第2836回 平島団地おもちゃの会の始まりのお話。
2023年10月16日月曜日の投稿です。
2020年平島団地分裂騒動顛末記 第1088話
【前話 第2834回の続きより。】
平島団地の北の情報局のおかっぱ婆さんは、
東隣の岡山県瀬戸内市に住む娘夫婦の男の子を
日中、おかっぱ婆さんが預かり、午後14時頃
からまた瀬戸内市の娘宅に男の子を送って行くことが
当時日課となっていて、その後、晩御飯の準備も済んで
暇になったのか、2019年6月24日月曜日の夕方の
午後16時30分頃、いつも通りそわそわしながら
町内会事務局に彼女はやって来たのでした。
花の鉢植えをつついていた僕は急いで彼女を迎えに
出たのです。
おかっぱ婆さんの訪問の目的の一つは、どうも
町内会長 かわら版に記載されていた文章の
前町内会長婦人のA6子さんのお話が本当なのかと
聞きに来たようでした。
着席するなり、おかっぱ婆さんは、右手を耳の高さまで
あげて、手招きを行いながら、
「ちょっと、会長、かわら版のお話、あれほんまなん。」
と聞くので、
「そうよ、ちよっと、奥さん
コーヒーを入れてくるわ。」
「ちよっと、待ちょうてぃ。」
と言って、脇取りに飲み物を入れて、また、おかっぱ婆さん
の前に座って、ため息をついたのです。
「はぁーーーっ。」
「あの文章を読んで、
B1元町内会長らが、
A6子さんへの悪い噂をして歩くのを止めてくれたら
ええが。」
「なんが、A6子の水害の責任を追及するじゃろうに。」
「まったく。」
と言って、コーヒーを一口飲んだのです。
すると、おかっぱ婆さんは、
「かわら版に
A6子さんがボートに載せられて、
倉敷市の病院まで救急車で運ばれた言うて書いてあって、
みんな
「ほんまじゃろうか。」
言うて、噂になっとるんじゃん。」
と言うので、
「
B1元町内会長らが、
A6子さん
の水害の責任を追及するとまた言い出して、困って、
熟慮の上、あの話をかわら版にわざと載せて町内に
話をばらまいたんよ。」
「あの話は、ちょうど朝、
奥さんと会う、
2時間程度前の実際あった本当の出来事のお話よ。」
「A6子さんが夜中にみなさんに危険を知らせようとして
倒れたお話が広まれば、B1元町内会長らが
水害の責任がどうのこうの言うても、誰も本気で
聞かんようになるじゃろう。」
と、そんなお話をして、しばらく世間話を2人
でしていたのです。
しばらくすると、平島団地の北の情報局のおかっぱ婆さん
は、ふと電球が光ったように両目を大きく開けて、
娘の家の男の子のおもちゃを捨てるお話を話だした
のです。
「娘の所の
男の子のおもちゃが増えすぎて、娘の
家は狭いけぇ、
「お母さんどうしようか。」
言われとるんじゃん、男の子は前はミニカーなんかで
遊びょうたんじゃけど、最近、興味を示さんようになって
から。」
と、言うので、
「ほぅーっ、最近は男の子は何で遊びょうるん。」
と質問すると、おかっぱ婆さんは、ふふふふふふっと
言う表情で、
「会長、それが怪獣が好きになっとるんじゃん。」
と言う訳です。
「ほぅーーっ、怪獣ねぇ。」
「どんな怪獣なん。」
と、さらに質問をすると、おかっぱ婆さんは、
「あの子、今、ビオランテ言う怪獣が欲しい
ようるんじゃん。」
「そうか、そうか、
かわいい子じゃけぇ
僕がひとつ買ってあげようか。」
「どれどれ。」
と言って、パソコンにスイッチを入れて、
「はて、はて、ビオランテ、ビオランテ。」
と言いながら検索すると、僕の嫌いなヘビの頭が
たくさんにょろにょろ出た気持ち悪い怪獣の
姿だったのです。
「こりゃーいけん、このままこーな気持ち悪い
ヘビのおもちゃを手に持って大きくなったら、
爬虫類が趣味になって、その先、家でヘビを飼育
するようになるに違いない。」
「
奥さん、これを見て見ぃ、ビオランテ
言うたらヘビの親分のような気持ち悪い姿じゃがねぇ。」
と、彼女に見せたら、おかっぱ婆さんも、ビオランテ
の姿を知らなかったようで、
「きゃーっ、気持ち悪い。」
「ちよっと、どうしようかしら。」
と、そんなお話になって行ったのでした。
僕が、
「
奥さんが変な物をあの
男の子
に見せるけぇ、こーな気持ちが悪いもんが
欲しい言い出してから。」
と言うと、おかっぱ婆さんは、
「ちよっと、どうしようかしら。」
と、そんな顔をして困惑したのでした。
【次回に続く。】