こちらの続きです。
付録だけですが、ボリュームが多くなりそうなので分けました。
上の記事ですでに10,000文字超えてしまったことも理由の1つ
ミドルマネージャーのためのキーワード30
【意思決定に関するもの】
・損気分岐点分析
これ以上売り上げを上げれば黒字になる売上高のこと。固定費/限界利益率
損益を預かるマネージャーにとって、どのくらいの売上高を目指せばいいか、どの費用を減らせば黒字化するかなどの目処を立てる上で重要な分析となる。
・MECE
漏れなくダブりなく。Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive
概念としては単純ではあるが、切り口「軸」の使い分けが大事。在庫の場合は「仕掛け」「製品」「原材料・部品」などで分けることができるが、そもそも切り口を使いこなせないと(知らないと)分析ができない。
・ロジックツリー
MECEを意識して上位概念を書いの概念に枝分かれさせて分解する手法。分解プロセスが形に残り、コミュニケーションが取りやすい。実無においては二段階程度までMECEにこだわり、後の枝はラフなMECEでも良い。
・マトリクス
2つの軸を取り、4象限などに物事を切り分ける分析。目的を理解して適切な軸を設定することが必要。また、ポジショニング型の場合、軸の中心点をどこに取るかで見え方も大きく変わってくる。
・ピラミッド構造
理論の三角形を組み合わせて、トータルとしてピラミッド型に理論を構造化すること。上段から下段に向けてWhy?の質問に答えるような形になり、逆方向にその根拠づけてと主張ができるとよい。
・パレート分析
構成要素を大きい順に並べてた棒グラフと、累積量を示す折れ線グラフを組み合わせることで、上位の要素が全体的にどのくらい貢献してるかを見る分析。上位20%が全体の80%のボリュームを示している特徴がある。
・相関分析
2次元の図表に2つの軸をとってデータをプロットし、関連性を見る分析手法。相関と因果の違いを正しく理解することが必要。
・NPV(正味現存価値)
ファイナンスにおいてプロジェクトに投資する止めるかを決める指標。
NPV= t年後に見込めるキャッシュフロー ÷ ( 1 +割引率 ) - 初期投資額
・フリーキャッシュフロー
100%自己資本の場合のキャッシュフロー。企業レベルでは営業CF-投資CF
将来の予測に使う場合は楽観的にせず、感度分析や理論を説明できることが必要。
【テクノベートに関するもの】
・DX
デジタルトランスフォーメーション。ITの浸透が人々の生活をあらゆる面で良い方向に変化させることを示す。自部署が該当する場合は、被害者意識ではなく、能動的にDX後のあるべき姿を描くことが求められる。
・ビックデータ
ボリューム、ベロシティ、バラエティが巨大なデータ。ビックデータは、「ありのままの行動データ」であり大きな恩恵をもたらす反面、どのようにビジネスに活かせるか、注意点は何かを知っておくことは必須。
・AI
コンピュータが自身が経験から学習して、良い計算を行うアルゴリズムを使用する。ここ数年の進化はAI=機械学習とも言える。
・指数関数的変化
ITのように指数関数に従って成長していく変化。過去のトレンドを参考にして、予測を立てることで、数年後のあるべき姿の設定などに反映させる。
・テクノベートシンキング
コンピュータを適切に活用した思考法。人間が、「1.問題の定義」「2.データの構造化」「3.アルゴリズム化」を行う。その後にコンピュータの長所とする「4.実行」を行う。
・アルゴリズム
コンピュータに計算を行わせる際の手順や計算手段。アルゴリズムを工夫することで計算時間が短くなったり、目的通りのものを導くことができる。
・顧客経験価値
実際にサービスを利用した際の心理・感情的な価値。市場の飽和によりモノそのものの欲求が相対的に低下することで、顧客は包括的かつ情緒的な価値を重視する。感覚、情緒、想像的・認知的、肉体的・行動的。関係的価値によって、トータルの顧客経験価値が形成されていく。
【労務管理に関するもの】
・労働基準法
労働者を使用する使用者が守らなくてはいけない最低限の労働条件を定めた法律。遵法意識を持ちながら結果を残す工夫がマネージャーは求められる。
特に、「均等待遇」「男女同一賃金」「労働条件の明示」「賠償予定の禁止」「解雇予告」「最低賃金」「労働時間」「時間外・休日労働」「年次有給休暇」「労働者の安全及び衛生」は知っておくべき代表的な例である。
・労働時間
雇用主の指揮命令下で労働者が企業のために働く時間のこと。就労時間ー
休憩時間。日本では労働時間が長く、労働者のQOLが低く、生産性が低いことが問題視されてきた結果、「働き方改革」が推進された。マネージャーは、時間を希少な資源と認識し、その中で最大のパフォーマンスを出すことが求められる。
・年次有給休暇
労働基準法第39条で認められた従業員の権利で、賃金が支払われる休暇のこと。マネージャーとしては部下が有給休暇をとりやすい風土を作ることお、仕事が滞らないような業務マネジメントが必要。長時間労働がなく、有給休暇をとりやすい職場づくりをしたい。
・ジョブ型雇用
ジョブディスクリプションに基づいて適材を雇用し、成果で評価する雇用方式。仕事にあった人を採用して成果で評価する発想。専門性を持っていることが前提となるので即戦力になるというメリットがある。反面、強力姿勢が薄くなったり、詰める経験値が限定だったり、会社が求める能力が充足したら居場所がなくなるなどのデメリットがある。
・副業
本業とは別に仕事を持ち、そこで金銭を稼ぐこと。労働人口が減少する中、効率的に時間を活用すべきという意見が多くなり、主流になってきた。企業目線では労務管理の難しさや、機密情報流出リスクなどがある。
・セクハラ
職場において、性的な言動をとることによって相手に不快感を与えたり、降格や意にそぐわないアサインメントの変更をしたりして、相手に不利益を与えること。マネージャーがおこわないことももちろんのこと、部下の言動にも注意することが求められる。
・パワハラ
職務上の有利な立場を利用して、相手に罵声を浴びせたり、過激な仕事を与えることで、精神的苦痛を与えたり、あるいは身体的な苦痛を与えたりすること。しないことはもちろんだが、部下にある程度プレッシャーをかけざるを得ない時もある。マネージャーは、日頃から部下とコミュニケーションをとり、自分のマネジメントスタイルを客観的に見つめる視点が必要。
・アファーマティブアクション
それまで不当な差別を受けてきた人々(少数民族など)に対し、差別的待遇をやめ、雇用や昇進などの積極的な措置をとること。特に男性のミドルマネージャーにとっては、ダイバシティ&インクルージョンを意識したマネジメントが必須の時代となったことを意識すべき。
・労働組合
労働者の連携組織であり、組合員の雇用を維持し、労働環境を改善することを目的とする。従業員が参加するかは本人の意思である。
・オンボーディング
新たに採用した人材をサポートして組織に馴染んでもらい、戦力化し、リテンションしていく上での一連の人事的受け入れプロセス。人事が音頭をとり、所属部署と連携して、断続的に新入社員のケアをしていこうという趣向。新人を預かるマネージャーとしては、「人事が手伝ってくれるから」と油断するのではなく、自分こそが音ボーディングの主役であることを認識すべきである。
・退職率
従業員が一定期間の間に退職した比率。従業員の職場に対する満足度と関連深い指数で、企業がどれだけ配慮しているか、人間関係に悩みがないかなどが影響する。低いことが望ましいが、低すぎることは、新陳代車が促されておらずパフォーマンスの低い社員もしがみついている見方もある。また、キー人材の退職率といった、固有名詞レベルも捕捉しておくことが望ましい。
【最近の経営に関するもの】
・働き方改革
非生産的で硬直してきた働き方のあり方を見直し、日本全体として良い働き方を追求していく考え方や運動。マネージャー一人でくらできる課題ではなく、経営者が考えるべき課題。自分が「一億総活躍」という命題の中でどう貢献できるか当事者意識を持って考え、働き方を模索することが必要。
・パーパス経営
「自分たちの組織がなぜ存在しているか」という目標や存在意義を問い直し、未来のあるべき姿を追求していこうという経営の姿勢。社会に対する貢献を含め、多くの人が共感し、会社の理念に根付いて、一過性でないことが求められる。
・SDGs
「持続可能な開発目標」の17項目のこと。これを推進することが、若者世代の人材獲得やエンゲージメント向上に役立つかも?
文量がなかなか多かった
スタートアップ向けではない。
理論的な話は中小企業診断士のとほぼ同じ内容だった。