今回歌舞伎座で「新・水滸伝」を見てきたのですが、スーパー歌舞伎に類する演目を見るのは初めてでした。


一言で歌舞伎といっても、「芝浜」の様な登場人物の少ない人情ものから、この様なスペクタクルな演目や、歌舞伎の象徴とも言えそうな「連獅子」など、実はかなり多様性に富んだエンターテイメントなんじゃないかな。


さて今回見た新・水滸伝、とても楽しめました。ポイントとしては、


✅最初に、重要な役でストーリーに絡んでくる市川團子さんが、オープニングでの登場時に物語の背景などをセリフとして話すので、ストーリーを理解しやすいし、その世界に入り込み安くなってるなと思いました。


回転舞台や宙乗りなど舞台セットが大仕掛けで楽しいし、しかも場面転回が多く、それでいてとてもスムーズな繋ぎで興味を逸らすことなく惹き続ける演出です。花道の使い方も効果的で、全体を通してとても迫力ある立体的なスペクタクル大活劇になってると思います。


衣装もとても豪華絢爛だし、また、朝廷側か梁山泊側か、一目で分かるようになってました。


市川猿弥さんと市川笑也さんの恋愛サイドストーリーも良かったし、全編を通じてユーモアにも溢れていましたね。


✅そういった中で、歌舞伎らしいセリフ回しや「見得」(みえ)は効果的で、「イヨッ!」て声を出したくなるところが随所にありました。


✅音楽も良かったですね。オリジナルの曲なのかな?映画音楽のようで、とても効果的でした。


✅主演の中村隼人さんや、市川中車さん、中村壱太郎さん他役者さん達が皆とてもとても魅力的で、皆さんイキイキと演じていたように思いました。


前半のスピード感や迫力が、さすがに幕間後はスピードダウンしストーリー展開も予定調和となりますが、そこは映画やテレビドラマと違い、歌舞伎ならではの多くの役者の魅力を舞台上に見続けられることが満足感をもたらしてくれました。ラスト近くに登場した松本幸四郎も流石の存在感を見せてくれました。



そして、この物語の象徴でもある梁山泊、そこに息づくのは、反骨精神であり、言い換えればロック魂と言っても良いと思いました😆!。


そんな事をおもっていたところ、ふと見つけた公孫勝役の市川門之助さんのメッセージ、確かにロックを感じました😆!


市川門之助さんのメッセージ!


KING OF ROCK な忌野清志郎


以上です。