机は、もう片づいている。
散らかっているわけじゃない。
昨日のうちに、だいたい戻してある。
朝見ても、そのまま使える。
それでも、始める前に
手はもう動いている。
机を拭く。
少し動かす。
向きをそろえる。
いらない紙がないか、もう一回だけ見る。
考えてやっている感じではない。
気合いを入れているわけでもない。
気づけばやっている。
もう習慣なのだと思う。
夜の歯みがきとは別に、
朝また歯をみがくのに少し似ている。
昨日ちゃんと終わっていても、
今日を始める前には
今日の整え方がある。
机もたぶん同じだ。
足りないからではない。
散らかっているからでもない。
これから向かう自分を、
そこにちゃんと座らせるために
無意識の手順が入る。
意味を考えてやっているわけではない。
ただ、その流れがある。
前は、こういうことを
意味があるかないかで見ようとしていた。
もう片づいているのに。
また拭くの?
またそろえるの?
そう見れば、たしかに大したことはしていない。
それでも、
大したことじゃないからこそ
習慣として残るのかもしれない。
毎朝まったく同じに見えて、
その日その日の自分は少しずつ違う。
その違いを、言葉にする前に
手のほうで合わせ直している。
始める前に、無意識で整えている。
それは、
何かを足すためというより、
今日の自分を定位置に戻す動作なんだと思う。
今日の問い
あなたが無意識でやっている「始める前の整え動作」は何ですか。