平清盛 「王家は序の口?」の記事を読む | (不肖)大河ドラマ批評家「一大河」の批評レポート

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こんばんは、一大河でござりまする。
今日はネットで拾った『平清盛』関連の
ニュースをご紹介。


それにしても今年の大河ドラマ、いろんな意味で
話題になる作品ですね(笑)


潜在的な視聴者は毎週計上される視聴率より
きっと多いはずなんだけどなー


王家は序の口、大河ドラマ『平清盛』の大胆さ
(リアルライブ THE REAL LIVE WEB)


記者が書いたのかどこぞのライターが書いたのかは
存じませぬが、記事としては二流だなというのが
それがしの感想でござりまする。


まず、皇室を「天皇家」とするのは戦後の左翼的
概念により生まれた表現
なので中立の立場で記事を
書くなら使用を控えたほうがよろしい。


次に、
「唐船に乗る海賊は中国語が飛び交う国際色豊かな集団である」
という一文。


いやいや、この時代の中国大陸は「宋」という王朝であり、
中国大陸にいわゆる漢族の国「中国」という国は存在しなかった
ため、正しくは「宋のことば」であるはず。


「じゃーなんでこの記事を取り上げたんだよ」という
ツッコミに応えますと、ずばり『太平記』
例に挙げているからですね。
この点だけは評価したい。


記事にもあるとおり、『太平記』に登場する足利尊氏は、
戦前まで、勤王の武士で名高い楠正成と対比され、逆賊として
扱われていました。


尊氏は、後醍醐天皇とともに鎌倉幕府を倒しますが、
のちに建武の新政に反旗を翻し、天皇を裏切った末、
日本は、朝廷が二つに分裂する南北朝時代という
史上稀に見る異常な事態
となります。


放送当時はどうだったかわかりませんが、完全版DVDでは
毎回OP前に「おことわり」として


内容の一部に、現在では不適切な表現がありますが、放送当時の
時代背景を考慮して、そのまま収録しております



というテロップが必ず流れるんですね。
ネットで探してみたら、大手質問サイト「OKWave」に
関連記事がありました。


NHK大河ドラマ“太平記”DVD冒頭の「おことわり」って何のこと?
(OKWave)


アンサーにある内容の半分は回答になっていると思います。
劇中に、現在だと差別用語と捉えられる言葉はたしかに
あったかもしれません。
そーいやおっぱいポロリもあったような…


残り半分は、

南北朝時代という、皇室が積極的に歴史の表舞台に出た
時代であり、複雑な権力闘争が繰り広げられた時代であるから


でしょう。


逆賊が主人公のドラマなんて、戦前なら考えられませんからね。
時代が時代なら不敬罪。
放送当時は特定の政治イデオロギーを持つ人々からクレームが
殺到したことと思います。


しかしながら、『太平記』では、尊氏は私利私欲のために朝廷を
裏切ったのではなく、建武の新政への反発や足利家存続のため、
やむなく天皇に弓を引いた、という主旨で描かれています。


後醍醐天皇も、権力闘争の中心でありながら、繊細で人間らしい
為政者として描かれています。
尊氏を主人公にしたとて、悪人のような描かれ方はされていません。


そのように、タブーを乗り越え、南北朝時代に生ける人々を
描いた『太平記』は、歴代の大河ドラマ作品の中でも
名作中の名作であります。


「王家騒動」「知事批判」など、放送6回でますます批判の高まる
『平清盛』ですが、わたしはチャレンジャブルな時代劇こそ、
いまの時代に必要だと思っています。


そんな『平清盛』を、一大河はこれからも
応援してまいります。
毎回ヒヤヒヤしてますけどね(汗)


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