山本周五郎さんの「寝ぼけ署長」を読みました。山本周五郎には珍しい探偵小説です。
昭和21年12月から昭和23年1月号まで「新青年」に連載されたもので、覆面作家名義で発表されています。
署でも官舎でもぐうぐう寝てばかりの“寝ぼけ署長"こと五道三省が人情味あふれる方法で難事件を解決する。周五郎唯一の探偵小説。
(裏表紙)
終戦直後に書かれたものですが、作中の時代設定は戦前になっています。
ある地方の警察署に赴任した、五道三省が主役です。署でも官舎でも寝てばかり、「寝ぼけ署長のあだ名。
しかしながら5年後に離任する際には、署内からも世間からも別れを惜しむ人々が続出して、留任運動が起こされるまでになりました。
目次
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中央銀行30万円紛失事件
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海南氏恐喝事件
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一粒の真珠
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新生座事件
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9、我が歌終わる
10、最後の挨拶
極度の人情家で、罪を憎んで人を憎まずの精神を徹底させる。事件の解決も、摘発よりも人の生き方を優先した署長でした。今どきはこのような署長はあり得ませんが、読んでスカッとしました。いい本でした。
