喫煙室の願い | AREA73 MY NEXT THIRTY YEARS

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1973年出現、船長、だけど今は陸での仕事。
海に戻りたい坊主おやじの出来事、気になる事。

今宵は少しJazzyに。
♬Say It (Over And Over Again) を聴きながら。
ちょっと赤ワインなんて飲みながら。

でも話題は全然Jazzyじゃないんですけどね。

以前に煙草の話題を何度か取り上げたコトがありますが、今日も煙草の話題を。

今じゃ流行らない煙草。
往年の銀幕スターは煙草をくわえ、その仕草に憧れたものです。

マッチを擦る姿やなかなか火のつかない煙草に背を丸めて、短くなった煙草を指先で摘んで。

そんなあまり格好良くない姿でさえ、ハリウッドのスターが演じればカッコよく思え、似ても似つかぬ容姿なのに、ちょっと気取ってみたり。

そんな仕草の小道具も今やすっかり肩身の狭い状況。
今の船、今の乗組員達で常時煙草を吸うのはボクだけなんですよ。

飲んだらちょっと欲しくなるヤツはちらほらいるんですけど、日常的に吸うのはボクだけ。

今や船の中もしっかり喫煙室があり、そこでしか吸えないんですよね。
運んでいる貨物が危険物や原料系ではないので、古いタイプの船は船橋の後方の風の通るトコに喫煙場があったりするんですが、今の船は完全な部屋。

風に当たりながら煙草を吹かす…ってのが出来ないんですよね。

なので閉ざされた空間の喫煙室にて吸っているワケなんですが。

コレがまた、きちんとした喫煙室でないのが問題。
デパートやビルの喫煙室でもたまに…いや、結構な頻度で見ますが、喫煙室を名乗っている割に、碌な清浄や換気がなされてない場所があるんですよ。

今のボクの船の喫煙室も同じ。

ただ、喫煙室に灰皿があるだけ。
家庭用の空気清浄機がありますが、機能してんだからしていないんだか?

常時煙草を吸うのはボクだけなので、そこの掃除は流石にボクがしていますが、どーも臭いが抜けないんですよ。

ボクは煙草を吸う側なので、多少臭いのはガマン出来ますが、周りは基本吸わない方々。

たまには吸っていない時にドアを開け放ち、換気をしたいのですが、そうもいかないんです。

この喫煙室が外に面した造り、ドアも屋外に放たれるならばイイのですが、何を思って造ったのか、乗組員の部屋が並ぶ真ん中に位置するんです。

そんなトコで、たとえ煙草を吸っていない時間であってもドアを開け放つと、居住区に煙草の匂いが充満してしまいますから。


喫煙室のドアを閉めていても煙草の臭いが漏れているみたいですから。

周りには迷惑な話ですよね。

まして吸っているのが船長となれば、なかなか言いづらいでしょうし。

かと言って、日本の社会と同じで、禁止することも出来ないんですよね。
合法なものであり、貴重な税収の一つであり、また、個人の権利にも及ぶ話ですから。

でもね、吸う側にとっても気を遣うんですよ、きちんとした喫煙室がないと。

別に煙草の煙りを誰かに浴びせたいワケじゃないですし、臭いを嗅がせたいワケでもないですから。

ただ、気持ちよく吸いたいだけ。

ボクの身体に付いた臭いからの臭いは、ゴメンなさい、ですが、吸っている時やその喫煙室の臭いまで嗅がせたいなんて思っていませんから。
漏れなく、きちんと清浄してくれる空間がイイんですよ、喫煙者にとっても。

なのに、イマイチ…な感じの今の船の喫煙室。
割と新しい船なんだけどなぁ。
喫煙室も喫煙者の要望を聞いて造ってくれなくちゃ。
でないと、結局非喫煙者にも影響を及ぼすんですから。

とは言え、今はどうしようもなく、コレまでの喫煙者の分をも含み壁のヤニを拭う為に時々拭き掃除をしている程度なんですよね。
って、ワインが少なくなると、飲み干す前に一服したくなるんですよね。

〜Say It (Over And Over Again) / John Coltrane 〜

John Coltraneの『Ballads』より。
ジャズの初期リスナーにも聴きやすい…何処かで一度は耳にしたことがある…ボクにも聴きやすい曲です。
テナーサックスの音色が落ち着きます。