雪の翌日、朝起きぬけに。
大山の雪景色を一枚。
この季節に雪が降ると決まって思い出される一首があります。それが
冬ながら 空より花の 散りくるは 雲のあなたは 春にやあるらむ
(冬なのに空から花が降ってくるのは、雲の向うは春なのだろうか の意)
雪を花に見立てて、春を待ち遠しく思う歌。今の季節にぴったりのこの歌、「古今和歌集 冬歌」に収められた清原深養父さんの作。
ちなみに深養父さんは清少納言さんの祖父にあたるのですが、(年代的にいって)大河ドラマでの登場は難しそうですね。
大山の雪景色とは対照的に、麓の厚木・伊勢原には既に雪が残されてはいなくて。
関東地方が大雪になるパターンは、南岸低気圧に北からの寒気が流れ込むことによりもたらされるのだとか。
厚木・伊勢原・平塚周辺は、大山が北からの寒気をブロックしてくれるために大雪にはなりずらい、ということのようです。つまり
北からの 寒気を全て 受け止めて 里に降る雪 防ぐ大山
ということになりそうですね。
今回の本題は短めになりますが。
伊勢原市中心街へと向かう「矢倉沢往還道」を少し外れて。寄り道した先に見えてきた道しるべ。
右手は既に参拝した「相模國三之宮 比々多神社」。
今回は左手「長福寺」への道なりを辿って。
そして見えてくるのが、手すりのない急な石階段で。
この石段、段幅が一定ではなく自由奔放に積み重ねられていて、歩きずらいことこの上なく。致し方なく両手をついて「這い登」らざるを得ず(苦笑)
登り着いた先には
木立を背にして佇む「長福寺」本堂。
このお寺さんは、3年前に巡礼し結願した「相模國二十一薬師 第十八番札所」として位置づけられています。
個人的感想ですが、21ケ寺の中で最大の難所。ということもあって、とても印象深い一寺となりました。
次回は再び矢倉沢往還道へ戻ります。