小学生低学年くらいから「ちびまる子ちゃん」が好きで、よく見ていた。
当時はただ面白いから、と理由で見ていたが、中学生にもなると笑
いの中にもさくらももこの独特の視点や毒が含まれていることに気づ
き、また違った楽しみ方をしていた。
「ちびまる子ちゃん」のキャラクターである永沢君を主人公にした「永
沢君」という漫画があって、こちらは完全にアダルト向けである。
まず主人公が永沢君ってのがすごいでしょ。彼が中学生になってから
の学校生活や私生活を描いているのだが、「ちびまる子ちゃん」と違っ
てほのぼのした感じはなく、全編に湿った笑いと、乾いたリアリズムが
充満している。
テレビに出ている時よりラジオで喋っている方が面白い人っているが、
この漫画はまさにそんな感じだ。笑いだけなら、こちらの方が力を出せ
ている気がする。
最近になって、さくらももこのエッセイも読み始めた。
これがまた面白い!!何気ない日常の中の話が多いのだが、この人
に書かせると爆笑エピソードになってしまうのだ。電車の中で読む時は
要注意である。
驚くのは、自分の身体的な悩みを笑いのネタにしてしまっているところで
ある。例えば便秘とか水虫とか、普通の女性なら隠したがるところを、こ
の人は妙に醒めたタッチで、冷静に書き綴ってしまう。おかしい事を冷静
に書いてしまうから、余計に面白い。醒めた目、というのはさくらももこの
一つの特徴だろう。
しかし、それだけではない。
さくらももこは、自身がモデルである「ちびまる子ちゃん」の様な、純粋で
温かい心を持っている。小学校の頃に同じクラスにいた知的障害の男子
について書いた章があったが、彼女は小学生にして、どちらに振られるで
もなく、その男子のあり方をまっすぐに受け止める、ということが出来てい
たのだ。それは「ちびまる子ちゃん」全体に流れる温かい雰囲気からも伝
わってくる。
そして、時に彼女は「魂と心と意識」の関係について考えを巡らせたりもす
る。出産時の帝王切開の際に、麻酔で薄れゆく意識の中で、自分の深層
心理に行き着きその答えを見つけたとか。
おバカなエピソードだけでなく、心温まる話、深い話もある・・・・・
この幅の広さも、さくらももこの大きな魅力だろう。
そして最後に一つ。さくらももこは、ビートたけしが大好きである。
そして僕も、大のたけし好き。きっと共通する部分が多いのだと思う。