Canon story
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会えない

電話してもいいかな?って言ってしまったら最後。私はきっと甘えてしまう…

今は我慢するしかない。声が聞きたい。あなたの声が1番安心するから。

いっぱいに

幸せなウェディングの風景を、いつか花でいっぱいに飾るのが夢。

自分がデザインを手掛けて、花嫁が持つブーケから花婿のコサージ、会場の飾り付け。

そんな幸せなシーンの一ページに思い出を残す仕事。

いつか…

運命

と言われればある意味ではそうなんだろう。

例えば、会いたいと言ったら、車を飛ばして来てくれるだろうか。電車で三時間はかかる微妙な中距離。

会いたいと思ったときにすぐ会えない。彼には彼女がいるから。

どういうつもりで電話をくれるのか。ちゃんと聞かないと…

今度かかってきたら言うんだ。
いつも、私が落ち込んでどうしようもなくなったときに電話が来る。困ったときに助けてくれる。

電話で体調を心配してくれる。
きっと、距離って、こんなときに感じるんだ。

あまりに切ない。声が聞けるってやっぱり切ない。メールより電話。電話より直接会うのが一番だよと言う彼。

好きだったらさ、電話しちゃうよねと言った意味は?

好きになってしまった私の気持ちはどうしたらいいんだろう。会って話がしたい。二年という時間はお互いが成長して、変わって、考えたり悩んだりするには充分な時間なんじゃないのかと言った彼…

こうして二年後にまた巡り逢えた。


あの頃私は別の人に夢中で…彼のことは何にも知らなかった。同じバイト先で働きながら、たいして会話をしなかったのに。こうして愛おしくなってしまう。


次は、いつ電話がくるだろうか。
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