研修日誌6。ミヒャエル・ボレマンス展 | 適当な事も言ってみた。

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~まあそれはそれとした話として~

1月31日/原美術館 ミヒャエル・ボレマンス展

かつてに比べて、オイルオンカンバスの仕事が復興したと感じるようになったのは、
大体ここ15年くらい前からだった。

アメリカのアレックス・カネフスキー、イタリアのニコラ・サモリや
イギリスのジェニー・サヴィル、ノルウェーのオッド・ネイドルム
スペインのロペス・ガルシアなど
アカデミックな技術を踏襲した作家が良い仕事をしていると思う。

今回のミヒャエル・ボレマンスもその一人だと思う。


静謐ながら奇妙な空間に遊ぶ、リアルな人物たち。
ベルギーといえばフランドルの巨匠ファン・アイクが有名だが
”静謐で奇妙”な世界観はこの土地のオーラが成せる技なのだろうか。
もともと写真家だったそうだが、絵画のみならず
映像やインスタレーションも制作している作家である。

ゴヤやマネ、ベラスケスを思い起こさせる描写と、シュールレアレスム的な絵画空間。
今回の原美術館に展示された作品は少々ボリュームが小さいながらも
作家の偏執狂的なストイックぶりが垣間みれた。

無茶苦茶構図が安定していることからも、その自作に対する厳しさが伺える。

観たい作品が無いのは残念だったが、良い刺激になった。