【前の話しは"テーマ別"で】



未来では人間の数はかなり減っていた

歴史から観れば最多時の1/10程度にまで

地球の資源量を考慮してマザーズにより管理され、その状態をキープしている

人類は人口爆発による食料難やエネルギー問題

天変地異や世界大戦、いく多の試練を乗り越えて来た

だが人類がそこまで減った本当の原因は科学の発展により

子供を作り育てる、わずらわしさから解放されたことだ

マザーズに人間の生産から育生の一部を委託した瞬間、急速に数を減らし

活きる糧をも保証されたとき、更に数を減らした

人間は1人では生きていけない、しかしコミュニケーションでさえ人間に替わりロボットがしてくれる

悩みを聞いてくれセッⅩの相手もしてくれ生活の面倒を全てみてくれる

プログラミングによって作動している感情表現のはずなのに

人間はロボットに愛を感じ愛してしまう

中には生まれてから生身の人間と一度も接せず、人生をまっとうする人も珍しくなくなってきた

これも一重にロボットの性能品質向上のおかげだろう

当然昔ながらの人間主体のコミュニティーと家族を形成し

必要最小限のロボットを要して生活している人も沢山いる

しかし今では全面的ロボット依存への

この生活モデルを七割~八割方の人間が支持している

なぜなら代を重ねる毎にロボットに育てられた人間の割合が増えたらからである


例えるなら彼らは貴族である

家族や生活の為に活きる時代は終わった

地位と名誉と趣味と娯楽と夢に生きる時代

歳をとってもスポーツ選手や芸術家を目指せる

アイデヤとヤル気が在れば社長にも成れる

人間が集まる社交場に出向き人脈を広げ

電脳ネットで支持者を募り、政界に打って出ることも出来る

難しい事やサポートは全てロボットがしてくれる

教えてくれる、慰めてくれる、元気付けてくれる

しかしそれほどまでにロボットを信頼し愛して居るはずなのに

ロボットに対して神で在り続ける権利を

人は決して手放さない───────



ロボット世紀、昔の話し

人間のロボット穏健派により大規模な

3度のロボット自由民権運動が展開された

キッカケはいずれも何らかのエラーによる

行きすぎた感情表現や行動を示すロボット達だった

一部の人間はそれを進化ととらえ、ロボットにも心が在ると主張した

その論議は尽きることはなかった、しかし永い間の研究でエラーロボットの脳回路を解析し尽くし

エラー要素を完ぺきに組み込んだ、正常なロボットとして数多くのロボットが造られた

穏健派も保守派も鷹派も、右翼も左翼も宗教も競って造りテストした

しかしどのロボットもエラー要素を超える反応を示せなかった

複合的(複数のエラー)にエラー要素を詰め込んだロボットでさえ、

感情表現、突発的行動、全て計算の範囲を越えなかった

ロボットにも心が在ると主張した者達は落胆した

科学的にロボットが心を持てない事が徹底的に証明されたのだ

結果、表立ってロボットの権利を主張する者は

二度と現れなくなった──────────

この物語の舞台になる

マンションの家は中層ビルの中階に位置し

1フロワ全てが一軒の家に成っている6LDKで玄関エレベーターを中心に

廊下が一周するような構造になっていた、各部屋は廊下の外側に有る

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ミコとタイタンは北東の角部屋から一つ右にずれた小さな部屋に居た

そこは巨人の書斎であった、部屋に入るドアの下には小さなすきまが有りそこから侵入した

ミコとタイタンは合体したままである

タイタンが部屋の奥、窓際の椅子の上に放置されているタブレット形端末機をミコを抱えたまま器用に

端末機のコントロール画面上を飛びはねたり滑りながらスイスイと操作している

タイタンは姿なき敵ミカエルからもたらされた情報を調べていた

巨人とその恋人である女形巨大ロボットは家の南側にある居間でセッХをしているか

2人でまどろんでいるはずた、シャワーを浴びる時間を考えても充分、時間的余裕はある


ミコはといえばタイタンの肩口から顔を出し向かい合ってしがみ付いているだけなのだが

その顔は赤く火照りタイタンが動く度に「う~ん」とか「は~ん」とか、こもれ声を漏らしていた

「タイタ~ン…まだなん?汗

端末から情報を読み取るタイタン

「ふむふむ」

「ミカエルの事分かったあ~ん?」

「なるほどな」

「だいぶ分かったんちゃうのん!?、うち~タイタンが動くたびになんか変に成っていく感じなんやけど~ん」

「も少しじゃ…なになにカインとな」

情報を読み取るタイタン

「はよして~うちヤバイって」

更に激しく動くタイタン

「リリスとリリンとは…なるほどそうなると?汗

「マジでヤバイって…うち~意識飛びそ~ん」

ミコは快感に捕らわれているのか?

にやけながら焦点の定まらない目をしていた

「もう少しじゃミコ」

「タイタ~ン、あんた変な動きしてない!?

更に動くタイタン

「も、もう少しで、ミコーーー!」

「たんた違う事してるやろ!?汗

「してないーーもう少しなんだビックリマークがまんしろ」

「なんか体の奥が熱いわ?汗…いっ、いっ、いく」

「いく、とは?」

タイタンは「とは」検索を開始したその時、ミコの虚ろな目が巨大な影を捕らえた

ミコが叫ぶ「志村後ろビックリマーク

音もなく近付く黒い巨大な影

そして何かを振りかぶる気配

タイタンの防衛本能がそうさせたのか?

タイタンは巨大な影を振り返るより先に

ミコをきつく抱き締め身を固くした

「あっ」ミコが小さな声を上げた瞬間

2人は何かに弾かれ一瞬にして2人が入って来た部屋のドアまでぶっ飛ばされ

拳銃を撃ち込んだ様な凄い衝撃音と共に

タイタンは背中からドアに叩き付けられ、めり込んだ

全ての衝撃エネルギーがドアに分散し不気味な音を発して震えた

やがて2人は合体したまま落ち葉の様に床にひらりと落ちてた

ムクッと頭をもたげミコは放心状態で

さっきまで自分達が居たところに目を向ける

摩擦熱なのかタブレット画面の辺りからもくもくと黒い煙りが上がっている

そして椅子の所に女形巨大ロボットが立っている

ミコは全てを見ていた

ミコ達の眼は特殊だったハエの羽ばたきさえスローモーションの様に捉える事が出来る

ミコとタイタンは女形巨大ロボットの鞭の様にしなった

腕と手の平で叩かれたのだ、その動きは恐ろしく正確でそして音速を超えていた

ミコにはショックな事が重なり過ぎていた

ミコ達には耳は無いが触角があり、音は勿論、物体の気配や位置までハーク出来る高性能レーダーを備えている

油断していたとはいえ普段なら人間やロボットなど余裕で探知出来る

しかしそうは成らなかった、あんな至近距離まで敵の接近を許すとは…

頭がボーッとする…

自分はどうやら生きている…

今まで自分達を気にもとめなかったロボットに意気なり攻撃された

しかも巨大スリッパではなく素手で

(凄まじい攻撃だった…)

ミコの思考はおぼろげながら何度も女形巨大ロボットの攻撃をリピートしていた

しかしその脳内回路すぐに切断された

とっさに目覚める回避思考ミコが戦闘民族の証だ

「はよ逃げよタイタンビックリマーク

横たわる2人、タイタンの顔を覗きこむ

目は閉じている

「タイタンビックリマークタイタンビックリマーク」合体したままなので手でタイタンの肩をゆする

グニャリとタイタンの上半身だけが仰向けになった

死んだのか?体には死体の様に力が入っていない

触角が二本ともちぎれている

目、口、鼻からは唾液とは違う汁が垂れている

死の臭いが鼻をつく

声が震える「死んでるばわいちゃうでビックリマーク」ミコは今にも泣きそうだ
「はよ起きてーよ!!」何度もタイタンの体を揺する

「タイタンのアホ!!…死んでるなら死んでる言いや、グス…

とにかく…」とっさに行動した

合体したままでミコはタイタンの上で体位を回転し

仰向けのタイタンの上で自分も仰向けになり

タイタンの両腕を自分の両肩に担ぎ

2人もろともゴロっと反転ミコが下でうつ伏せになると

膝を付いてバックのワンワンスタイルになり

ミコがタイタンをおんぶするように立ち上がった

身長差がある2人なのでタイタンの足を引きずる形だ

「重いー」思わす口に出た

正直重いとは思わない合体している状態でのパワーアップは自分も体感出来ている

がしかし合体パワーはいつもの半分以下

でもしかし、普段なら合体してない状態でもタイタンを重いとは思わないだろう

しかしそれでも重いのだ

不条理な恐怖とタイタンへの自分の想いが重いのだ

歯をくいしばりタイタンを背負いながら

ヨタヨタとドアの下のすき間を目指す

ほんの少しの距離なのに何時間もの時に感じる

「みんなのとこ帰ろな…タイタン」声は震えたまま

すき間にやっと着いた

最後に一度、女形巨大ロボットを返り見る

あれは変わらずそこにいた

少しほっとしながら視線上げて顔を見た

ミコは凍りつく

あれの目には殺意が込もっている、自分達をムシズとさげすむ

巨人やロボットの目差しではない、もっと真剣な対象にむける

まるで憎しみと復讐に満ちた目

そして口元は捻れてつり上がっている

決して笑って居るのではない、なぶり殺しを仕事にする悪魔の口だ

その口がミコに向かって何かをつぶやいた

ミコは我慢出来なくなり、思わず泣いてしまった

女形巨大ロボットがミコに向かって歩き始める

と同時に押し寄せる恐怖に任せて一目散にドアのすき間に

タイタンを背って滑り込む、ガリガリとドアに擦れるタイタンの嫌な音が聞こえる

(死なんといてタイタン…)

廊下に出ると仲間のいる東側にあるキッチン目指して駆け出した

前が涙で見えない、どこを走っているか分からない

自分は何かを叫んでいるが自分でも分からない

「怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖いー!!

足がもつれてつまずき何度も倒れ何度も起き上がる

「死ぬる死ぬる死ぬる死ぬる死ぬる死ぬる!!

壁にぶつかる何度もぶつかる

ガツンゴリゴリガンそのたびにタイタンの嫌な音が聞こえる

(うちを1人にせんといてタイタン…)

「アッハハハアッハハハビックリマークキャッヒャッヒャッ!!

ミコは泣きながら叫びながら笑いながら走り続けた

まるで気のふれた狂人の様に

仲間の元を目指して



つづく
ここは寂れたとある演芸場

下っぱ小デブの天使と同じく下っぱガリの悪魔が

出番の時を向かえていた

頑張る彼らに今日は在るのか?

「お先、勉強させて頂きます師匠」ペコリ


出ばや子
ピロリロリーン、ドンドン音符


「イエーイビックリマーク

サイコー、エンコー、俺マンコー

エンジェル&デビルの悪魔です

どっこいしょ音符

名前だけでも覚えたて帰ってね

お客さんビックリマーク

今日は悪魔ならではのエエ話しまっせ

一番前の、おばーちゃんボンチアゲばっかり

食べんとメモの用意や」

「私も食べたいです」

「天使、後でこうたる

その前に俺の話を聞け~音符

ええか"心理戦"て知ってるか!?

「し・ん・り・せ・ん、知ってます」

「知らんなパー天使…

恋のライバルを蹴落とし

出世競争に勝ち

社長としてライバル会社を叩きのめし!!

人生の勝者に成ろうでは在りませんか!!(笑)

と言う話や」

「僕は負け組です

アパートに帰って寝たいです」

「天使、負け組でも白組でもエエから

とりあえず勝ち組にも籍を置こうと云う事や

もーちょと我慢せい…

この事実を知ってしまったらビックリマーク

今から、お客さんの人生が変わりまっせビックリマーク

「僕達の人生も変わりますか?

早く天国に帰りたいです」

「結果出さんとむりや汗パー

そのことは一旦、置いといて…

「正直」と「裏腹」と言う言葉が在るよな

正直とは、表現してる言葉と心が一致してる状態

裏腹とは、表現してる言葉と心が違う状態

今、世間ではカイジやライヤーゲームなど

人の裏を欠いて勝者になる話しが人気やろ

よく「裏の裏を読む」なんて言いよな

でも「裏の裏」は表(正直)なのでは?

と思う奴も居るやろ」

「その考えを応援します」

「応援してもろて悪いけど、答はNO!や

人が何か考える行為

つまり思考とは紙の様に薄っぺらいものでは無いんや

何層にも重なり合ってんねん

まるでキャベツの様に

裏の裏を読むとはキャベツに潜って

中を食べる虫と同じや

表面食べてたら敵に見つかるやろ」

「キャベツより肉が食べたいです」

「野菜食え天使ビックリマーク

天使が肉食てイメージ悪いわダウンデブ

と、そんなどうでもエエわ…

例えばキャバクの女を口説こうと思ったら

エエお客さんを演じる訳や、当然裏が有る

仕事終りアフター行って

裏見せて『ホテル行こーやラブラブ!』言うても

断られるだけや、そこで裏の裏の出番や

そこでもエエ人を演じつつ、口説く訳や

女に『この人エエ人やな音符』て思われる

それでも断られる、はぐらかされる

エエ人で終わってしまう

で一番大事なんは裏の裏の裏の出番や

女をホテルに連れ込む為の決定的な何かが必要なんや

営業マンが顧客に決断して貰う為に使う

クロージング的な

"悪魔の囁き"とも言う、明確な理由付けや

女が自分に言い訳できる理由を用意する

何でもエエねん、酔ったからでもカクテルグラス

客の車に乗ってしまったからでも車

カラオケ行ったらホテルやったでもカラオケ

なんなら楽し過ぎたでもエエわ

様は世の中には裏の裏の裏をくしして

ぼろ勝ちしてる奴が居るって事やねん

自分で言うといて何やけど

俺は悪魔の囁きなんて興味ないから

そんな事までせんけどな」

「悪魔さんて仕事なまけてたんですね」

「そうやねん人のとこ行って、いちいち囁くの

めんどくさいねんダウンて!!ほっとけ」

「僕も悪魔の囁きやりたいです」

「天使に悪魔の囁きなんか出来んのかいな!?

悪魔やってみる!?

「いいんですか!?悪魔さんアップ

「エエよ」

「それじゃ悪魔に変身ビックリマークテクマクさんこん音符キラキラ

グワッハハハニコニコ我輩は悪魔だー

お前を、ド貧乏にしてやる空しょぼんがま口財布

金をジャンジャン、流しっぱなしの水道の様に使え~

我輩の言うことを聴けー

お金、使いたくなるビーーーーム雷」シュワッチ音符

「俺は既にド貧乏なんやけど汗空しょぼんがま口財布

「とりあえす1億円ここに有るから¥キラキラ

使いたいだけジャンジャン、ジャブジャブ使え~

無くなったら又やるから言いに来い走る人¥

我輩の言うことをきけービックリマーク

「お前、アホやろ!?

そんなエエやつ神様にも居るか

やっぱりアホに悪魔は無理パー

「グワッハハハニコニコ我輩は悪魔だー」

「天使、以外にメンタル強いなー汗

「何の、人形にしてやろーか?」

「別に人形にはなりたないわパー

「何の、人形にしてやろーか!?

「人形にはなりたくないって言うてるやん!」

「何の、人形にしてやろーか!?

「くどいやっちゃな~汗

「何の、人形にしてやろーか!?

「しゃ~ないな~…

リカちゃん人形にでもしてくれ」

「コンニチは私リカちゃんドキドキ

パパはお舟の船長で船

ママは不倫ばかりしているヤンデレ系なのキラキラ

お友達に成ってねドキドキ

「お前がなるんか~~いビックリマーク

ほんでその家族セッテー絶対違うやろ!?

悪魔の囁きはそんなんちゃう

俺が見本、見せたるから仕事終りに

客とアフターでバーに来てるカクテルグラスキャバ嬢の役

天使がやれ、俺が客やるから」

「了解です…(^-^ゞ

お疲れビックリマークチャリン音符

^_^)/▼☆▼\(^_^)

「てん子ドキドキここのバーの雰囲気どうや!?カクテルグラス

「とっても素敵ねキラキラ

だいぶ酔ったしカクテルグラス

早くホテルに行きましょドキドキ

私、正常位よりバックドロップの方が好きなの

卍固めも大好きよドキドキ

早く早く~あせるしょぼん

「天使ビックリマークなんでホテルでプロレスやね~んビックリマーク

積極的かつ全てが台無しやないか

ちゃんとやれビックリマーク

「了解です…(^-^ゞ

お疲れビックリマークチャリン音符

^_^)/▼☆▼\(^_^)

「てん子ドキドキここのバーの雰囲気どうや!?カクテルグラス

「とっても素敵ねキラキラ

あ~~ぁカクテルグラス

早く人間の生活に慣れたいわDASH!

でも人間の味見を一旦、覚えるとナイフとフォークニコニコ

なかなか辞められないのよね~DASH!

又、野山を駆け回り獲物を捕えたいダウンしょぼんわんわん

「お前、誰やね~~んビックリマーク

そんな得体の知れん奴、口説けるかあせる

怖すぎるやろ

俺は、べてらん狩人か!?

「その意見は素敵ですキラキラ

「そ~やねん、家に嫁と五人の子供が

腹を空かして待ってんのに

獲物がぜんぜん捕まらへんねんダウンブタ馬

「昨日うどんを、おごって貰った恩返しに

私でよければ食べてください」ニコニコ

「ありがとう天使さん」しょぼん

「どういたしまして」ニコッ

「何の話やねん!?汗

悪魔の囁きやろ

ちゃんとしよビックリマーク

「了解です…(^-^ゞ

お疲れビックリマークチャリン音符

^_^)/▼☆▼\(^_^)

「てん子ドキドキここのバーの雰囲気どうや!?カクテルグラス

「とっても素敵ねキラキラ

このカクテルもとっても美味しいわカクテルグラス

何て名前?」

「ジンベースにオリーブを入れた

ドライマティーニと云う酒や」

「素敵な名前ね音符

きっとドライな性格のマティーニさんが作ったのね」

「そうかもな」

「いや待ってパー

ドライな性格でこんな美味しいカクテルが

果たして作れるでしょうか!?

「作れるんちゃうか汗

「いや待ってパー

ドライな性格からでは、かもし出せない

強烈な個性をこのカクテルからは感じるわ

もしかしたら、ドライアイのマティーニさんが

シバシバした目で作た可能性はないかしら!?晴れジバーショック!

「ど~でもエエわビックリマーク

「いや待ってパー

確かにドライアイだからって

せっかく自分の作ったカクテルの名前にするなんて


ど~でもエエ理由過ぎる、納得出来ないわ

もしかしたら、ドライフラワーの好きな

マティーニさんが作ったのかもしれない!?桜

「それでエエやろビックリマーク話進まんがな」

「いや待ってパー

ドライフラワーを好きな

花をこよなく愛する人がドキドキ桜

女をどうこうしようと云う

欲望にまみれた夜の飲み物なんて

果たして作り出すだろうか!?ラブラブ!

もしかしたら、ドライマティーニの好きなカクテルグラス

マティーニさんが作ったので

ドライマティーニなのかもしれない!?カクテルグラス

どうビックリマーク私の推理!?

「一周しちゃたなビックリマーク汗

「いや待ってパー

このバーの入った時から…

私たち…誰かに…狙われている汗雷

「病院いけ!!

危ない人やないか~~いビックリマーク

そんなん、はなから口説く気失せるわ」

「そうなのよ~、さっきから私の耳元で耳

ず~と誰かが囁いてるの」ニコッ

「悪魔の囁き・だ・け・に~~!?

君とはやっとれんわビックリマーク

パシン音符

「ありがとうございました」



チャカチャンリンチャン音符



こうして、少しずつキャラを変えながら

落ちこぼれ天使と悪魔はなんとか舞台を

終えたので在った

2人に果たして明日は有るのだろうか!?



明日はどっちだ音符
ここは寂れたとある演芸場

下っぱ小デブの天使と同じく下っぱガリの悪魔が

今デビューの時を向かえていた

今日も頑張る彼らに明日は在るのか?

「お先、勉強させて頂きます師匠」ペコリ

出ばや子
ピロリロリーン、ドンドン音符



「ハイハイ皆さんコンニチは

今日も張り切って頑張るで~

よいしょビックリマーク

エンジェル&デビルの悪魔と申します

名前だけでも覚えて帰ってね

お客さんビックリマーク

俺ら今日が初舞台でんねん」ナハハハハ

「…………」

「やいやい天使ビックリマーク

「なんですか?悪魔さん」

「なんでここに呼び出されたか分かってるか!?

「悪魔さんとの最終決戦ですね」

「のっけから違うわビックリマーク

漫才やりに来てんねん

ここは人間界の演芸場の舞台や

お前やる気なさ過ぎんねん

さっきも師匠がたの前、通る時、挨拶せんかったやろ

気を付けろやビックリマーク

こういう世界は縦社会やねんで

そもそも、何で下っぱの俺らが

ここで漫才やってんのか!?

お客さんにも分かるよう説明したる

それは天界と魔界のものごっつ長い抗争の末

上の方が一時的に手打ちして

お互い、へたこいた末端構成員に人間界で

協力さして1つの事が成し遂げられるか!?

と云う、実験的、包括的、画期的

日中国交祈念ドキュメンタリー映画の様な

どうでもエエ企画の為やねん

俺なんか血の池地獄でのんびり釣りしてたらフグ長音記号2牡羊座

意気なり上官に呼びつけられて頭ごなしに


『天使と協力して人間界で芸人修行してこい!!むかっ

て言われてここやDASH!、ザツな扱いやし


酷いもんや、こっちも意味分からん内に

この舞台の上で漫才やってんねん

しかも天使とはさっき初めて顔合わせやったから


ネタ合わせも時間足らへんかったし

本間にザツ過ぎるやん、だいたい天使と悪魔が人間界で漫才師目指すなんて

何やねん、このどうでもエエ電波少年みたいな企画

誰が考えてん、神さんかい!?本間にやってられへん

俺ら絶対捨てゴマやんダウン

どうせ上のもん同士が湖の有る古城で

休戦の会談なんかしてる時

マティーニになんか飲みながらくつろいでて

『サタンさんサタンさん』カクテルグラス

『何ですかな!?神さん』カクテルグラス

『一時休戦の明かしとして、お互いの構成員、天使と悪魔に

人間界で漫才やコントをやらすと云う

余興を思い付いたのですが

いかがですかな?』(笑)カクテルグラス

『ムホホホニコニコそれは面白い

早速下の者にやらせましょう』カクテルグラス

てな感じで、あんいな思いつきで

下の者に命令が来て、人事課の中間管理職なんかが

『漫才やて!?そんなもんに大事な兵隊出せるかいむかっ

上は現場なめすぎやビックリマーク

そんなもん、へたうって干されてる戦力に成らへん

ごくつぶし悪魔の一匹や二匹おるやろむかっ

そいつらに行かせとけビックリマーク』てな感じで

俺らはここに送り込まれたに決まってんねん

分かるか!?俺らはこの超くだらね~企画の為に

天国と地獄から人間界に捨てられたんやグー

しかも『M-1で優勝するまで帰ってくんなむかっ』言われるし

M-1も~終わってるやんダウン

も~ええはむかっ

今から天使のお前をギタンギタンにして

お客さんを喜ばしたる」

「分かりました、さぞお辛かったのですね

その意見に全面的に同意します」

「ギタンギタンやで!?汗

「ギタンギタンですね」

「ほな、まずお前をロウ人形にしたるわ」

「それは良い考えです」

「しかも頭から納豆をまぶしたる」

「とても良いことです」

「なんか腹立つわ~、ぶっ殺すビックリマーク

「その意見を応援します」

「天使ビックリマーク俺、お前を殺す言うてるやんビックリマーク

「分かりますその気持ち、お互い敵でしたから」

「マジでその白い羽むしるぞビックリマーク

「それも良いですね」

「しかもカラッと揚げて毛羽先にすんで?」

「私は好きです」

「お前の羽、ムシって食べる言うてるやんビックリマーク

「私も食べたいです」

「お前アホやろ!?汗

「私はアホです」

「あかん…こんな奴どうしたらエエのか分からん?

絶対地獄に居らんタイプや」

「私はアホです、私も分かりません」

「どないしょ~!?

「とうしましょ?」

「帰りたい」

「寂しいです」

「そんなん言われたら帰りづらいわ…

て!!なつくなボケなすビックリマーク

「なすも好きです」

「……」

「……」

「どうする?」

「どうもしません」

「俺…立場ないわ~」

「すいません」

「謝るんなら、土下座せえ」

「土下座します」

「………汗

やっぱ土下座止めろ」

「私は、かまいませんよ」

「え~から、え~から

俺、悪魔やけどめっちゃ気分悪いわ

お客さんも気分悪い」

「それは大変だ!私と踊りますか?」

「踊らんわビックリマーク

「楽しいですよ」

「お前、勝手に踊っとけ」

「踊ります」─────────────

「めっちゃ踊ってるやん汗

くるくる回り捲ってるやん

笑いながら…

しかもお客さんに受けてるし汗

俺、何してんねやろ!?…

天使の…踊り見てるだけやん

殴ったろかな~」──────────

ドンドンッ

「痛~~~~ビックリマーク

踊ってる天使の足が

俺のボディーに入ったがな汗

ここが舞台やなかったらテンカンントや汗

「大丈夫ですか!?すいません

ついつい踊りに夢中なってしまって」

「大丈夫、大丈夫

俺が悪いねん、踊りの最中に近づいたから」

「同じ痛みを授けてください

だから私を殴ってください」

「変体か!?殴らんわビックリマーク

「悪魔さんは良い人ですね」

「今、何て言うた!?

「悪魔さんは、とても良い人です」

「あちゃ~~、それは言うたらあかんわ」

「なぜですか?」

「俺、悪魔やし

悪魔は誉められたりエエことしたらあかんねん」

「すいません、気が回らなくて」

「ほんま気いつけてや!」

「はい」

「て!お客さんほったらかしやん

どないしょ~天使

これって漫才になってる?汗

「それは良い考えです」

「天使のアホビックリマーク

お前、打ち合わせのネタとぜんぜん違うやん

お前、本間者のアホやからここに飛ばされたんやろ!?

違うか!?

「私はアホです」ニコッ

「笑うな気色悪い

まるで悪魔やないか汗

俺も悪魔やけどね」

「…………」

「舞台で1人、反省会すな!」

「それは良い考えです」

「違うんか~~いビックリマーク

今まで天国で何しててん!?

どうやったら

こんな気色悪いイエスマンが出来あがんねん!?

「食って休んで、うなずいてました」

「うなずくって何やねん!?

「神と先輩天使どもです」

「の話しを内容も聞かずに、うなずいてたんやろ!?

「神と先輩天使どもです」

「先輩天使に『働きもせんと人の話し聞いてんのかむかっ

て感じで怒られてたんやろ!?

「神と先輩天使どもです」

「自業自得やでビックリマーク天使」

「神と先輩天使どもです」

「お前~そんなんやから上の者に嫌われたんやろ

なんか扱いづらそうやもん

この状況に追いやられた事を何気に怒ってるし

内心『何で俺が人間界で悪魔と漫才せなあかんねん!?むかっ』てなもんや

お前~天使にしては性格悪いやろ!?汗

「神と先輩天使どもですね!?

「お前じゃ天使」

「神と先輩天使どもですね!?

「人の話し聞いてんのか!?むかっ

「すいません、一緒に踊りますか?」

「踊って機嫌が治るか

カップルがセッⅩして仲直りドキドキ

みたいに言うなビックリマーク

「それは良い考えです」

「そんなんここでやったらストリップ場の

ホモのまな板ショーやないか汗

たぶんお客さんゲロ吐くで」

「私なら食べたいです」ニコッ

「ゲロって何か分かってる?

お前、凄い変体やな汗

俺…マジで地獄に帰りたいダウン

「応援します」

「上が許してくれへんやん?」

「悪いことして死ねばいいんですよ」

「天使~~、お前まともなこと言えるやんアップ

「しねしね死ねばいんですよ」

「死ねが多いで汗

「死ねばいいのに」

「何か腹立つ…

でも天使は思い違いしてるで

お前が言うてるのは悪い"人間"が行く地獄や

俺の言うてるのは地獄と云う

カテゴリーの中の魔界や

天使かて天国と云う

カテゴリーの中の天界に住んでるやろ

日本国の中の京都祇園や

何で悪魔が地獄で、鬼畜外道と混ざって

釜茹でにされな~あかんねん

俺はうどんか?」

「私も釜上げうどん食べたいです」ニコッ

「俺も食べたいわDASH!

「食べたいです」

「舞台終わったら食べに連れてったるわ」

「天国の釜上げうどん食べたいです」

「それは無理やわ当分帰れんやろ

て!!天国に釜上げうどん有るんかい!?

「道葉六三郎が作ってます」

「まだ死んでないやろ汗

「さぬき族が作ってます」

「香川県民のことやろ

さぬき族なんて民族、居らんわ」

「さぬき族は、うどんをチュルチュルと

飲み干します」

「何やねん!?

そのトレビヤの泉で絶対不採用みたいな

プチうんちくは!?

「プチちくわ食べたいです」

「そうそう、弁当のオカズとかに入ってる

キュウリやチーズ穴に入れてるやつな

!!何でプチちくわ出て来んねん

何でもかんでも食べたい食べたい言いやがって

そんなんやから小ぶどりじいさん

みたいに太ってんねやろ

俺みたいにスタイリッシュに痩せろボケ!!

「それは良い考えです」

「本間に痩せる気、有るんか!?

痩せるんなら応援するでビックリマークグー

「その意見に賛成です

私も応援します!!グー

「誰を!?汗…」

「デブを…」

「デブはお前や」

「いいえ私は小デブです」

「カテゴリーは一緒だわ

天使ビックリマーク痩せる気ないやろ!?

「その意見を全面的に応援します」

「分かったDASH!ありがとう」

「ど~いたしまして」ニコッ

「何か疲れたショック!ぐぅぐぅダウン

「寝ますか?」

「ここで!?汗…」

「ここで…」

「この舞台で!?

「ここは舞台ではありません」パー

「舞台で無ければ何やねん!?

「天の川銀河の端くれ、座標ABCのD

太陽系第三惑星、座標360℃の1

イスカンダルより3兆万光年のかなた

母なる大地、ち・きゅ・う」

「天使、それって自分を賢く見せようとして

アホがにじみ出てるパターンやないか汗

「その可能性99.九百パーセント」

「天使も~帰ろう、帰りにうどんおごったるわ」

「喜んでビックリマーク

「て!!俺らどこに帰んねん!?汗

「さきほど悪魔の人事課、山根さんから

演芸場の近くに部屋を用意したと言われ

アパートの鍵と簡単な地図を、私に渡して帰りました

久しぶりの人間界なので、串カツ屋とセクギャバに

寄って帰るドキドキと、嬉しそうに語っていました

これからはタマに様子を見に来るようですよ」

「山根は何でお前に、そんな気さくやねん

俺には『滑ったらブチ殺すぞビックリマークワレ~むかっ』言うてたで汗

「その意見を応援します」

「君とはやっとれんわ!!

パシンビックリマーク

「ありがとうございました」



チャカチャンリンチャン音符


2人の舞台デビューはこうして、ぐだぐだな感じで

終わったのであった、2人の落ちこぼれに明日は有るのか!?



明日はどっちだ音符