1.ヒット連発
1955年と1956年の違いは、一人(一つ)の歌手/グループが、複数の曲をヒットさせたか否かにあると思います。1955年には、1曲ヒットが出たらもうそれきり出てこないことがほとんどでした(あとは来年以降再登場するかどうか……)。しかし56年になると、それが変わってきます。例えばプラターズは4曲を1年間にトップ10へ送り込んでいます。その他フォー・ラッズは3曲、パット・ブーン、ペリー・コモ、ファッツ・ドミノは2曲ヒットさせています。もちろんわずかな例ですが、こういうことは1955年にはなかったことです。この現象のきっかけの1つには、やはりプレスリーの登場があるのではないでしょうか。
1.プレスリー登場
1955年にビル・ヘイリーが「Rock Around The Clock」を1位に送りこみ、アメリカの(総合)シングルチャートにロックンロールの土台を作ったかと思いきや、その後再び従来のポップスが多くを占めるようになりました。
1月7日 トップ10シングル
1. Tennessee Ernie Ford / Sixteen Tons
2. Dean Martin / Memories Are Made of This
3. The Four Lads / Moments to Remember
4. Gale Storm / I Hear You Knocking
5. Frank Sinatra / Love & Marriage
6. The Platters / The Great Pretender
7. Art Mooney Orchestra / Nuttin' for Christmas
8. The Platters / Only You
9. Roger Williams / Autumn Leaves
10.Al Hibbler / He
この通りロックンロールと声を大にして言えるものはありません。強いて言えば「Sixteen Tons」が一番それに近いのでしょうか。いや、どうだか。フランク・シナトラの「Love & Marriage」なんて、音楽の授業(映画『サウンド・オブ・ミュージック』の鑑賞)で聴いたくらいです。
その後2月に、ビル・ヘイリーの「See You Later Alligator」がトップ10入りしますが、「あぁまたあなたですか」といった感じです。その少し前にKay Starrの「Rock And Roll Waltz」という曲も1位になりますが、この人も結局ポップスの人なのです。あと同時期にパット・ブーンが、リトル・リチャードの「トゥッティ・フルッティ」を歌っていますね。ですので、決め手となる存在を期待するにはプレスリーを待つしかないのです。ビル・ヘイリーじゃダメなのかという指摘もあるかもしれませんが、彼はただのおじさんに見えるんですよ。1955年当時で30歳だったそうですが。
3月31日、ついにエルヴィス・プレスリーの「ハートブレイク・ホテル」が9位にランクします。待った甲斐があったと思いました。まるで今まで聴いた曲が無駄だったかのようですが、そんなことはありません、大変勉強になりました。
さてチャートを追ったことで初めて聴いた「ハートブレイク・ホテル」ですが、最初は意外と普通にも聴こえたりもしました。「こんなものだっけ?」などと思いましたが、私は平成に生まれた人間であって、しかも時代を1955年から急速に追って聴いているのですから、「ハートブレイク・ホテル」も時代の流れに存在した1曲として認識されるのでした(単純に今までに聴いたことがあるというのも原因かもしれませんが)。しかし、何度も聴いていく内に、段々とすごいことだと思うようになりました。やはりプレスリーは持っているものが違うと言いますか、今までにはなかった音楽ができていると感じました。もっとも心理的なバイアスがかかっているのもあるのでしょうが。2017年夏に、週間シングルチャートを聴いていこうと決意したときの目標の一つ、「プレスリーの出現を確認する」をついに成し遂げられたのです。それは感動でした。
2.ロックンロールの漣
同じ頃、カール・パーキンスの「ブルー・スエード・シューズ」も上位にランクイン。これは若干カントリーが混ざっていますかね。詳しくはありませんが。それから5月にロニー・ドネガンの「ロック・アイランド・ライン」もトップ10に。ロニーはイギリス人ですし、スキッフル・ブームの立役者だそうです。スキッフルは手作り楽器を演奏するとか言いますが、この曲は立派な楽器しか使っていないじゃないですか。スキッフルって何なのですか?それからジーン・ヴィンセントも「Be-Bop-A-Lula」でヒットしています。この曲は個人的にエヴァリー・ブラザーズのカバーが好きですね。
これにてようやくロックンロールが!と思いましたが、やはりアメリカ中に蔓延することはないようです。これはビルボードの総合チャート(Top 100)という、広い視点から見ているからであり、R&Bチャートといった専門チャートを見ていればもっと面白いことになっているのかもしれません。1956年のロックンロールで最強なのはやはりプレスリーで、「ハートブレイク・ホテル」「冷たくしないで」「ハウンド・ドッグ」「I Want You, I Need You, I Love You」(長いので英語の原題で)「ラヴ・ミー・テンダー」と5曲もトップ10にランクインさせています。「冷たくしないで」「ハウンド・ドッグ」に至っては同じレコード(両A面)なのですから、ものすごいです。「ラヴ・ミー・テンダー」は……ロックですか?
3.やっぱりポップス
当時プレスリーのライバル的存在として売り出されていたのが、パット・ブーンなのだそうです。55年に「Ain't That A Shame」、56年に「I'll Be Home」がヒットしています。しかし私は、この2曲をあまり気に入らなかったのです。ただ普通の曲だとしか思えなかったのです。だいたい「Ain't That A Shame」にしても「トゥッティ・フルッティ」にしても、前者はファッツ・ドミノ、後者はリトル・リチャードの曲ではありませんか(彼の歌唱も、オリジナルのエネルギーとはまったく異なり、"カバー"ではなく"剽窃"に近いと感じました)。そういったことから、パット・ブーンをつまらん人間だと認識していたのです。ところが、それに続く「I Almost Lost My Mind」でそれが急変します。この曲の甘さときたら、なんと素敵なものでしょう。スイートです、はい。私はすっかり魅了されたのでした。単なる優等生ぶったつまらん男でもないのだと見直しました。何様でしょうか?私。
次に、プレスリーのようなロックンロールが登場する前に、アメリカンポップスを支えていた音楽にも着目したいです。54年末から55年はじめにかけて大ヒットしていた「ミスター・サンドマン」を歌ったコーデッツは、56年にもヒット曲を出しています。それが「Born To Be With You」で、7月7日から8月25日にかけてトップ10にランクし最高5位を記録しました。歌声といい、細やかに刻まれるハイハットといい、静けさの中に美しさがあり、個人的には「ミスター・サンドマン」よりも好みの曲です。
56年のポップスを語る上で欠かせないのは、フォー・ラッズでしょう。56年には3曲がトップ10にランクインしています。どの曲も朗々とした歌いっぷりです。「モーメンツ・トゥ・リメンバー」という曲は、55年9月~56年2月までトップ10を維持という、とてつもないロングヒットに。
その後2月~5月上旬まで「Not Not Much」、5月下旬~7月まで「Standing on the Corner」がトップ10に居続けました。プレスリーが、3月31日から年末まで5曲の強力な武器でトップ10で暴れまくっていた(8月25日、9月1日には「ハウンド・ドッグ」「冷たくしないで」「I Want You~」の3曲がランクイン)ため、私は大変驚愕していましたが、フォー・ラッズもそれに匹敵する人気です。ロックサイドがプレスリーなのであれば、ポップサイドはフォー・ラッズということになりますね。
4.変わり種?
上記のように1956年は、ロックンロール(というかほぼプレスリー)、ポップスともに充実していますが、その中にはノベルティ性の高い、なかなか面白い曲もあります。こういうことも1955年には、まずなかったことです。
まずPatience & Prudenceから紹介しましょう。この曲は別に変な曲でもないのですが、個人的にちょっと書いておきたい曲です。最初に聴いたとき、「子供の声?」と思いました。少女、それもかなり幼い声と推測しました。すかさずGoogleで画像検索したところ、出てきました、やっぱり子供!二人組ですが、その内の一人が小学生くらいのようです。次にウィキペディア(英語版)を見ると、生年月日が記載されていました。一人が1942年生まれで、1945年生まれのようです。はっ!?この二人は姉妹のようで、妹は1956年時点で11歳と納得ですが、お姉さんはまだ14歳?私には、お姉さんが成人しているものとばかり思ってしまいました。確かにもう一度画像を見てみると、確かに二人とも(服装やイラストで)子どものような扱いを受けています。いや、実際子どもなのですから!私が14歳、つまり中学二、三年生の頃を思い出しましたが、その頃の女子はみんなガキですよ、このお姉さん(Patienceの方)と比べれば。もっとも、私もガキだったに違いないのですが。
こういう子どもの声による曲は、1955年にも一応ありました。The Cowboy Church Sunday Schoolという名義の「Open Up Your Heart (And Let The Sunshine In)」という曲です。3月26日に8位に上昇しています。Patience & Prudenceのご両人よりも、さらに幼い声です。
しかしこの曲、子どもの声かと思いきや、成人女性の声を録音して回転数を上げているとのこと。確かに不自然さは感じていました。
続いては、Buchannan and Goodmanの「The Flying Saucer」です。8月25日から9月15日にかけてトップ10にランクインしました(最高7位)。初めて聴いたとき「なんだこれは?」と思った曲です。いえ、曲であるかもわかりません。1955~56年のヒット曲を随所で挿入しまくっているのです。自分たちで演奏しているのではなく、実際の音源を(一部ではあるものの)使用しているのです。著作権的に大丈夫なのかよと思いますが、なんとなくこの時代はそういうのが緩そうです。実際には丁寧に許可をとっているのかもしれませんが。こういうことをA面でもB面でもやっているのですから、徹底しています。今回、使用されている曲を調査したところ、以下の通りでした("*"の印がつく曲は1955年発表)。
A面
Nappy Brown / Open That Door*
The Platters / The Great Pretender*
Frankie Lymon & The Teenagers / I Want You To Be My Girl
Little Richard / Long Tall Sally
Fats Domino / Poor Me
Elvis Presley / Heartbreak Hotel
The Penguins / Earth Angel*
Smiley Lewis / I Hear You Knocking*
Little Richard / Tutti Frutti
The Platters / The Magic Touch
The Platters / The Great Pretender
B面
Don Cherry / Band of Gold*
Fats Domino / Ain't That A Shame*
Don Cherry / Band of Gold*
Nappy Brown / Don't Be Angry*
Carl Perkins / Blue Suede Shoes
Chuck Berry / Maybellene*
Bill Haley & His Comets / See You Later Alligator
The Platters / My Prayer
このように合計17曲が使用されています。どうやらR&B系の曲が大半のようです。プラターズなんか3曲も登場している点を見ると、当時のプラターズの人気ぶりがうかがえます。(そういえば細野晴臣が2007年に『Flying Saucer 1947』というアルバムを発表していますが、関係あるのでしょうか)
最後に、6月から7月にかけてヒットしたNervous Norvusという名義による「Transfusion」を紹介します。ただ、少し書くのに迷います。その原因は、私が参考したサイトにあります。この記事はここを参考に書いているのですが、実際に聴くために参考にしていたのはここなのです。実は二つのサイトのデータには相違点が多く、例えばこの「Transfusion」は後者のサイトではトップ10(最高8位)にいるものの、前者にはないのです(6月23日の13位が最高)。先述の「Flying Saucer」だって前者のサイトでは最高3位です。これは一体どういうことですか。私は両サイトのデータのズレに気付き、迷った末に1957年から後者の海外サイトを頼ることにしたのです。だってビルボードって海外ですよ?海外の方が正確そうじゃないですか?完全に主観ですが。
この「Transfusion」はシンプルな伴奏と歌に、何度も車がぶつかって壊れる効果音が登場します。その効果音の音が大きく、歌が聴き辛いほどです。このシンプルな演奏+効果音という一発ネタ勝負は、70年代後半~80年代前半のニューウェーヴのノリに少し似ている気がします。効果音の通り、歌のテーマは自動車事故です。自動車事故といえば、ジャン&ディーンの「デッド・マンズ・カーヴ」を思い出します。
5.1位獲得曲
1955年11月26日~1956年1月7日(7週):Tennessee Ernie Ford / Sixteen Tons - キャピトル
これは前回(1955年)でもふれましたね。聴くほどに味が出るタイプの曲だと思います。
1月14日~2月11日(5週):Dean Martin / Memories Are Made of This - キャピトル
これも「Sixteen Tons」と同じくスルメ曲だと思います。アコースティック・ギター&ベースと歌・コーラスという非常にシンプルな曲なのですが、不思議なほどに味わい深いのです。ディーン・マーティンの歌声はもちろん好きですが、絶えることなく続く低音コーラスも印象的です。
2月18日~2月25日(2週):The Platters / The Great Pretender - マーキュリー
プラターズは、1956年に4曲トップ10ヒットを記録しています。まず「Only You」は1955年の10月頃からトップ10に長く残り続け、翌年1月までその勢いが続きました。「Only You」の勢いが落ちるかというときに、次のシングル「The Great Pretender」が上昇し、最終的に1位になります。先ほど1956年は、ロックはプレスリー、ポップはフォー・ラッズと書きましたが、黒人R&B部門では間違いなくプラターズでしょう。
3月3日~3月17日(3週):Kay Starr / Rock & Roll Waltz - RCAビクター
思い切り「ロックンロール」とタイトルにあるので、どんなロックだと思いましたが、結構ポップ寄りです。アレンジ次第では間違いなくロックなのですが。ケイ・スターという歌手は、別にロックンロールの人でもないので当然でしょうか。1955年にペリー・コモが「ココモ」をヒットさせていたのと同じ現象かと思います。
3月24日~4月28日(6週):Les Baxter / The Poor People of Paris - キャピトル
ロックンロール以前つまり1955年までの面影を感じさせられる曲です。実際レス・バクスターは、1955年に「Unchained Malody」をヒットさせています。この「The Poor People of Paris」はもう飽きるほど聴きました。トップ10にランクした期間は2月25日から6月2日。私は合計15回もこの曲を聴いたのでした。なんとなくイオンみたいなショッピングモールで流れていそうですね。イオンでは「狂った時計」やグレン・ミラーの「イン・ザ・ムード」が流れているときがあって、「The Poor People~」にもそれらの曲が連想させられる雰囲気があるのです。
5月5日~6月16日(7週):Elvis Presley / Heartbreak Hotel - RCAビクター
レス・バクスターのおだやかなインスト曲からいきなりこれですから、非常に対照的で面白いものです。「ロック」といえば、うるさい音楽という印象を持たれやすいですが、この曲はギターが騒がしく鳴っているわけでもありません。先述のディーン・マーティン「Memories Are Made of This」と同じく、必要最低限の音数なのです。しかし、「Memories Are Made of This」とはまったく違う音楽です。その原因は、単純にエレキギターの有無にもありますが、やはりプレスリーの特異な唱法(少なくとも1955年のトップ10にこんな歌い方をする人はいなかった!)であり、彼の持つ魂なのではないでしょうか。などと言ってみますが、私が生半可に感想を書くのはおこがましい気もします。とにかくこの曲はすごいです、"本物"だと思います。
6月23日~7月28日(6週):Gogi Grant / The Wayward Wind - エラ
この曲も名曲です。曲の持つ雰囲気に、惹き込まれるような魅力があります。ゴギ・グラントの歌声も、曲に合っており上手いです。この曲を調べてみたところ、元はカントリーソングなのだそうです。しかし、ゴギ・グラントのヴァージョンからカントリーの雰囲気はありません。
個人的に素晴らしいアレンジだと感じます。
8月4日~8月11日(2週):Pat Boone / I Almost Lost My Mind - ドット
今までどうでもいい男と見下していたパット・ブーンでしたが、この曲で見直しました。すごく上から目線ですね。歌にはタイトル「I almost lost my mind」と歌う部分がありますが、ここで音程が上がったり下がったりする点が特徴です。つい揃って口ずさみたくなります。これはおそらく私だけではないでしょう。なんといっても堂々の1位を獲得しているのですから。
8月18日~9月8日(4週):The Platters / My Prayer - マーキュリー
この曲は以前から知っていました。といってもプラターズではなく、フォー・シーズンズによるカバーによってですが(今後も私の「フォー・シーズンズで知った」現象が発生しますので、そのときはしぶとく報告したいと思います)。前付けヴァースで歌われるメロディが少し暗めで、それが一番印象に残ります。個人的に、それ以降は実はどうでもいいです。いつものプラターズ節だなと。
9月15日~10月27日(7週):Elvis Presley / Don't Be Cruel - RCAビクター
プレスリーの代表曲ですね。決して「ハートブレイク・ホテル」だけの一発屋ではないのです。さすがに私もA面B面ともに知っています。
カップリングは有名な「ハウンド・ドッグ」で、両A面として発売され、どちらも大ヒットなのですから、すごいことです。どちらも絶対にヒットするという確信があったに違いありません。
この「Don't Be Cruel」を最初に聴いたのは、中学一年生だったと思われます。最初に聴いたのは、プラターズ同様原曲(プレスリー)ではなく、細野晴臣だったのです。その頃私は、「ハリー細野 クラウン・イヤーズ1974-1977」というボックスセットを買い与えられました。そのボックスの中のCDにライブ音源が収録されていたのです。そのCDに収録されていたのが、この「Don't Be Cruel」でした。しかし、原曲の邦題が「冷たくしないで」であるにも関わらず、細野晴臣は「つめたく冷やして」と歌います。歌詞はほとんどが日本語で、"つめたく冷やして、飲もうぜビール"などと歌っています。今なら「何だこれは」と思えますが、当時はこの曲がプレスリーによって歌われていたことすら知らず、「そういう曲があるのか」程度にしか思えませんでした。私にはこのような、誰かの特殊なカバーを先に聴いて、後に原曲を知るということが何度かあります。
11月3日~11月17日(3週):Jim Lowe / Green Door - ドット
少し可笑しな演奏といいますか、軽い感じが魅力です。ウッドブロックやチェンバロ?の音が効果的です。この「グリーン・ドア」は、ジム・ロウの最大のヒット曲で、あとは中ヒットが数曲といった具合です。なんでも2016年末まで存命だったそうで、こういう人はどうやって生活していたのだろうと、余計なことまで考えてしまいます。
11月24日~12月1日(2週):Elvis Presley / Love Me Tender - RCAビクター
これも文句なしの代表曲。プレスリーの初主演映画の主題歌でもあります。この曲は音楽の授業でも習いました。といっても原曲である「オーラ・リー」ですが。私は小さい頃から「オーラ・リー」が好きで、母親にこの曲を訊ねたところ、「プレスリーの曲だね」と返答されました。その後プレスリーのロックの人間と知って、「オーラ・リー」と全然違う音楽性じゃないかと不思議に思ったものです。
12月8日~1957年2月2日(9週):Guy Mitchell / Singing the Blues - コロムビア
最初は、またどうでもいい曲が1位になったなと蔑んでいましたが、ガイ・ミッチェルがテレビ出演してこの曲を歌う映像を見て、面白くて良い曲だと掌返ししました。映像にはガイ・ミッチェルと女性が映っており、ガイが女性に必死に言い寄るのですが、ことごとく拒絶されるのです。実際歌詞もそんな内容で、これは非常に面白く鑑賞できます。
プレスリー、パット・ブーン、ジム・ロウ、ガイ・ミッチェル(1位にはなっていませんが、ジョニー・レイの「Just Walkin' in the Rain」という曲がヒットしています)と見ていくと、この時代は男性歌手の曲が流行りだったのかと推測できます。
6.総括
改めて見ると、1955年にはあった穏やかさは薄れて、より明るさが強調されているように感じられます。たった一年でそうなるのかと驚きますが、これがロックンロールの力なのでしょうか。プレスリーを代表としたロックンロールも良いですが、それと共存していたポップスにも確かな魅力があります。ここで11月24日のトップ6を見てみましょう。なぜ5ではなく6なのかというと、6位の「ブルーベリー・ヒル」が個人的お気に入りだからです。悪い曲は一曲もありません。
1. Elvis Presley / Love Me Tender
2. Jim Lowe / Green Door
3. Johnnie Ray / Just Walkin' in the Rain
4. Guy Mitchell / Singing the Blues
5. Elvis Presley / Don't Be Cruel
6. Fats Domino / Blueberry Hill
実は1956年のはじめに、この週間シングルチャートに飽きつつあったのです。しかし、どうにか峠を越えて、今では完全に日課となっています。続けられて本当に良かったです。さて次は1957年ですね。いつ記事を公開できるでしょう……。