花組「MESSIAH」の私的感想その2(引き続き閲覧注意) | たからづかを愛していた▪タカラヅカを愛している▪宝塚を愛していく…多分

たからづかを愛していた▪タカラヅカを愛している▪宝塚を愛していく…多分

恐らく、殆ど大部分宝塚の話になると思います^_^;
ごく稀に日常とか…

登場人物についても、私見バリバリ!


天草四郎時貞(明日海りお)…

先行画像やポスターのせいで、破滅に導く魔性系?と思いきや、普通に人間味ある四郎でした( ̄▽ ̄;)
何方かが、恋愛同様、四郎とキリスト教との接点描写が薄い…と指摘していましたが、この芝居では元々キリシタンではなく、人々の苦難に沈黙する神に疑念持ってるんだし、天草の人々との交流の過程で「天にましますイエズス」ではなく、人間の心の中にある「神性」、もしくは「善」を四郎は「神」と見なした…と私は解釈したので、あれはあれで良いように感じます。
何より、脚本の描写不足をカバーしまくる明日海嬢の気迫がものすごい!トップになってから、こんなに熱い芝居あったっけ?ってくらい(゜ロ゜;
この芝居のタイトルは「救世主」ですが、明日海嬢を中心にした一丸力は、確かに救世主と信者に見えました(笑)
…バッチリ噛んだのが、ただただ惜しい(*_*;


流雨(仙名彩世)…

脚本のせいで、謎が多い人物に…四郎と出会うまでの来し方やキリスト教への思い等、それまで生きてきた背景が見えないんですよ(-_-;)
提供材料少ない中、一生懸命役作りしたのは感じられました…柳のように風雨にさらされても、根っこは揺るがさない芯の強さ…でしょうか?歌も耳に快い(*´-`)


山田右衛門作〔リノ〕(柚香光)…

唯一の生き残りで、十字架背負って生きていく役…いかようにも作れそうなんだけど…
前半は芝居も歌も悪くないと思うんですが、
後半は疲れが出るのか、散漫に感じてしまう…(@_@;)
どうにか、集中力の持続に務めてほしいです。熱持って演じてるのは分かるだけに、もどかしい…



渡辺小左衛門(瀬戸かずや)…

カリスマ性あるので、小左衛門が反乱のリーダーでも良いような(笑)
懐深く聡明、よき夫よき父親で、田舎で浪人してるのがもったいない!
しかし…流雨にしろ、リノにしろ、小左衛門にしろ、幼少時とかからのバリバリのキリシタン…四郎はあれで良いけど、キリシタン達と神との関わりはもうちょいしっかり描いて欲しかったわね(苦笑)


松倉勝家(鳳月杏)…

極悪非道な大名…こんな分かりやすい悪役は、初めてでは?
上手いんです、上手いんですよ…でも、似合うか、似合わないか?と聞かれたら、似合ってないんじゃないかな…鳳月嬢、知的過ぎるんです(゜゜;)パッと見、暗君どころか、名君に見えるでしょう?(笑)
小物故の極悪さが、その知的さ故に薄まってる気がして、そこが残念…


松平信綱(水美舞斗)…

「知恵伊豆」と称される知将ですが、まだ青さが出てしまったか?ちょっとまだ早かったかな…
もう少し、もう少し学年が上がればもっと風格増した知恵伊豆が見れただろうに…
ていうか、私なら知恵伊豆をもっと膨らませて、2番手3番手クラスにさせたな…


益田甚兵衛(一樹千尋)…

やはり、この方の所作・台詞回しで場が締まります。「天は耐えられない試練は、お与えにならない!」この台詞、鳥肌ものでした(/ロ゜)/


田中宗甫(天真みちる)…

ラスト芝居は悪代官…嬉々として演じてました。踏み絵を示しての「踏め!」のいやらしい台詞の言い方ときたら…←褒めてる(笑)
これがラストなのが寂しいな…


他には、亜蓮冬馬嬢の代役・一之瀬航季嬢の頑張りや、飛龍つかさ嬢の熱さ、聖乃あすか嬢の瑞々しさが光りました。



…って、ここまで書いて、娘役のモブさにおののく(汗)

全体としては楽しめたけど、頭冷えたら酷いな、これ…( ̄□ ̄;)

原田諒氏だし…で片付けるには、あまりに深刻な話です。女性だらけの職場に身を置きながら、なぜ女性を深く知ろう、描いてみようとしないのか?
(もっとも、一般的女性のカテゴリーに当てはまらず、参考にしにくいかも…ですが(汗))


描写の浅さより、何より先ずは、私がその他の娘役について感想かけるような人物設定を、知恵しぼって作って下さい…