまったように、自国開催が故にここまで過度なプレッシャーに晒されてこなかったのがこの世代のウィークポイント。
そうした選手達が五輪、それも母国での大会という「絶対に負けられない戦い」に突然放り出された時、そのプレッシャーに打ち勝つことが出来るだろうか。
「精神面での強さ」も国際大会を勝つには必須条件であり、それだけに長友がひとりいるだけでチームはグッと頼もしくなるように映る。

2021年は35歳という年齢面がややネックではあるものの、一方で大ベテランの立場でありながら若手選手からの「いじられ役」を買って出るなどチームのムードメーカーにもなれる存在だ。
ピッチ内での貢献は勿論、ピッチ外でも非常に重要な役割を担える選手だけに是非選出してほしい所である。


ということで、以上の「大迫勇也・山口蛍・長友佑都」が個人的な3枠のチョイスとなったが
大迫の招集が不可能だった場合は、吉田麻也を3人目として選出するB案を提案したい。

大迫が呼べないのであればセンターフォワードは小川で十分だろう。
出場に非常に意欲的な本田圭佑(ボタフォゴ)をこのポジションで連れて行くということも考えたが…「大舞台での強さ」は魅力ではある一方あまりに際立ったキャラクターがややチーム内のバランスを崩しかねず不安も残る。
森保ジャパンを経験していない点も考えると、この大スターの招集は見送るのが賢明な選択に思われる。


・FW

     

センターフォワード、そしてシャドーの選出は大迫勇也・小川航基・久保建英・堂安律・安部裕葵・前田大然の6名となった。

3枠に対して6名。
18人という選考人数を考えると過剰にも思えるが、五輪で結果を出すならばやはり選手編成はオフェンス偏重で行きたい。
特にこの世代はこのポジションに多くの海外組を抱えており、世界を肌で知る彼らはひとりでも多く本大会へ連れて行きたい所だ。

ということで結果的に小川以外の6名が海外組というラインナップになった。
大迫を招集するのであればややタイプの被る小川を外すという手もありに思えるが…この世代のエースを担ってきた小川に対してその「非情手段」を選べなかったのが正直な所である(苦笑)
ただ、小川が今後磐田で伸び悩むケースがあればその選択も止む無しとなってくるだろう。

シャドーの軸はやはり久保と堂安で決まりだ。
この世代で間違いなく最高峰のタレントである久保は当然のこと、堂安も能力面では抜きん出たレベルにある日本屈指のアタッカー。
特に堂安はこれまで各世代の代表において悉く大舞台で活躍してきた経験を持つ選手であり、この勝負強さは非常に魅力である。
所属するPSVではやや壁にぶつかっている印象だが、1年の延期をいいきっかけに「ブレイクスルー」して来年の五輪を迎えて欲しい所だ。

リザーブには安部裕葵(バルセロナB)前田大然(マリティモ)を選出。
今年の開催であれば恐らく欠場だった安部は間違いなく「延期にもっとも救われた」選手であり、リザーブチームとはいえバルセロナでのプレーで着実に選手としての幅を広げている点が心強い。
怪我が癒え、このまま順調に成長を遂げればやはり18人からは外せない存在となるだろう。

前田は圧倒的なスピードという他の選手には無い「一芸」を持つ点が大きな魅力。
マリティモでは中心選手として活躍しており、海外移籍を機に更なる成長を遂げることにも成功した。
2トップの選択も可能にさせる貴重な存在であり、ある意味チームには欠かせない戦力と思われる。

選外となったのは食野亮太郎(ハーツ)や三好康児(アントワープ)、そして森島司(広島)あたりになるだろうか。
食野は堂安や安部と選手としての特性が被るだけに、さすがに現状では選出することは出来ない。
逆にボランチでのプレーも可能である三好は最後まで選出するか非常に悩んだが…あとはこの1年次第という所になるだろう。

その他にはCFで田川亨介(F東京)や上田綺世(鹿島)も控えるが、まずは小川を超えなければ話にはならない。
所属クラブでの活躍は勿論、今後組まれるであろう親善試合など代表チームでいかに結果を残すが彼らにとっては重要となるはずだ。


・MF

      

両サイドに2名ずつ、ボランチの2枠に3名で合計7人の選出となった。

オーバーエイジの項では精神的支柱としての重要性を主に説いた長友の選出だが、選手としても未だ国内最高峰の選手であることは間違いない。
A代表でもまだまだ主力選手として活躍しており、招集するのであればやはり左WBでは一番手の存在となるだろう。

左サイドでは長友にある程度バランスを取ってもらいつつ、右サイドは相馬勇紀(名古屋)という鉾で主導権を握りたい所。
12月のE-1選手権、そして1月のAFCU-23選手権で揃って相馬が見せた活躍は鮮烈であり、突破力はもちろんのこと質の高いキックはエース大迫を活かす上でも貴重な武器となるだろう。

彼らのリザーブには遠藤渓太(横浜FM)橋岡大樹(浦和)を選出した。
遠藤は所属するマリノスでも途中出場で多くの結果を残しており、このチームでは貴重な「切り札」となれる存在だけに外せない。
橋岡は昨年浦和にてWBとしてブレイクし、この世代でも立ち位置がグッと高まった印象だ。
SBはもちろんのことCBとしてのプレーも可能であり、こうしたユーティリティ性で菅原由勢(AZ)あたりを今はまだ制していると言えるだろう。

橋岡と同様の存在として杉岡も最後まで選出を悩んだが、長友を選んだ以上左サイドはこれ以上の招集は見送らざるを得なかった。
「長友・遠藤」「相馬・橋岡」とそれぞれ攻守のバランスが良い点もこの4名の大きな魅力である。

ボランチはオーバーエイジの項で大体に触れたのでここでは説明を割愛する。
選外となったのは田中駿汰(札幌)や松本泰志(広島)となるが、厳しい言い方をすればやはり人材難と言わざるを得ないのが明らかだろう。
J2とはいえ所属チームで中心選手に成長した高宇洋(山口)をダークホースとなり得る存在としてピックアップしたい。


・DF

  

3バックを基本線として板倉滉(フローニンヘン)冨安健洋(ボローニャ)、岩田智輝の3名のみの選出とした。

前述したように彼らに不測の事態があった場合はまず中山のコンバート、更なる非常事態があった場合は橋岡の起用で対処したい。
長友や橋岡がいるので4バックへの移行もスムーズにこなせるはずであり、冨安もボローニャでは右SBとしてブレイクしているという事実がある。
ポリバレントな岩田も含め、幅広い戦術に対応できる選手を揃えることでCBは3名で乗り切りたいという考えだ。

選外となったのは立田悠悟(清水)、瀬古歩夢(C大阪)、渡辺剛(F東京)といった選手達。
CBと右SBをこなせ、190㎝を超える長身を備える立田は非常に魅力的な存在に映るが
これまでこのチームで比較的多くの出場機会を貰いながらも残念ながら目立った活躍を残せていない。
清水でも伸び悩んでいる印象が強く、目下急成長中の岩田に比べると大きく分が悪い。
同様に瀬古もまずは所属するC大阪でレギュラーを奪うことが最低条件となるだろう。

そういう面ではFC東京でレギュラーを掴みつつある渡辺剛は気になる存在ではあるが、3バックへの対応能力にやや不安が残る点とCB以外での起用が難しいことを考えればやはり岩田が上に立つだろう。
個人的には「左足でのビルドアップ」という一芸を持つ小林友希(横浜FC)や名将ネルシーニョのもとで左SBとして急成長を遂げた古賀太陽(柏)も気になる存在であり、それぞれほぼ初挑戦となるJ1の舞台でどれだけやれるかを今後注視したい所である。


・GK



所属する広島でレギュラーをがっちりキープしている大迫敬介が絶対的存在となる。

正直この大迫のブレイクが無ければGKも「オーバーエイジの使いどころ」となり得るセクションだっただけに、19歳の彼を大抜擢してくれた城福監督には非常に感謝したい所だ(笑)

その他の選手は現状ほとんど満足いく出場機会を得られておらず立場は非常に苦しいが、新潟へ移籍した小島亨介がどうやらレギュラーを掴みかけているのは朗報と言えるだろう。

大谷幸輝という実力者を退けて第1節では先発出場を飾っただけに、彼がこのまま出場を続ければセカンドは確定か。
逆にやや「ひっくり返された」谷晃生(湘南)あたりはまさしく今が正念場。
GKはやはり試合に出場してなんぼなだけに、今後もリザーブが続くようであれば移籍を選ぶのも手のひとつだろう。


■総括

というわけで、A案を基本線としながら以上の18名を選出させてもらった。
非常に長い解説となってしまい申し訳ないが(苦笑)各選手の選出理由もほとんどすべて説明させてもらったつもりである。

この18人の特徴としてはかなり攻撃偏重であることになるだろう。
3バックの控えがゼロという選択には異論も多いだろうが、守備のバックアッパーに力を割いていてもやはり求める結果は掴みづらい。
森保監督という比較的「タレント力勝負」の指揮官の存在を考えても、シンプルに人材が豊富なアタッカー陣を多く選ぶのが正解なのではないだろうか。

世間ではそうした指揮官の力不足を不安視する声が強いが、思い返せばロシアW杯でも戦前の監督の下馬評は最悪だったが見事などんでん返しでベスト16にまで進出してみせた。
思わぬ好結果の最大の要因となったのは「海外でプレーする選手達個々のスキルアップ」であり、それを考えると久保や堂安など既に海外のビッグクラブで活躍する選手が顔を揃える東京世代にも期待をかけていいのではないだろうか。

自国開催というアドバンテージはともすればプレッシャーにも変わりかねないが
それだけに常に「助っ人」として世界各国で厳しいプレッシャーに晒されている彼ら海外組の存在が重要となるはずだ。
久保や冨安にはこの五輪すらを踏み台として世界の市場におけるスターダムを駆け上がってほしいものである。

もちろん、日頃からJリーグを見ている人間としては国内に所属する選手達の活躍にも期待をかけたい所。
更なる希望を言えば応援する東京ヴェルディからひとりでも選出選手が生まれて欲しいが…現状では厳しいと言わざるを得ないだろう。
むしろ五輪が1年延長になったことをチャンスと捉え、今年も若手選手達が積極的にJ1への移籍を選ばないか非常に心配なのが本音である(苦笑)
長期離脱から復帰した途端に主将の藤本寛也がマリノスや鹿島へ行くような最悪の移籍が今年も起きてしまうのでは…いや、今は考えるのはやめておこう(笑)

いずれにせよ、選手は勿論我々ファンにとっても一生に一度の大舞台であることには間違いない。
悔いの無いように戦いきることは勿論として、結果を出すことにもこだわり「国民が誇れるチーム」となってほしいというのが今の気持ちである。