昨年、知り合いになった、雑木林の下っ葉を刈っているご夫婦(2014.10.29記載)に、山栗を拾わせて貰いに訪ねた。今年は、作物が早めに収穫されているので、9月中頃に行ってみた。今年1月に、昨年拾わせていただいたお礼に、自分で掘った自然薯を差し上げたので、覚えていてくれたらいいなと思って、ご挨拶に伺うと奥さんがいて、ご主人は、病院に行っているとのこと。お歳も77歳となられ、前立腺が悪く頻繁にトイレに行くために、夫婦で旅行にも行けないと、言われた。周りの人のために、ほとんど毎日草刈りをしているのに、お気の毒な話である。
   でも、奥さんに「どうぞ拾っていってください。」と言われたので、お言葉に甘えさせてもらい、拾ってみた。今年はまだ落ち始めだった。しかし山栗とは思えない立派な大きな栗が、落ちていた。
  昨年は、遠慮して隅の方で拾わせてもらっていたので、こんな大きな山栗は、拾えなかった。普通の小さな山栗の2~3倍程あり、喜んで拾わせてもらった。小さな山栗しか知らない自分にとって、ここまで大きいと、売っている栗と変わらない。これが自然の栗だと思うと感動する。
  いつも雑木林を思い、下っ葉を刈り続け、育ててきたご夫婦のおかげで、栗の樹たちも育ってきていると思うと、彼らにとっても幸せだなぁと思う。そして、このご夫婦に出会い、大きく育ったその実を拾わせてもらっている自分もありがたいと思った。
  早めに来たのがよかったのか、バケツ半分くらい拾わせてもらって、お礼を言うときに、自分で作った缶の風車(2015.1.31記載)を差し上げた。また来させてもらうお願いをして、帰宅した。
  早速、蒸して初物をいただいた。口に広がる栗の香りと、甘さは、今年も秋を食べたようで満足した。
  そうだ、この感動のおすそ分けを誰かに教えてやれないかと思ったとき、車で30分程の所に住む、小学校の友が頭に浮かんだ。彼も都会から田舎に住み着いて、自分と同じくらい経つ。自然のものが好きで、クラス会でもよく二人で話しをした。
早速、話しをしてみると、彼も拾いに行きたいと言うので、数日後、一緒に行ってみた。10時頃伺ったら、ご夫婦の話しによると、朝6時頃から近所のおばあさんが拾いに来ていたので、拾われた後だと言われた。先客ありである。でも、少しでも拾えればいいと思って、早速、二人で拾い始めた。拾い始めてみると、確かに既に拾われた後だった。
しかし、見落とした大きいやつがいくつもあり、彼もその大きさに感動して二人で、拾った。思えば子供の頃、臭い銀杏も秋になると、よく東大の森に友達と拾いに行ったなぁなどと小学校の頃の話をしながら、夢中で拾った。
2時間程で拾い終えたが、二人でバケツ2杯程になった。小さいものでも、普通の山栗の1.5~2倍程もあり、大満足の一日だった。ご夫婦にお礼を言って帰路に着いた。車中、彼も大満足で食するのを楽しみにしていた。
この歳になって、こうして小学校の頃の友と一緒に、栗拾いが出来るとは思わなかった。この機会と思い出を与えてくれた、このご夫婦の健康を祈りつつ、来年掘る冬の自然薯をお礼に持参することを心に決め、今年の栗拾いを終えた。
                       2015年  秋