ここは寂れたとある演芸場
下っぱ小デブの天使と同じく下っぱガリの悪魔が
今デビューの時を向かえていた
今日も頑張る彼らに明日は在るのか?
「お先、勉強させて頂きます師匠」ペコリ
出ばや子
ピロリロリーン、ドンドン
「ハイハイ皆さんコンニチは
今日も張り切って頑張るで~
よいしょ
エンジェル&デビルの悪魔と申します
名前だけでも覚えて帰ってね
お客さん
俺ら今日が初舞台でんねん」ナハハハハ
「…………」
「やいやい天使」
「なんですか?悪魔さん」
「なんでここに呼び出されたか分かってるか」
「悪魔さんとの最終決戦ですね」
「のっけから違うわ
漫才やりに来てんねん
ここは人間界の演芸場の舞台や
お前やる気なさ過ぎんねん
さっきも師匠がたの前、通る時、挨拶せんかったやろ
気を付けろや
こういう世界は縦社会やねんで
そもそも、何で下っぱの俺らが
ここで漫才やってんのか
お客さんにも分かるよう説明したる
それは天界と魔界のものごっつ長い抗争の末
上の方が一時的に手打ちして
お互い、へたこいた末端構成員に人間界で
協力さして1つの事が成し遂げられるか
と云う、実験的、包括的、画期的
日中国交祈念ドキュメンタリー映画の様な
どうでもエエ企画の為やねん
俺なんか血の池地獄でのんびり釣りしてたら
意気なり上官に呼びつけられて頭ごなしに
『天使と協力して人間界で芸人修行してこい』
て言われてここや、ザツな扱いやし
酷いもんや、こっちも意味分からん内に
この舞台の上で漫才やってんねん
しかも天使とはさっき初めて顔合わせやったから
ネタ合わせも時間足らへんかったし
本間にザツ過ぎるやん、だいたい天使と悪魔が人間界で漫才師目指すなんて
何やねん、このどうでもエエ電波少年みたいな企画
誰が考えてん、神さんかい本間にやってられへん
俺ら絶対捨てゴマやん
どうせ上のもん同士が湖の有る古城で
休戦の会談なんかしてる時
マティーニになんか飲みながらくつろいでて
『サタンさんサタンさん』
『何ですかな神さん』
『一時休戦の明かしとして、お互いの構成員、天使と悪魔に
人間界で漫才やコントをやらすと云う
余興を思い付いたのですが
いかがですかな?』(笑)
『ムホホホそれは面白い
早速下の者にやらせましょう』
てな感じで、あんいな思いつきで
下の者に命令が来て、人事課の中間管理職なんかが
『漫才やてそんなもんに大事な兵隊出せるかい
上は現場なめすぎや
そんなもん、へたうって干されてる戦力に成らへん
ごくつぶし悪魔の一匹や二匹おるやろ
そいつらに行かせとけ』てな感じで
俺らはここに送り込まれたに決まってんねん
分かるか俺らはこの超くだらね~企画の為に
天国と地獄から人間界に捨てられたんや
しかも『M-1で優勝するまで帰ってくんな』言われるし
M-1も~終わってるやん
も~ええは
今から天使のお前をギタンギタンにして
お客さんを喜ばしたる」
「分かりました、さぞお辛かったのですね
その意見に全面的に同意します」
「ギタンギタンやで」
「ギタンギタンですね」
「ほな、まずお前をロウ人形にしたるわ」
「それは良い考えです」
「しかも頭から納豆をまぶしたる」
「とても良いことです」
「なんか腹立つわ~、ぶっ殺す」
「その意見を応援します」
「天使俺、お前を殺す言うてるやん」
「分かりますその気持ち、お互い敵でしたから」
「マジでその白い羽むしるぞ」
「それも良いですね」
「しかもカラッと揚げて毛羽先にすんで?」
「私は好きです」
「お前の羽、ムシって食べる言うてるやん」
「私も食べたいです」
「お前アホやろ」
「私はアホです」
「あかん…こんな奴どうしたらエエのか分からん?
絶対地獄に居らんタイプや」
「私はアホです、私も分かりません」
「どないしょ~」
「とうしましょ?」
「帰りたい」
「寂しいです」
「そんなん言われたら帰りづらいわ…
て!!なつくなボケなす」
「なすも好きです」
「……」
「……」
「どうする?」
「どうもしません」
「俺…立場ないわ~」
「すいません」
「謝るんなら、土下座せえ」
「土下座します」
「………
やっぱ土下座止めろ」
「私は、かまいませんよ」
「え~から、え~から
俺、悪魔やけどめっちゃ気分悪いわ
お客さんも気分悪い」
「それは大変だ!私と踊りますか?」
「踊らんわ」
「楽しいですよ」
「お前、勝手に踊っとけ」
「踊ります」─────────────
「めっちゃ踊ってるやん
くるくる回り捲ってるやん
笑いながら…
しかもお客さんに受けてるし
俺、何してんねやろ!?…
天使の…踊り見てるだけやん
殴ったろかな~」──────────
ドン
「痛~~~~
踊ってる天使の足が
俺のボディーに入ったがな
ここが舞台やなかったらテンカンントや」
「大丈夫ですかすいません
ついつい踊りに夢中なってしまって」
「大丈夫、大丈夫
俺が悪いねん、踊りの最中に近づいたから」
「同じ痛みを授けてください
だから私を殴ってください」
「変体か殴らんわ」
「悪魔さんは良い人ですね」
「今、何て言うた」
「悪魔さんは、とても良い人です」
「あちゃ~~、それは言うたらあかんわ」
「なぜですか?」
「俺、悪魔やし
悪魔は誉められたりエエことしたらあかんねん」
「すいません、気が回らなくて」
「ほんま気いつけてや!」
「はい」
「て!お客さんほったらかしやん
どないしょ~天使
これって漫才になってる?」
「それは良い考えです」
「天使のアホ
お前、打ち合わせのネタとぜんぜん違うやん
お前、本間者のアホやからここに飛ばされたんやろ
違うか」
「私はアホです」ニコッ
「笑うな気色悪い
まるで悪魔やないか
俺も悪魔やけどね」
「…………」
「舞台で1人、反省会すな!」
「それは良い考えです」
「違うんか~~い
今まで天国で何しててん
どうやったら
こんな気色悪いイエスマンが出来あがんねん」
「食って休んで、うなずいてました」
「うなずくって何やねん」
「神と先輩天使どもです」
「の話しを内容も聞かずに、うなずいてたんやろ」
「神と先輩天使どもです」
「先輩天使に『働きもせんと人の話し聞いてんのか』
て感じで怒られてたんやろ」
「神と先輩天使どもです」
「自業自得やで天使」
「神と先輩天使どもです」
「お前~そんなんやから上の者に嫌われたんやろ
なんか扱いづらそうやもん
この状況に追いやられた事を何気に怒ってるし
内心『何で俺が人間界で悪魔と漫才せなあかんねん』てなもんや
お前~天使にしては性格悪いやろ」
「神と先輩天使どもですね」
「お前じゃ天使」
「神と先輩天使どもですね」
「人の話し聞いてんのか」
「すいません、一緒に踊りますか?」
「踊って機嫌が治るか
カップルがセッⅩして仲直り
みたいに言うな」
「それは良い考えです」
「そんなんここでやったらストリップ場の
ホモのまな板ショーやないか
たぶんお客さんゲロ吐くで」
「私なら食べたいです」ニコッ
「ゲロって何か分かってる?
お前、凄い変体やな
俺…マジで地獄に帰りたい」
「応援します」
「上が許してくれへんやん?」
「悪いことして死ねばいいんですよ」
「天使~~、お前まともなこと言えるやん」
「しねしね死ねばいんですよ」
「死ねが多いで」
「死ねばいいのに」
「何か腹立つ…
でも天使は思い違いしてるで
お前が言うてるのは悪い"人間"が行く地獄や
俺の言うてるのは地獄と云う
カテゴリーの中の魔界や
天使かて天国と云う
カテゴリーの中の天界に住んでるやろ
日本国の中の京都祇園や
何で悪魔が地獄で、鬼畜外道と混ざって
釜茹でにされな~あかんねん
俺はうどんか?」
「私も釜上げうどん食べたいです」ニコッ
「俺も食べたいわ」
「食べたいです」
「舞台終わったら食べに連れてったるわ」
「天国の釜上げうどん食べたいです」
「それは無理やわ当分帰れんやろ
て!!天国に釜上げうどん有るんかい」
「道葉六三郎が作ってます」
「まだ死んでないやろ
「さぬき族が作ってます」
「香川県民のことやろ
さぬき族なんて民族、居らんわ」
「さぬき族は、うどんをチュルチュルと
飲み干します」
「何やねん
そのトレビヤの泉で絶対不採用みたいな
プチうんちくは」
「プチちくわ食べたいです」
「そうそう、弁当のオカズとかに入ってる
キュウリやチーズ穴に入れてるやつな
て何でプチちくわ出て来んねん
何でもかんでも食べたい食べたい言いやがって
そんなんやから小ぶどりじいさん
みたいに太ってんねやろ
俺みたいにスタイリッシュに痩せろボケ」
「それは良い考えです」
「本間に痩せる気、有るんか
痩せるんなら応援するで」
「その意見に賛成です
私も応援します」
「誰を…」
「デブを…」
「デブはお前や」
「いいえ私は小デブです」
「カテゴリーは一緒だわ
天使痩せる気ないやろ」
「その意見を全面的に応援します」
「分かったありがとう」
「ど~いたしまして」ニコッ
「何か疲れた」
「寝ますか?」
「ここで…」
「ここで…」
「この舞台で」
「ここは舞台ではありません」
「舞台で無ければ何やねん」
「天の川銀河の端くれ、座標ABCのD
太陽系第三惑星、座標360℃の1
イスカンダルより3兆万光年のかなた
母なる大地、ち・きゅ・う」
「天使、それって自分を賢く見せようとして
アホがにじみ出てるパターンやないか」
「その可能性99.九百パーセント」
「天使も~帰ろう、帰りにうどんおごったるわ」
「喜んで」
「て!!俺らどこに帰んねん」
「さきほど悪魔の人事課、山根さんから
演芸場の近くに部屋を用意したと言われ
アパートの鍵と簡単な地図を、私に渡して帰りました
久しぶりの人間界なので、串カツ屋とセクギャバに
寄って帰ると、嬉しそうに語っていました
これからはタマに様子を見に来るようですよ」
「山根は何でお前に、そんな気さくやねん
俺には『滑ったらブチ殺すぞワレ~』言うてたで」
「その意見を応援します」
「君とはやっとれんわ」
パシン
「ありがとうございました」
チャカチャンリンチャン
2人の舞台デビューはこうして、ぐだぐだな感じで
終わったのであった、2人の落ちこぼれに明日は有るのか
明日はどっちだ
下っぱ小デブの天使と同じく下っぱガリの悪魔が
今デビューの時を向かえていた
今日も頑張る彼らに明日は在るのか?
「お先、勉強させて頂きます師匠」ペコリ
出ばや子
ピロリロリーン、ドンドン
「ハイハイ皆さんコンニチは
今日も張り切って頑張るで~
よいしょ
エンジェル&デビルの悪魔と申します
名前だけでも覚えて帰ってね
お客さん
俺ら今日が初舞台でんねん」ナハハハハ
「…………」
「やいやい天使」
「なんですか?悪魔さん」
「なんでここに呼び出されたか分かってるか」
「悪魔さんとの最終決戦ですね」
「のっけから違うわ
漫才やりに来てんねん
ここは人間界の演芸場の舞台や
お前やる気なさ過ぎんねん
さっきも師匠がたの前、通る時、挨拶せんかったやろ
気を付けろや
こういう世界は縦社会やねんで
そもそも、何で下っぱの俺らが
ここで漫才やってんのか
お客さんにも分かるよう説明したる
それは天界と魔界のものごっつ長い抗争の末
上の方が一時的に手打ちして
お互い、へたこいた末端構成員に人間界で
協力さして1つの事が成し遂げられるか
と云う、実験的、包括的、画期的
日中国交祈念ドキュメンタリー映画の様な
どうでもエエ企画の為やねん
俺なんか血の池地獄でのんびり釣りしてたら
意気なり上官に呼びつけられて頭ごなしに
『天使と協力して人間界で芸人修行してこい』
て言われてここや、ザツな扱いやし
酷いもんや、こっちも意味分からん内に
この舞台の上で漫才やってんねん
しかも天使とはさっき初めて顔合わせやったから
ネタ合わせも時間足らへんかったし
本間にザツ過ぎるやん、だいたい天使と悪魔が人間界で漫才師目指すなんて
何やねん、このどうでもエエ電波少年みたいな企画
誰が考えてん、神さんかい本間にやってられへん
俺ら絶対捨てゴマやん
どうせ上のもん同士が湖の有る古城で
休戦の会談なんかしてる時
マティーニになんか飲みながらくつろいでて
『サタンさんサタンさん』
『何ですかな神さん』
『一時休戦の明かしとして、お互いの構成員、天使と悪魔に
人間界で漫才やコントをやらすと云う
余興を思い付いたのですが
いかがですかな?』(笑)
『ムホホホそれは面白い
早速下の者にやらせましょう』
てな感じで、あんいな思いつきで
下の者に命令が来て、人事課の中間管理職なんかが
『漫才やてそんなもんに大事な兵隊出せるかい
上は現場なめすぎや
そんなもん、へたうって干されてる戦力に成らへん
ごくつぶし悪魔の一匹や二匹おるやろ
そいつらに行かせとけ』てな感じで
俺らはここに送り込まれたに決まってんねん
分かるか俺らはこの超くだらね~企画の為に
天国と地獄から人間界に捨てられたんや
しかも『M-1で優勝するまで帰ってくんな』言われるし
M-1も~終わってるやん
も~ええは
今から天使のお前をギタンギタンにして
お客さんを喜ばしたる」
「分かりました、さぞお辛かったのですね
その意見に全面的に同意します」
「ギタンギタンやで」
「ギタンギタンですね」
「ほな、まずお前をロウ人形にしたるわ」
「それは良い考えです」
「しかも頭から納豆をまぶしたる」
「とても良いことです」
「なんか腹立つわ~、ぶっ殺す」
「その意見を応援します」
「天使俺、お前を殺す言うてるやん」
「分かりますその気持ち、お互い敵でしたから」
「マジでその白い羽むしるぞ」
「それも良いですね」
「しかもカラッと揚げて毛羽先にすんで?」
「私は好きです」
「お前の羽、ムシって食べる言うてるやん」
「私も食べたいです」
「お前アホやろ」
「私はアホです」
「あかん…こんな奴どうしたらエエのか分からん?
絶対地獄に居らんタイプや」
「私はアホです、私も分かりません」
「どないしょ~」
「とうしましょ?」
「帰りたい」
「寂しいです」
「そんなん言われたら帰りづらいわ…
て!!なつくなボケなす」
「なすも好きです」
「……」
「……」
「どうする?」
「どうもしません」
「俺…立場ないわ~」
「すいません」
「謝るんなら、土下座せえ」
「土下座します」
「………
やっぱ土下座止めろ」
「私は、かまいませんよ」
「え~から、え~から
俺、悪魔やけどめっちゃ気分悪いわ
お客さんも気分悪い」
「それは大変だ!私と踊りますか?」
「踊らんわ」
「楽しいですよ」
「お前、勝手に踊っとけ」
「踊ります」─────────────
「めっちゃ踊ってるやん
くるくる回り捲ってるやん
笑いながら…
しかもお客さんに受けてるし
俺、何してんねやろ!?…
天使の…踊り見てるだけやん
殴ったろかな~」──────────
ドン
「痛~~~~
踊ってる天使の足が
俺のボディーに入ったがな
ここが舞台やなかったらテンカンントや」
「大丈夫ですかすいません
ついつい踊りに夢中なってしまって」
「大丈夫、大丈夫
俺が悪いねん、踊りの最中に近づいたから」
「同じ痛みを授けてください
だから私を殴ってください」
「変体か殴らんわ」
「悪魔さんは良い人ですね」
「今、何て言うた」
「悪魔さんは、とても良い人です」
「あちゃ~~、それは言うたらあかんわ」
「なぜですか?」
「俺、悪魔やし
悪魔は誉められたりエエことしたらあかんねん」
「すいません、気が回らなくて」
「ほんま気いつけてや!」
「はい」
「て!お客さんほったらかしやん
どないしょ~天使
これって漫才になってる?」
「それは良い考えです」
「天使のアホ
お前、打ち合わせのネタとぜんぜん違うやん
お前、本間者のアホやからここに飛ばされたんやろ
違うか」
「私はアホです」ニコッ
「笑うな気色悪い
まるで悪魔やないか
俺も悪魔やけどね」
「…………」
「舞台で1人、反省会すな!」
「それは良い考えです」
「違うんか~~い
今まで天国で何しててん
どうやったら
こんな気色悪いイエスマンが出来あがんねん」
「食って休んで、うなずいてました」
「うなずくって何やねん」
「神と先輩天使どもです」
「の話しを内容も聞かずに、うなずいてたんやろ」
「神と先輩天使どもです」
「先輩天使に『働きもせんと人の話し聞いてんのか』
て感じで怒られてたんやろ」
「神と先輩天使どもです」
「自業自得やで天使」
「神と先輩天使どもです」
「お前~そんなんやから上の者に嫌われたんやろ
なんか扱いづらそうやもん
この状況に追いやられた事を何気に怒ってるし
内心『何で俺が人間界で悪魔と漫才せなあかんねん』てなもんや
お前~天使にしては性格悪いやろ」
「神と先輩天使どもですね」
「お前じゃ天使」
「神と先輩天使どもですね」
「人の話し聞いてんのか」
「すいません、一緒に踊りますか?」
「踊って機嫌が治るか
カップルがセッⅩして仲直り
みたいに言うな」
「それは良い考えです」
「そんなんここでやったらストリップ場の
ホモのまな板ショーやないか
たぶんお客さんゲロ吐くで」
「私なら食べたいです」ニコッ
「ゲロって何か分かってる?
お前、凄い変体やな
俺…マジで地獄に帰りたい」
「応援します」
「上が許してくれへんやん?」
「悪いことして死ねばいいんですよ」
「天使~~、お前まともなこと言えるやん」
「しねしね死ねばいんですよ」
「死ねが多いで」
「死ねばいいのに」
「何か腹立つ…
でも天使は思い違いしてるで
お前が言うてるのは悪い"人間"が行く地獄や
俺の言うてるのは地獄と云う
カテゴリーの中の魔界や
天使かて天国と云う
カテゴリーの中の天界に住んでるやろ
日本国の中の京都祇園や
何で悪魔が地獄で、鬼畜外道と混ざって
釜茹でにされな~あかんねん
俺はうどんか?」
「私も釜上げうどん食べたいです」ニコッ
「俺も食べたいわ」
「食べたいです」
「舞台終わったら食べに連れてったるわ」
「天国の釜上げうどん食べたいです」
「それは無理やわ当分帰れんやろ
て!!天国に釜上げうどん有るんかい」
「道葉六三郎が作ってます」
「まだ死んでないやろ
「さぬき族が作ってます」
「香川県民のことやろ
さぬき族なんて民族、居らんわ」
「さぬき族は、うどんをチュルチュルと
飲み干します」
「何やねん
そのトレビヤの泉で絶対不採用みたいな
プチうんちくは」
「プチちくわ食べたいです」
「そうそう、弁当のオカズとかに入ってる
キュウリやチーズ穴に入れてるやつな
て何でプチちくわ出て来んねん
何でもかんでも食べたい食べたい言いやがって
そんなんやから小ぶどりじいさん
みたいに太ってんねやろ
俺みたいにスタイリッシュに痩せろボケ」
「それは良い考えです」
「本間に痩せる気、有るんか
痩せるんなら応援するで」
「その意見に賛成です
私も応援します」
「誰を…」
「デブを…」
「デブはお前や」
「いいえ私は小デブです」
「カテゴリーは一緒だわ
天使痩せる気ないやろ」
「その意見を全面的に応援します」
「分かったありがとう」
「ど~いたしまして」ニコッ
「何か疲れた」
「寝ますか?」
「ここで…」
「ここで…」
「この舞台で」
「ここは舞台ではありません」
「舞台で無ければ何やねん」
「天の川銀河の端くれ、座標ABCのD
太陽系第三惑星、座標360℃の1
イスカンダルより3兆万光年のかなた
母なる大地、ち・きゅ・う」
「天使、それって自分を賢く見せようとして
アホがにじみ出てるパターンやないか」
「その可能性99.九百パーセント」
「天使も~帰ろう、帰りにうどんおごったるわ」
「喜んで」
「て!!俺らどこに帰んねん」
「さきほど悪魔の人事課、山根さんから
演芸場の近くに部屋を用意したと言われ
アパートの鍵と簡単な地図を、私に渡して帰りました
久しぶりの人間界なので、串カツ屋とセクギャバに
寄って帰ると、嬉しそうに語っていました
これからはタマに様子を見に来るようですよ」
「山根は何でお前に、そんな気さくやねん
俺には『滑ったらブチ殺すぞワレ~』言うてたで」
「その意見を応援します」
「君とはやっとれんわ」
パシン
「ありがとうございました」
チャカチャンリンチャン
2人の舞台デビューはこうして、ぐだぐだな感じで
終わったのであった、2人の落ちこぼれに明日は有るのか
明日はどっちだ