今回は第2回ということでグループBの4か国を紹介したいと思います。
2強の様相が強いグループではありますが、番狂わせは起こり得るのか。
そこら辺も考えながら診断を進めていきたいと思いますのでよろしくお願いします!
■ポルトガル(5大会連続7回目)
【各セクション診断】FW 8
MF 8
DF 7
GK 7
指揮官 7
【総合値】37
【チーム状態】B
【キーマン】ロナウド
欧州王者として挑む今大会は、あの優勝劇を「組み合わせに恵まれた」と片付ける周囲の声を結果で封じ込めたい。
サントス監督が引き続き指揮を執るチームは、やはりEURO優勝時のメンバーがベースとなる。
ロシアへ向けてはベテラン陣の衰えが不安視されていたが、今シーズンレアルマドリードで後半戦怒涛のゴールラッシュを見せたロナウドを筆頭に主要選手は軒並み状態を維持。
これはまずチームにとって大きくポジティブな要素と言っていいだろう。
そこに、この2年でさらに成熟したジョアン・マリオやウィリアム・カルバーリョなどが加わり
更にその下の世代として予選で9得点を挙げたアンドレ・シルバや23歳にしてマンチェスター・シティで活躍するベルナルド・シルバなどが台頭と陣容は充実。
レナト・サンチェスの思わぬ伸び悩みなどはあったが、それが気にならないほどの分厚いラインナップを揃えることが出来た。
予選でも初戦こそ躓いたものの、そこから9連勝と強さを証明。
32ヶ国の中で図抜けたレベルのタレント力と言う程ではないが、EURO制覇がフロックではないことを証明できるほどのチーム力は備えているだろう。
CBなど世代交代がやや進んでいないセクションが多いのはチームとしての課題であるが
主要選手の多くが30代半ばで迎える今大会はまさしくワールドカップでの「ラストチャンス」。
最後のチャンスに懸ける男達の意地が再びロシアの地で奇跡を起こすことも決して夢ではないか。
■スペイン(11大会連続15回目)
【各セクション診断】FW 7
MF 9
DF 8
GK 9
指揮官 8
【総合値】41
【チーム状態】A
【キーマン】シルバ
前回大会は初戦でオランダに大敗を喫すると2連敗で早々と予選敗退。
悪夢のような結果に、スペインの時代は終わったという印象を多くのサッカーファンに与える結果となってしまった。
その後のEUROでもベスト16であっけなく敗退などいよいよ本格的に冬の時代到来かと思われたが…
EURO後に発足した新体制における監督の選考でロペテギを招聘したことが当たった。
クラブチームでの実績やキャリアに惑わされることなく、確かな戦術家を指揮官に挿げたことでチームは復活。
主要メンバーの大半はそのままに予選を無敗で通過すると、親善試合でも欧州の強豪国相手に次々と勝利を収め、就任以降14勝4分と圧倒的な成績を残してロシアまでやってきた。
選手達、そして自国のファンにもう一度自信を取り戻させたこと。この点だけを見てもロペテギの功績は計り知れないものがあるだろう。
依然としてストライカー不足という課題は残されているが
得点を奪う部分では前線の1トップやサイドアタックに頼りがちだった前体制とは異なり
オフェンシブハーフの選手を4枚並べ、彼らに多くの自由を与えることでアイデアを最大限に引き出すロペテギ体制では中盤からのゴールが急増。
シルバとイスコが予選ではチーム内得点王に輝くなど、これまでにない形でチームは課題を解決しつつある。
懸念されるのは初戦でポルトガルと対戦するということ。
調子がいいからこそ、初戦で思わぬ躓きがあった際にチームが混乱に落ちかねない。
いわゆるピークの合わせ方という面でも少し不安は残るだけに、この開幕戦が今大会の結果に懸かっていると言っても過言ではない。
■イラン(2大会連続5回目)
【各セクション診断】FW 7
MF 6
DF 6
GK 6
指揮官 7
【総合値】32
【チーム状態】B
【キーマン】シャハンバクシュ
アジア予選では無敗で手堅く首位通過。
監督交代の相次ぐ同じアジアのライバルを尻目に、これで2大会連続となるケイロス体制はさらに成熟に磨きをかけている。
10試合で2失点という洗練された守備もこのチームの大きな特徴だが、前回大会からの4年間の間に攻撃の部分で魅力的なタレントが次々と台頭。
キーマンに挙げたシャハンバクシュは今季エールディビジで21得点を挙げ得点王に輝くなどもはやワールドクラスのタレントのひとりであり
1トップを務めるアズムンはロシアでの活躍が認められプレミアリーグの強豪クラブからの移籍も絶えない。
ここに、昨季エールディビジで20得点を挙げたグーチャンネジャドがサブで控えているというのだからアタッカー陣のレベルはアジアの域を優に超えてると言っていいだろう。
それだけに期待の懸かる大会だったのだが…不運なことに組み分けに恵まれなかった。
スペインとポルトガルが相手だとさすがに分が悪いという感は否めない。
リトリートして守り、僅かなチャンスを前線のタレント陣がモノにするというスタイルはアジア予選では「必殺パターン」と化したが、本大会ではどうだろうか。
親善試合でも強豪国の対戦は少なく、劣勢を強いられる中での試合運びには不安大。
選手個々の力に頼るだけではなく、徹底したスカウティングなど監督以下スタッフ陣の力も問われる大会となるだろう。
まずは初戦のモロッコに勝利することが必須。
願わくばスペインが初戦を落とし、後がない状態で2戦目を迎えてくれればというところだろう。
■モロッコ(5大会ぶり5回目)
【各セクション診断】FW 5
MF 6
DF 6
GK 6
指揮官 6
【総合値】29
【チーム状態】B
【キーマン】ジエク
アフリカでの最終予選を6試合11得点無失点と見事な成績で勝ち抜き、実に20年ぶりの出場となった。
立候補している2026年大会の開催へ向けてひとつ良い足掛かりとなったと言っていいだろう。
しかし、今大会はあくまで「本大会進出」という結果を自国大会の成功へ向けての最初のステップとすべきというのが正直な見解だ。
死の組と言われるグループBに入ってしまったことも厳しい評価の理由のひとつだが
選手の顔ぶれを見ても、現段階ではどのグループに入ったとしても厳しいと言わざるを得ない。
6試合で無失点と、最終予選ではユベントスで活躍するベナティアを中心にこれまでにない沈着な守備を披露したが
攻撃面に関してはやはりまだまだ個々の能力に依存している部分が否めず、かと言って世界で通用するほどの優れたタレントを前線に抱えているかと言われればそうでもないというのが現状だ。
改めてメンバーを見渡すと、選手の大半が国外出身選手でありながら、技術が高くトリッキーなプレーを好みながらムラッ気のある選手が多く、ラインナップからはアフリカの血を感じさせてくれる。
これまでアフリカの各国を転々としてきた指揮官のルナールも、時に2バックとも呼べるほど大胆な布陣で攻撃に転じるなど選手の魅力を最大限に引き出すことを試みており、これらが上手くハマった時は思わぬ結果にも期待できるかもしれない。
キーマンにはベナティアではなく敢えて中盤のジエクを挙げた。
アヤックスで背番号10を背負う攻撃の核は、まさにこのチームの司令塔らしい天才肌。
チームの結果に関わらず大会でそのプレーを見てほしい選手のひとりだ。
■グループB総括
スペインとポルトガルが同居するという、残りの2ヶ国からすると死のグループという感は否めない。
おまけに両国は良い状態を保っており、正直このイベリア半島の両国で突破は決まりと見るのがまっとうな結論だろう。
しかし、ポルトガルとスペインからすればただ突破すればそれでいいという訳でもない。
このグループを首位で通過すれば、ラウンド16での対戦相手はグループAの2位通過国。
グループAの診断を見ても明らかの通り大幅に格下と対戦できることが濃厚であり(苦笑)、一気にベスト8が見えてくる。
何としても首位通過を果たしたいだけに、両者にとっても難しいグループに入ったと言えるだろう。
それだけに、注目カードはグループ初戦のポルトガルvsスペインでしかない。
勝てば首位通過が濃厚。一方で負けると一気にグループ突破ですら危うくなってくる。
まさに天国と地獄。両者共に前回大会は初戦で躓いた結果グループリーグ敗退となった過去もあるだけに、何としても勝ちに来るだろう。
様々な観点から見て今大会の中でも屈指の好カード。見逃しは絶対に許されない。