今回の旅で、何よりも行きたかった場所は、
ウフィツィ美術館でした。こちらも、朝一番の回を予約。
市庁舎(ウフィツィ=オフィス)として作られた建物は、お城とは違うシンプルな構造でありながら、中の美しさと、きっと昔から変わらない窓からの景色が本当に特別な美術館。
そして、この旅を通じて、一番心に残った絵は、ここにあるダ・ヴィンチの「受胎告知」でした。
ミラノで、「最後の晩餐」に再会し、描かれた手のひとつひとつが、驚き、恐怖、嘆き、怒り、不安…そういった表情を持つことに改めて驚きましたが、その上れよりも更に素晴らしかった。
門外漢なので、素人意見で恐縮なのですが💦、
天使がマリアに伝える内容を思えば、その使命の重さがいかほどかを天使は知っている筈で、その緊迫感と、マリアを落ち着かせるための理性が表情に現れた絵は、数ある同テーマの作品の中で初めて見たと、思いました。
元あった場所を踏まえると、右斜め下から絵を見上げるのが正しい位置なのだとか。カメラのパースがかかって分かりづらいのですが、マリアの吸い込む息と、天使の翼がより大きく感じられました。
そして、塩野七海氏の作品に出て来ては、一度実物を見たいと楽しみにしていた、ボッティチェリの作プリマヴェーラ、ビーナスの誕生も。
花のひとひら、ひとひらの可憐さとともに記憶に残ったのは、そのビーナスの顔立ち。
それは、この後、街を歩いている時に訪れた衝撃なのですが、ルネサンス期に、ボッティチェリにビーナスとして描かれ、「美」と定義された、目の色、鼻筋、輪郭…そういう遺伝子を持った人が、今、通りすがる人々の中にあることに感動してしまって。
本当にここがルネサンスの震源地だったんだな、と、実感することができました。
もちろん、図録も購入。
日本語版もあったのですが、フォントが変で(昔の新聞を切り張りしたかのようなざらつきが気になり)、英語版にしてみました^^読めるかは別ですけど・・・でも、勉強勉強♪
ミュージアムカフェはシンプルながら気持ちのいい空間。
ドゥオモを望むテラス。暖かい時期にお茶したら、さぞ気持ち良いだろうと思う場所でした^^
今回は、ちょっと寒々しすぎた笑・・・