カーナビの指す家の前に車を止めた。住所は間違いないが、表札が違う。建物の様子からすると、明らかに、下で工場、上が住まいという構造になっていたのがわかる。多分、ここで間違いないはずだ。辺りは既に暗くなってきている。それでも、A君は階段を上り二階の呼び鈴を押した。中は暗く、人影もない。不在のようなので、諦めた。隣の家に聞いてみようということで、隣の明かりの付いている家の呼び鈴を押した。誰も出て来ない。諦めきれず、路上で二人で話しをしていると、その明かりのついている庭先のガラス戸が開き、お年寄りが現れた。話し声がするのでと言われたので、事情を話し、隣の彼のことを聞いてみた。あまり近所づき合いもなかったが、仕事がうまくいかなくなったみたいで、2~3年前に売って出ていったとの事。どこへ越していったかわからないと話しをしてくれた。後は市役所に行って、聞いてみるしかないという結論になった。
この時、既に6時半頃だった。
そうしたらA君は、この際、もう一軒行こうと言った。今なら時間がある。住所があって、電話したら出たけど対応が腑に落ちない。ここからなら40分ぐらいで行けると思うから、どうだ?と言われた。
それじゃあ行こうということで、またカーナビに住所を入力して、次の彼の家に向かった。