第２８３３回 宇垣 纏 海軍中将の生家を見学する。
【岡山県岡山市東区大内】
２０２３年１０月１４日土曜日の投稿です。
【転載・コピー自由です。】 
【前話 第２８３１回の続きより。】
岡山県岡山市東区大内にある、昭和３０年まであったと言う
大内小学校の跡地を訪問し、岡山市役所の案内板で、ここの
大内小学校の卒業生で、故 宇垣 一成 陸軍大将と、
宇垣 纏 海軍中将の生家が、ここの小学校の西の集落に
あると書いてあったので訪問して見ることにしました。
県道を超えて西に進んで、洪水で沈まない山裾に
その生家があるそうです。
近くに、大内地区の自治会の掲示板があります。
ここの北東側の黒い板壁の家が、宇垣 纏 海軍中将
の生家だそうです。
ここが岡山市役所で案内している宇垣 纏 海軍中将
の生家の場所です。
この近辺では、長屋門の立派な門構えです。
明治２３年と言いますから、明治政府が地租改正
を行って、土地の登記簿などが新しく作られていた
１８９０年２月１５日にここの家で生まれたそうです。
宇垣 纏 と書いて、「 うがき まとめ。」
と読みます。
昭和１６年から山本五十六連合艦隊司令長官の参謀長を
されていました。
参謀長と言うのは、副司令長官のような役職でした。
前列右から４人目が山本 五十六 連合艦隊司令長官
前列右から５人目が宇垣 纏 連合艦隊参謀長
右端の奥さんは、知子【ともこ】さんと言って、
昭和１５年に若くして病死されました。
左端の長男の宇垣 博光 さんは、海軍の軍医
でした。
愛犬家で、メスのシェパードのエリーと言う
犬を大切にされていました。
趣味はハンティングでした。
休みの日にはボートに乗って近くの島に上陸して
鳥を撃って、艦に持ち帰り、士官室でみんなと
鳥肉料理を食べていたそうです。
ご本人にはお会いしたことはありませんが、
約４年分の日記に目を通しました。
その日記とは、昭和１６年１０月から
亡くなる当日の昭和２０年８月１５日までの
日記で、昭和１７年の１１月から１８年の
２月までは、黒島 亀人 海軍少将が持ち去った
部分は読んでいません。
読んでみて感じたのは、超が付く程度、
几帳面な性格とわかりました。
毎日、毎日、欠かさず日誌を記録していた
ようです。
昭和１８年４月１８日 搭乗していた１式陸攻
が海上に不時着し重傷を負って担がれて、
「目の前で参謀が血まみれとなり。」
「宇垣、いよいよ最後かと思いけり。」
などと、病院に入院した日も、人に頼んで
日誌を代筆してもらったようです。
【 昭和２０年８月１５日 最後の日の出撃前の訓示の様子 】
【昭和２０年８月１５日 最後の亡くなる日の写真】
自分に厳しく、几帳面な性格で、部下を大勢命令で
死なせて、自分だけ生きているのが許せなかった
のだと思います。
昭和２０年８月１５日 玉音放送の後、
「耐え難きを耐え、忍び難きを偲び。」
のお話を無言で聞いて後に、特攻機に
自ら乗り組んで九州から飛び立ち、
体当たり攻撃を行って亡くなったと
されています。
行年５５才でした。
ここで、生まれて、近所の宇垣 一成陸軍大将とは、
年が２２才離れていて、軍人として家に戻ることは
少なく、ほとんど交流はなかったようですが、
自分も軍人を目指されたようです。
学業は優秀で、当時、東京帝国大学より難易度が
高かった海軍兵学校に入学し、海軍大学を卒業され、
海軍中将まで進級されました。
次は、近所の宇垣 一成 陸軍大将の生家に向かいました。
じゃあ みんな また 明日ね。
【次回に続く。】【転載・コピー自由です。】