Longer | AREA73 MY NEXT THIRTY YEARS

AREA73 MY NEXT THIRTY YEARS

1973年出現、船長、だけど今は陸での仕事。
海に戻りたい坊主おやじの出来事、気になる事。


先日のなんで?ってくらい風が吹き、全く計算通りに進まない…と嘆いていましたが、なんとか港に辿り着くコトができました。


あの後半日強風に吹かれ、その後ピタッと風が闇、逆にあり得ないくらいピッタリな時間に入港の為に水先案内人を乗船させる為の地点に着くコトが出来たんですよ。


半日強風に吹かれながら、機関長に増速をお願いしようか否かを悩みながら、「もう少ししたら風も止むだろう」ともはや根拠のない、ただ希望的観測のみでやり過ごし…たまたまタイミングよく風が凪いだだけで。


正直ヒヤヒヤもの。

もちろん風や高波による船の揺れや衝撃もですが、間に合うか間に合わないか、コレってかなりのプレッシャーなんですよ。


特に入港日が迫るにつれ、少しの速力の差で陸側と申し合わせている時間に到着でくるかへ大きく影響してきますから。


増速すればイイのですが、風が凪いだ時に今度は速力が出過ぎて、早く当直してしまう。


それで陸側が受け入れてくれる時はイイですが、そんなコトは先ずなく、結局は走り回って調整しなければならないんですよね。


でも港に近づけば近づく程、走り回るような海域は狭くなり、他の船も増えてきて危険な状況に陥り易いんです。


なので極力、自分の中で調整できる範囲内におさめておかなければ、かなり調整が厳しくなるんですよね。


幸運にも今回は上手くいきましたが…。



さて、辿り着き水先案内人をピックアップして港に向かうのですが、今回はそこからが長いんです、約7時間。


その水先案内でをピックアップする前もかなり狭くなったり、船が多くなるので3時間程前から船長が舵取りの指揮を取るので、約10時間ぶっ続けになるんですよ。


水先案内人は港の地形や状況に詳しく、補佐をしてくれますが、最終的な指揮、責任は船長なので、その10時間は船橋に立つワケなんですよ。


通常の当直航海士も補佐としていますが、彼らは彼らの当直時間が終われば次の航海士に引き継ぐので。


流石に10時間ぶっ続けで立っていると、シンドイんですよね。

ホントに立っていますから、船橋に居るっていう意味で立っているではなく、ホント座らず立っての舵取りの指揮。


だんだんと腰が痛くなってくるし、脚も怠くなるし。



そんな立ちっぱなしの状況を10時間経て、着岸。

で、着岸したら終わりではなく、そこから荷役が始まりますからね。


そう、陸側が朝から仕事ができるように着岸はだいたいが朝。


今回7時に着岸でしたので、昨晩夜9時頃から船橋に立っていて、着岸したら次は荷役準備や陸側関係者との打ち合わせなどなど。


結局、自室に戻り靴下を脱ぐコトが出来たのは昼過ぎ。


やっぱり疲れます。


昼食をサッととり、シャワーを浴びて取り敢えずベッドへ。

荷役のメインは一等航海士が取り仕切ってくれますから、少しは休めるんです。

一等航海士は昨晩から朝に掛けてはフツーに睡眠を取れていますしね。


なので、一休みして。


ただ荷役時間が早く、夕刻には出港予定。

そして入港してきた航路をまた海に向けて航行。

だからまた10時間立ちっぱなしが待っているワケで。


出港前にはまた出港準備がありますから、ギリギリまで寝ているコトもできないですから、実質眠れるのは3、4時間。



今、正にベッドの中でスマホでコレ、書いてます。


なら、早く休めよッて思うでしょっ?

カラダは疲れているんですが、気が緊張しているというか張り詰めているので、なかなか眠りに落ちないんですよ。

だからこうやって書いているんですが。

ってコトで、予約投稿して…コレが公開される頃は出港して2時間くらいした頃のはず。

まだ、先8時間の頃かなぁと。



1980年リリースDan Fogelbergの「Longer」。

印象的なフレーズで始まるこのフォークロックは悲劇の2位として有名。

Billboard Top 100の2位に4週連続留まり、5週目にいよいよ1位を取るかと思われたにも関わらず別のアーティストの曲が1位を取り、その後1位を取るコトなく、チャートダウンしていった曲。

でも、彼の最大のヒット曲で彼の1位を阻んだ曲、QueenやPINK FLOYDよりも今尚多くの人のココロに響く曲として聞き継がれていますよね。

Longer than there've been fishes in the ocean

Higher than any bird ever flew
Longer than there've been stars up in the Heavens
I've been in love with you, 
I am in love with you


多分誰もが一度は耳にしたコトがあるはず。

日本でも最近でもCMなどで起用されていますからね。


彼は56歳の若さで2007年に他界していますが、この曲はいつまでも聴き継がれると思いますね。


ボクが中でも20本の指に入る好きな曲です…ってやっぱり1位にはなれない?こんなボクの順位でも‼︎


でも、なんだか落ち着くというか、癒されるというか。


魚たちが海で泳ぎだす前から

どんなに鳥たちが空へ飛び立つよりも高く

星たちが空に瞬き始める前から

ボクはずっとあなたを愛しているよ

このフレーズを聴いていると10時間なんて長いとは言えない、一瞬にも足りないですけどね。