高台に 名門校の 校舎あり 辿る道筋 尼の泣き坂  ~ 厚木・温水 地名の由来 ~ | 温泉大好き!厚木の住人

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厚木・伊勢原・平塚を中心に古街道を辿り、時には川を遡りながら郷土の歴史を探訪します。

 この十数年で一番驚いたこと。

 「林道を自転車で走ることは禁止されています。」という、地元「神奈川新聞」の記事でした。

 その発端となったのが、古刹「日向薬師」から「七沢温泉」へ抜ける「薬師林道」。

 確かに表示板をよくよくみると「関係者以外の通行禁止」とありました。

 途中にある展望台から見えるこのような絶景を楽しみに、愛車ママチャリ号で何度も通り抜けてきたのは法令違反。

 ということにガクゼンとした次第です。白状ついでですが、近隣の林道、既にいくつも走破してしまっていて。もう追いつきませんけど(苦笑)。

 

 気を取り直して本題「糟屋道」。

 前回は「さるげいと」まででした。

 少し戻って。

 「恩曾川」を渡る橋の名が「温水(ぬるみず)橋」。なかなか興趣を惹かれる地名ですが、

 坂を登り詰めた先にある「一乗尼寺」の石標。その側面に由来が記されていました。

 

 こちらのお寺さんは火災のため焼け落ちてしまうのですが、その際に阿弥陀如来さまが火の中から飛び出して、近くに池に落ちたのだとか。その結果、池の水がたちまち「温水」となった故事によるのだそうです。

 

 尼寺といえばもう一つ石標が近くにあって。

 それが「尼の泣き坂」。こちらも石標側面の説明書きによれば

 

 「坂の上に庵住する尼さんが、坂の下まで水を汲みに行かねばならなかったそうです。帰り道は重い水を持って坂を登るのがとても辛く、涙を流し」たことが語源なのだとか。

 

 2つの尼寺が同一であるかどうかはわかりませんが、坂を登り詰めた高台には

 現在は神奈川県央地区屈指の進学校「厚木高校」が。

 校名の記されている銘板にも、名門校ならではの風格を感じてしまうのは私だけでしょうか。

 

 次回はこの高台の上にある、古刹と古墳を訪ねます。