野口卓さんの「親子相談屋雑記帳・弟よ」を読みました。野口さんの作品は「軍鶏侍」などを読んでいましたが、久しぶりです。
信吾が営む将棋会所「駒形」、年末の将棋大会も3回目で恒例行事になりつつある。
今年の優勝者は? 天才少女ハツの順位は?
大会準備で慌ただしい師走のある日、実家の料理屋を継ぐ弟の正吾が、折り入って話があると言ってきた。
彼の店も忙しい時期に、時間をとって話したい、ということは!?
シリーズを通してもほぼ初めて正吾をじっくり描いた表題作ほか、今回も期待を裏切らない全4編。
目次
名前代百両
上には上が
十二支騒動
弟よ
どうやらシリーズも17巻になるようで、私にとっては初めての作品です。当然16巻までの事は判りませんでしたが、読み進めるうちに背景が理解できました。
シリーズの人気の秘密は、
解説の宇田川拓也さんがおっしゃっているように、
どれほど時代が移ろい、世相が変わったとしても、身近にあってほしい人の姿、自身もそうありたいと思える生き方が鮮やかに描かれているからだろう。
良い本でした、前に帰って少し読んでみたいとおみました。