唐茄子屋不思議国之若旦那

 

日曜日、地元のMOVIX清水シネマ歌舞伎

見てきました。

宮藤官九郎 作・演出というこの作品、

文句なし、面白かった〜!


期待を上回るコメディ性とハチャメチャさ!荒唐無稽さ!ハイテンションぶり!

同時に、芝居としての歌舞伎にフィットした人情話の見応えもたっぷり!

 

これにはお腹いっぱいになりましたよ(笑)。

 



 


中村勘九郎vs中村獅童



中村勘九郎さんと中村獅童さんの絡みが、これはもう舞台上の格闘技と言ってもいいんじゃないかな。まさに演技という技を精いっぱい出し合い、ぶつかり合うといった趣きです。


でも、それは平成中村座というリングにプロレス団体的な信頼関係があったればこそなのだとも思いました(笑)。


そういえば、全盛期のやすきよ漫才にも通じるもの、ありましたね。

 

 

 

荒川良々のハイテンション!


 

コメディ性の中心となっていたのが荒川良々さんなのですが、そのハイテンションぶりもすごかった。話の入りでは、完全に場を制してて、「俺こそ、クドカンが歌舞伎に放った刺客なんだよ!」といった?堂々たる演技でしたね。可笑しかったです!

 

 

中村七之助が場を落ち着かせる


 

とはいえやはり歌舞伎らしい芝居がなければ単なる舞台喜劇、そうならないのは人情噺がしっかり縦軸に通っていて、その中心の「お仲」を演じた七之助さんの存在があるからこそです。坂東彌十郎さんも、意地の悪い大家さん、はまってましたね

(笑)。重しになってました。

 

 

勘太郎くんと長三郎くん


 

歌舞伎のよさなのかな、二人の子役には目を釘付けにされます。なんだろう?子供らしいかわいい演技なんだけど、それが歌舞伎の様式だと拍手喝采したくなっちゃいますね~とても和んだ気持ちにさせてくれます。

 

 

ベースには志ん生人情噺


 

作・演出が宮藤官九郎さんだけに、かなり大胆な新作歌舞伎で、ギリギリの線まで攻めている感じがする一方、古典落語の「唐茄子屋政談」を中心に「大工調べ」「鈴ふり」など、古今亭志ん生さんが得意としたレパートリーの要素を盛り沢山取り入れているそうです。


そういえばクドカンさんが書いた大河ドラマ「いだてん」にも、ビートたけし演じる志ん生さんが重要な役回りで登場していました。古典落語への造詣の深さとリスペクトといったバックボーンがあるからこそ、独自のクドカンワールドを歌舞伎でもうまく表現できてるんじゃないかな。

 


官九郎&勘九郎のカンカンコンビ



そしてやはり、「いだてん」を通して、官九郎&勘九郎のカンカンコンビ、二つの才能が気脈を通じたことによって、新たな創造物が誕生した、そんな印象をうけた一作でした。


なんだかんだで、主役が勘九郎さんだからこそ、成り立っている作品だとも思います。

 

そういえばNHKの朝ドラ「あまちゃん」も、

大河「いだてん~東京オリムピック噺~」も、

従来の必勝パターンを踏襲しないスタイルだし、

私はこういうの、とっても支持します!



グループ魂もいいね👍



あと話は変わりますが、クドカンさんのバンド『グループ魂』もいいですね!

そしてクドカンさんも忌野清志郎のこと、

大好き❤です!



以上です。