やはりそれは「これまでのクルマとは違う」からでしょう。


違いを生み出したカギは、

テスラ社長のイーロン・マスク氏が異業種出身であることにあります。



彼の言葉を借りると「テスラは車輪が付いたコンピュータ」です。



だから店舗に行かずともスマートフォン(スマホ)から注文できた

(試乗しなければ約1週間以内に返品できます)、

アプリから無線操縦装置(ラジコン)のように動かしたり、

自動運転に力を入れたりしているのです。



一方でこれまでの自動車メーカーは、

今の利益の源泉であるガソリンエンジン車の開発や販売をおろそかにではできず、

EVに会社の資源を100%投じることはできません。ハーバード・ビジネス・スクール教授の故クレイトン・クリステンセン氏が提唱した

「イノベーションのジレンマ」に陥る可能性があります。



これまでのクルマでは

運転の快適性や値段、燃費の良さ、デザインが焦点でした。



ここに新たな差別化の要素として自動運転の性能が加わります。



これが市場を大きく転換する可能性があります。



技術革新で消費者が求める軸が変わると、

市場が大きく転換するからです。馬車から車への転換はおよそ100年前ですが、

当時はもっと早い車を欲しがっていた人もいたでしょう。



しかし多くの人々は、自動車の利便性を選んだのです。



そして自動運転が完成すれば、

無人タクシーの実現が可能となるため、

人件費が7割を占めるという有人タクシーやライドシェアより安く

24時間、メンテナンスの時間以外は自動で走り続けられることになります。自動車は95%の時間、

使われることなく停まっているといいますから、

無人タクシーが走り回れば車を所有する人が減ることになるでしょう。



テスラの時価総額の伸びはこのビジネスモデルの変化も織り込んでいるのです。』





ボクもそうですが、

かつて、多くの若者が車を選ぶときの選択基準は、

車のスタイル(格好)だったり、

スピードや馬力といったスペックによって決めていた。



しかし、今や(特に年配者は)、

どれくらい自動運転になっているか、

という安全性に関する項目が最重要の選択基準となっている。