ジョルジュ・スーラ
ミステリアスな男。
この言葉がピッタリな画家、
それは秘密主義で謎めいた絵を描くスーラのことだと思う。
躍動感だったり、人情味がある絵を求め、鑑賞していた僕にとって
スーラの絵を鑑賞した時に
感情や音がまったく感じられず
不思議な感覚に陥りました。
それは不快という訳ではなく、描かれている構図は気持ちいいくらい完璧で自然と物語の中へ引き込まれていく引力というか
31年の短い生涯の中、残された作品は少なく
亡くなる二日前まで両親はスーラが結婚していること、そして子供がいることを知らなかったようです。
画家仲間ですら、死後に結婚していたことを聞いて驚いたそう。
一見、鮮やかな色鉛筆でえがかれたような絵
しかし拡大すると、小さな点の集まりです。
たくさんの点が『人が見ると目の中で色が混ざって見える』という
『視覚混合』という理論を実践していることです。
あらかじめ、パレットの上で絵の具の色を混ぜてしまうと色の鮮やかさがなくなってしまうので、スーラは原色のまま点でキャンバスにのせていったのです。
これは非常に時間がかかりますが
、スーラはさらに徹底して下書きや構図を何度も研究することで作品の質を高めました。
僕はスーラのパレットを展示場で見学しましたが、きっちりと色が仕切られていてその美学に感動しました。
画家というより、
部屋で黙々と研究する姿は科学者に近いかもしれません。
スーラが描く人物は、
まるでそこにずーっと佇んでいるような時間軸に魅力を感じます。
そして小学校一年生の時に
隣の席の女の子を描くという授業があったのですが、僕はその子を点で描こうと試みて、
結局うまくいかず、その子は号泣して、友達から非難された淡い記憶が蘇ります…笑
ただ、担任の先生だけは褒めてくださりしばらく職員室に飾られました。
それでも公開処刑されている気分で本当に恥ずかしかったなと…笑
確か肌の色が赤だったと思います…
でわでわ余談でした。