手帳やカレンダーを開くと、
そこには用事や締切、ミーティングや予定が並んでいる。
「この日なら空いてるから、ここに入れよう。」
気づけば“空き”を見つけるたびに、
新しい予定をすべり込ませてしまう。
そして、ある日の夜。
何も入っていないはずの時間に、
妙なソワソワを感じることがある。
「せっかく空いてるんだから、何か進めなきゃ。」
「この時間で1つでもタスク減らした方がいいよね。」
休むどころか、
“休んでいないときの自分”を想像して焦り始める。
──でも、本当にそうだろうか?
私たちの頭も、心も、体も、
スマホのバッテリーと同じで、
使えば使うほど残量は減っていく。
アプリ(タスク)を立ち上げっぱなしで、
充電しないまま動かし続ければ、
ある日いきなり電源が落ちる。
それなのに、
充電している時間を「ムダ」と感じてしまうのは、
ちょっと不思議な話だ。
今日提案したいのは、
「何もしない時間」を、“サボり”ではなく“予定”
たとえば、手帳にこう書く。
- 20:00〜21:00 予定:なにも入れない
- 午後のどこか30分 予定:ぼーっとするタイム
- 朝起きてすぐ10分 予定:窓の外を見るだけ
これは「怠ける」ための時間ではない。
頭と心のアプリを一度閉じて、
バッテリーを回復させるための、
大事なメンテナンス時間だ。
実際、「何もしない時間」を先に確保すると、
その前後の集中力が上がったり、
イライラしにくくなったりする。
何もしない時間は、
“ゼロ”ではなく、“次の一歩を整えるための投資”だ。
もちろん、
完全に何もしないのが難しい日もある。
そんなときは、
「これだけはやらない」と決めるのもひとつの方法だ。
- この30分だけはスマホを触らない
- この時間だけは“考えごと”を一旦中断する
- この5分だけは、ただ深呼吸することに集中する
“やること”ではなく、
“やらないこと”を予定として書き込む。
その小さな一歩が、
「休むことへの罪悪感」を少しずつ溶かしていく。
休むことは、弱さでも、逃げでもない。
これからも動き続けるために、
自分のエンジンを整える、静かな整備の時間なのだと思う。
✍️ 今日の問いジャーナル
1️⃣ あなたの最近の一日は、どんな予定で埋まっていますか?
“休むための時間”は、どれくらい入っていますか?
2️⃣ 今日〜明日のどこかで、
「何もしない時間」「やらないことの時間」を
最低10〜30分だけ、具体的に書き込んでみてください。
(いつ/どこで/どんなふうに、をメモ)
3️⃣ その時間が実際にとれた(または、とれなかった)あと、
自分の心と体に、どんな変化があったかを書いてみましょう。
🌱 感想シェア
- 休むことに罪悪感が出てきてしまう理由
- 実際に「何もしない時間」を予定にしたら、
- どんなふうに気持ちや集中力が変わったか
- 「これだけは、やらない」と決めてみてよかったこと
など、気づきがあれば、
一言でもシェアしてもらえたらうれしいです。