ヤンマガ兄妹のとある夜の話①②③④⑤⑥⑦⑧⑨…の続き。
今回もキョーコサイドからの話になっております。
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般若顔で敦賀さんに詰め寄るミューズ様。
「どーなの!蓮ちゃん!!ってーか貴方からも相当な酒の匂いしてるじゃない。どんだけ飲んだのよ!酒も程々にしないと身体に良くないわよ!!」
「いやそんなに飲んでないと思いますけど…。ウィスキーをロックで5杯程飲んだだけですよ。」
その言葉に、私もミューズ様も呆気にとられてしまった…。
「充分飲んでるわよ…。」
私も気づかなかった。夕べは、村雨さんと愛華さんの話に付き合ってたせいかどんだけ飲んでいるのかちゃんと確かめてなかったのよね…。
「二十歳過ぎてそこそこの男が、そんなに飲めるとはね。もしかして蓮ちゃん未成年の内から飲んでたんじゃないでしょうね…?」
ギロリと敦賀さんを睨み付けるミューズ様。
その言葉に、敦賀さんが一瞬ギクッとした動きを見せた。
もしかして本当に飲んでたんじゃ…??
「あ、あのミューズ様?その…お酒はともかく私何もされてませんから!ご心配なく!!ほら、この通り服も着たままですし!」
布団から身を出して服を着ている所を見せたら、二人が私の身体の一点を見て、目を点にしてまった。
その部分の目線を辿ってみたら私の胸元辺りに集中していた。
そこを見てみたら何か赤い点々が幾つか付いているのを発見。
「あれ?何かしらこれ。虫にでも刺されたのかしらね?でも痒くないし…。」
「れ~~ん~~ちゃん~~~❗貴方って人は~~何してんのよ❗未成年のキョーコちゃんに対して❗❗」
ベッドに上がり立ち敦賀さんの首元を持って上下に揺らしながら説教を始めた。
「ちょ、ちょっと待ってください!俺もよく覚えてないんです!!」
「覚えてないだ~!?あれ!どう見てもキスマークじゃない!!何を考えてんのよ!!」
え?キ、キキキキキキスマーク~~👀!?
虫刺されじゃなくて!?
いつの間に?何でそんなものが私の胸元に付いてるのよ~😳💦?
一体夕べ何があったの?全然覚えてない~~。
「服だって寝るときにスーツの上着脱いで、パンツのベルト外しただけで寝たはずなのにいつの間にか、シャツとパンツのボタン外れてたし…。」
指で額を押さえて必死に思いだそうとする敦賀さんを尻目に私は慌てて着替えを持ってバスルームへと逃げ込んだ。
とにかくメイク落としてシャワー浴びて着替えないと。
鏡の前で服を脱ごうとしたら胸元がハッキリと見えて、そこには無数にミューズ様曰くのキスマークが沢山付いていた…😳💦。
「うわぁ。コレ本当にキスマークなのかしら…。自分でつけられる訳ないし。」
夕べは敦賀さんも相当飲んでたみたいだし私も酔っ払ってたのかも…。
それで互いに覚えてないのかしら。
ウィッグ外してメイク落としてシャワーを浴びながらも思いだそうとしたがやはり思い出せない。
頭を抱えていたらまた頭痛がしてきたので、シャワーを止めて身体を拭いて着替えてバスルームから出たら、敦賀さんが床に正座させられていた…。
ミューズ様の説教タイムが未だに行われていたのだ。
「ったく本当に信じられない!酒の勢いでキョーコちゃんに襲いかかるなんて!」
あ、あの…。ミューズ様何か勘違いしてるんじゃないかしら。私のような、まだまだ子供で胸だって大きくもない私に敦賀さんがそんな気を起こすわけないのに…。
あのキスマークは、何か理由があるのよ!きっと!そうに違いない。
「あのぅ。ミューズ様もう本当にいいですから。私も何ともないですし。二日酔いで頭は痛いですけど。それに、そろそろ準備しないと撮影時間に間に合いませんよ。」
「え!?もうそんな時間?」
ベッドサイドに備え付けてある時計を見たら、既に8時を回っていた。今日の撮影は9時から予定されている。
「ほら早く敦賀さん、シャワー浴びて着替え下さい。その間に軽く朝食とお昼のお弁当作っときますから!ほら早く!兄さん!」
私は敦賀さんの手を取って床からひっぺがしてバスルームへと促した。
最後に兄さん!と呼んだらスイッチが入ったのか、敦賀さんからカイン兄さんへと態度が変わった。
「分かったセツ。お前はベッドで横になってろ。頭痛いんだろ、無理してご飯作らなくてもいい。適当に何か買って持っていくから。」
と言って私の頭を撫でてバスルームへと入っていった。
「キョーコちゃん、ああ言ってるから。今日は無理しないで寝てなさい。」
私は、その言葉に甘えることにした。流石に立ってるのも億劫で気持ちが悪い。
直ぐにベッドの中に入って横になってると、ミューズ様が水と薬を持ってきてくれた。
「キョーコちゃん一応薬飲んどきなさい。私の持ち薬の胃腸薬だけど大丈夫?」
「ありがとうございます。何から何まで。」
「いいのよ。こういう時は、お姉さんに任せなさい。」
「それにしても…。キョーコちゃん、貴女もよくそんな格好で蓮ちゃんの隣で寝ていられるわね。襲ってくれって言ってるようなもんよ。」
私が今着ているのは、セツ用に買ってあったナイトウェアにしているベビードールだ。
自分の部屋に戻れば普通のパジャマもあるんだけど戻るのがめんどくさくて、セツのナイトウェアを着て横になってる。
「あ、あのこれはセツ用に買ったナイトウェアでして。変ですか?これ…。素の私が着ても似合わないけどセツだったら似合うかな?と思って買ったんです。」
そう言ってウィッグを被った。
「いや似合うんだけど…。蓮ちゃんってばよく理性のヒモ切れずに保っていられたわね。流石に酒の勢いでキレかかったのかしら?」
何かボソッと言ったみたいだけどよく聞こえない。
「とにかく横になってなさい。朝食だったら私が作ってあげるわよ。」
ベッドに横になってるとウトウトしてきていつの間にか私は眠ってしまっていたらしい。
気付いたらお昼を過ぎていて部屋には誰も居なくてベッド近くのテーブルの上に二人からメッセージ付きのお粥が置かれていた。
『キョーコちゃんへ。私も用があるので出掛けてきます。よかったらお粥食べてね。薬もちゃんと飲みなさいよ!by テン』
『起こすのにしのびないから、そのままにしといた。ゆっくり寝てろ、撮影に行ってくる。byカイン』
メッセージまでカイン兄さんになってる…。
役者魂もここまでくると感嘆の息が出るわね。
私はお粥を食べながら、そう思いつつ、窓から見える海を眺めていた…。
→⑪へ続く。
さてここで問題です。カイン兄さんはどういう経緯でセツにキスマークをつけたのでしょうか?
それは謎のまま?になるのかな??(笑)