接触確認アプリの運用開始 | これってどうなの?

これってどうなの?

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システムの仕様は大丈夫なのか?
いよいよ今日から県境を跨いでの移動制限もなくなり人の動きが大きくなります。それに伴い接触確認アプリ(以降アプリ)がリリースされダウンロードができるようになりました。
以前、政府が話してきた話から想像してどんなものだろうかとか、悪戯対策はとか、個人の識別はとか書きましたが、5月26日付けの仕様が公開されていたのでさらっと目を通してみました。
このアプリの最大の目的は陽性者(症状には無関係)陽性者と接触した人に感染の可能性を通知することです。多くの人がアプリをインストールしBluetoothをオンにしておく必要があります。
因みに私はBluetoothは車のハンズフリー通話のためだけに使用しているので、普段は節電のためにオフにしています。


当初、サーバ等は使わない、全て端末で処理を行うようなことでしたが、通知用サーバーが存在し感染者から接触者情報の提供によって感染者本人確認や通知がされるようです。
興味がある方は仕様書を見てください。更新がされてるのか・・・。
https://cio.go.jp/sites/default/files/uploads/documents/techteam_20200526_01.pdf


まず、アプリをインストールすると個人識別番号なるもの与えられようです。おそらく初期設定時にサーバーに取りにくのだろうと思いますが重複発行されたら大変なことになりそうです。
それはさておき、サーバの規模が小さすぎないか。
仕様によれば
令和2年4月6日週(4/6~12)の陽性者数約3500人×1.2(システム上の安全率)=約4200人
この元となる陽性者数は発症者と濃厚接触者が対象です。このアプリでは無症状感染者が加わります。報道番組やワイドショーでは公表されいる感染者の数十倍の市中感染があるだろうと言われています。この想定では感染者数が少ないことを前提に見えています。サーバだから数万人分のデータ保持などごみののようなものだと思います。


2週間の接触者数の想定人数と情報保存用のストレージ使用量が不明。
端末のストレージは端末の使い方で大きく変わります。半径1m以内15分と言えば通勤時間帯の電車では10人ぐらいはいると思います。人の乗り降りなどで入れ替われはかなり多くの人が接触者になります。
アプリを使って普段使いができなくなるようでは本末転倒です。書き込み回数によるストレージ劣化も心配です。まさかRAMに蓄積なんてことは無いだろうと思いますが。


機種変更などによる接触者情報の引継ぎはしないと明記。
1人が頻繁に機種変更することは通常ありませんが、多くの端末にアプリをインストールしなければ効果がない事を考えれば機種変更したときに接触者情報が引き継がれないのはアプリを使う意味が薄れてしまうと思います。


どれだけ実環境におけるテストがされているのか?
仕様の中では緊急性が求められるからと言う文面が使われています。満員電車のような状況で、Bluetooth接続のイヤホンやウェアブル端末を使っている状況でのテストを十分しているのか疑問に思います。


15分の接触の意味が書かれていない。
15分以上の接触でないと感染しない訳ではないはずなのに、15分の意味が仕様上にないのです。飛沫を吸い込んでしまったり、飛沫がついたものを触った手から感染する場合もあります。


そもそも、欧米でもグーグルとアップルが開発した同じようなアプリの利用率が30%程度のような話もあります。
端末同士が1m以内に15分間近づく状況はどのような時かと考えれば、電車の中、飲食の場、仕事場、映画館、セミナー、パチンコ店など端末を携帯していて移動が殆どない状況に限られています。
いま、東京都が矢面にしている夜の接客が伴う飲食店の従業員は業務中に端末を持っているかと言えばどうなのでしょう?
おそらく多くの従業員の方は端末を持って接客していないと思います。


1人が過去2週間に接触条件に一致する人はおそらく百人ともなれば、一人に対して百人に通知が出ることになります。
全く無関係の人が10名クラスタ感染したら千人に通知が出ることになります。
このアプリによって無症状感染者の数が増えると世の中が大混乱に陥りそうです。

結局、いつどこで感染するか分からない状況の中で感染したかもしれないと言われて検査を受けるのが良いのか、感染していても無症状で過ぎてしまうのが良いのかと考えたら、私は無症状で過ぎ去った方が良いかと思います。
いやいや、自分は無症状であっても他人に移す可能性があるでしょ!と言う人がいますが、通知を受けた時点で感染が分かったとしても既に移しているかもしれません。
要は感染する確率が低ければ、感染させる確率も低いことになります。いつ感染の可能性ありの連絡がくるかをはらはらしながら待っているような状況はかえって精神的に悪い状況になると思います。
皆さんはこのアプリをインストールしますか?