ドラマ「美しい彼」の感想です(2)清居のおかげで、自分は自分を助けられたんだ。 | 1904katuoさんのブログ

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(←右が平良一成(ひらかずなり、萩原利久さん)です。
 
左が、清居 奏(きよいそう、八木勇征さん)です)
 
 
 ドラマ「美しい彼」、シーズン1とシーズン2が、TVerで期間限定、無料配信中です。
 
 
・(配信期間)
 
・(シーズン1)
 
2月15日~3月14日の23時59分までです。
 
・(シーズン2)
 
3月1日の0時~3月31日の23時59分までです。
 
 
「TVer 美しい彼」との検索で、視聴画面に行けると思います。
 
誰でも見られます。
 
 
・(シーズン1の第3話に第5話をたした、あらすじと感想を書かせて下さい。
 
沢山の間違いとネタバレをお許し下さい。
 
前回の続きです)
 
 
 
高校三年生の夏に、清居(八木勇征さん)は、芸能界に入るために、ボーイズコンテストを受けました。
 
しかし清居は、最終審査で落ちてしまいます。
 
 
最終審査の会場では、平良(萩原利久さん)の隣で、 清居に片思いをしている倉田ちゃん(中村守里さん)が、泣きじゃくっていました。
 
しかし二人以外の同級生の反応は、冷たいものでした。
 
彼らは、 スクールカーストの頂点にいる清居が、特別な存在ではなかったことに失望したのです。
 
 
新学期の教室では、美人の桃(桃果さん)が、清居を追いかけるのをやめて、城田(坪根悠仁さん)と付き合っています。
 
そしてSNSでは、清居に対する誹謗中傷が流れていました。
 
 
そんな中で、清居は変わらずに孤高を貫いています。
 
しかし清居の誇り高い態度は、しだいに城田を追いつめて行きました。
 
 
ある日、城田は、桃に振られて荒れていました。
 
そして城田は、 パシりとして、皆の昼食のパンを買って来た、平良に当たり散らします。
 
 
城田「おっせえよ!
 
これタマゴ(サンドイッチ)じゃん?!
 
ツナだよ、ツナ!!
 
(頭に)脳ミソ入ってんの?!」
 
 
そのとき、静かにスマホを見ていた清居が、突然に口を開きます。
 
 
清居「やめろよ!
 
みっともねえな!!」
 
 
清居は、城田の横暴な態度を、厳しい言葉で止めました。
 
 
清居「女に振られたからって、八つ当たりしてんじゃねぇよ。
 
ダセぇよ、お前」
 
 
城田は、仲間たちになだめられて引き下がりますが、悔しそうです。
 
 
(←その直前に、失恋して荒れている城田を、皆は慰めていましたが、清居だけは、無関心にスマホを見ていました。
 
 
第二話で、スマホゲームの話題がありました。
 
 
城田「清居、何でお前、こんな装備持ってんの?!
 
課金?」
 
清居「いや、無課金」
 
城田「訊くんじゃなかった!
(#`皿´)」
 
 
必死に恋人を見つけようとする城田にとって、女性たちに憧れられながらも、関心を示さない清居は、生まれながらに『無課金』で、理不尽な存在に見えていたと思います)
 
 
やがて城田の清居への羨望と嫉妬は、決定的になりました。
 
体育の授業の後、階段を上る清居に、城田と三木(櫻井健人さん)が、踊り場からトマトジュースを降らせたのです。
 
 
清居は、ジュースで汚れ、血だらけになったようでした。
 
しかし清居は、城田たちを相手にせず、通り過ぎようとします。
 
その態度が、城田を激昂させました。
 
 
城田「おい!無視すんなよ!!
 
いつまでも調子のってんじゃねぇよ!
 
一般人が!!」
 
 
城田は、清居のTシャツの襟首を掴みます。
 
(←城田の心情を思うと、YOASOBIの『アイドル』の歌詞が浮かんできました。
 
『完璧な君じゃなきゃ許せない
 
自分を許せない』です。
 
 
清居の強さは、平良を救うと同時に、城田を壊していったように思えました)
 
 
その瞬間、平良が狂ったように城田に殴りかかります。
 
不良っぽく振る舞っていた城田と仲間たちは、本当は暴力に慣れていないらしく、固まってしまいました。
 
 
その後 、城田と仲の良い三木が、暴れる平良を止めようとしますが、ふり飛ばされてしまいます。
 
城田の仲間の立花(相馬 理さん)と青島(芳村宗治郎さん)は、転んだ三木を受け止めて、ようやく事態を把握しました。
 
そして、三人がかりで平良を止めようとします。
 
 
城田「お前、頭おかしいよ!」
 
 
城田は、床に転んだまま叫びました。
 
そのとき清居は、自分のために正気を失い暴れる平良を、呆然と見つめています。
 
 
清居『(心の声)宗教にハマるやつって、こんな感じなんだろうか。
 
俺のために、全身全霊で捨て身になって…』
 
 
その後、 平良は担任の先生(比佐 仁さん)に呼び出されます。
 
しかし先生は同情的で、返り血を浴びたようにトマトジュースで汚れている平良に、タオルを渡してくれました。
 
 
先生「珍しいな。
 
平良が、あんな暴れるなんてなぁ。
 
まあ、清居を助けようとしたんだな」
 
平良「助ける…?」
 
 
先生は、普段は飄々としていますが、ちゃんと生徒たちを見守っているようです。
 
先生が去った後、平良は心の中で呟きました。
 
 
平良『違うよ、先生。
 
清居を助けたんじゃない。
 
むしろ逆だ。
 
清居のおかげで、自分は自分を助けられたんだ』
 
 
その後、汚れた体操服姿の平良が、教室を覗くと、何事もなかったかのように、次の授業が始まっています。
 
平良は、教室に入らずに、授業のない音楽室に歩いて行きました。
 
 
すると 、誰もいないはずの音楽室で、清居が一人、机に突っ伏すように眠っています。
 
(←清居は、汚れた体操服から制服に着替えており、石鹸で洗った髪は、まだ濡れていました)
 
 
二人きりの音楽室で、清居は平良に真剣に尋ねます。
 
 
清居「お前、男が好きなのか?
 
答えろよ!
 
男が好きなの?」
 
 
清居は、身を乗り出して、食いつくように質問しました。
 
(←このとき清居は、カミングアウトするつもりだったのかもしれません。
 
ドラマの清居は、性愛の対象が男性であることで、疎外感を感じているように思えました。
 
それは城田が、清居との間に感じていた壁の原因の一つのように思います)
 
 
しかし平良の答えは、清居の想像の斜め上を行くものでした。
 
 
平良「…分からない。
 
けど別に他の男子は、好きじゃない。
 
女子も、好きじゃない。
 
綺麗だなって思うのは、清居だけ。
 
清居だけが特別」
 
 
清居は動揺しながらも、自分の右手を差し出します。
 
平良は跪き、聖なる存在に忠誠を誓うように、厳かに清居の手に口づけました。
 
(←そのとき清居は、初めての性的な接触に戸惑い、瞬きを繰り返していました)
 
 
その後、彼らは、放課後を二人で過ごすようになりました。
 
秋の公園で、平良は幸せそうに清居の写真を撮ります。
 
清居も、当たり前のように、平良から撮られることを受け入れています。
 
 
しかし、二人の間には、冬はありませんでした。
 
 別の芸能事務所が、ボーイズコンテストの最終審査で清居を見出し、スカウトしたのです。
 
清居は、高校に通いながら、東京で芸能活動をすることになりました。
 
 
教室では、女子たちが、清居がモデルとして載っている、ファッション雑誌を開いてはしゃいでいます。
 
その中で、倉田ちゃんも凄く嬉しそうです。
 
クラスの中で、清居は、キングに返り咲きました。
 
 
(←私見ですが、同級生たちが、清居に対して、手のひらを返したとは思えなかったです。
 
大多数の同級生たちは、何も悪いことをしていない清居を空気のように、腫れ物扱いすることが、後ろめたかったのかもしれません。
 
清居がキングに戻ったことで、多くの生徒たちが、安心したように思えました)
 
 
そして平良によって、恋を知った清居は、もう冷酷で傲慢な少年ではなくなり、態度を変えた同級生たちを許していました。
 
 
やがて春が来て、卒業式を迎えます。
 
清居は、大勢の生徒たちに囲まれ、廊下を花道のように歩いています。
 
そして清居は、城田と三木に優しく話しかけました。
 
 
清居「城田、三木、ごめんな」
 
城田・三木「清居ー!
 
ごめんーーー!!
(。≧д≦。)。」
 
 
高校最後の日、彼らはようやく、本当の友達になれました。
 
そして、緊張した倉田ちゃんが、清居にラブレターを渡します。
 
清居は、優しい笑顔で 受け取ります。
 
 
(←こうして清居は、城田の呪いを解き、倉田ちゃんが未来に進む、背中を押しました)
 
 
その後、清居は、お別れ会を欠席し、惜しまれながら教室を後にします。
 
やがて清居は、 人けの無い校舎裏に、真っ直ぐに歩いて行きました。
 
 
その後ろを平良が、最後の別れを惜しんで付いていきます。
 
 
平良『この瞳に、胸に焼き付けたい。
 
俺のキングを…』
 
 
ふいに清居は振り返り、平良に向き合いました。
 
  
清居「来たな、ストーカー」
 
 
清居は、平良の告白を待っていたのです。
 
しかし平良は、清居との永遠の別れを覚悟していました。
 
 
清居「お前さ、俺になんか言うことないの?」
 
平良『言うこと?言うことって…』
 
清居「もういい!」
 
 
清居は、ぐずぐずしている平良にキスすると、パニックになり、平良を突き飛ばして、逃げるように去って行きます。
 
しかし清居は、何とか立ち止まって、平良に
 
「じゃあ、またな」
 
とだけ告げました。
 
 
そして清居は、動揺のあまり、ギクシャクした動きで去っていきました。
 
 
清居『自分で自分が信じられない。
 
ファーストキスだった。
 
きっとこれから一生、何かにつけて思い出す、初めてのキスを…。
 
勢いで、あんなやつに…』
 
 
清居は、いつも平良と待ち合わせた川沿いの帰り道で、後ろを振り返ります。
 
しかし平良は、追いかけて来てはくれません。
 
 
そのとき平良は、 校舎裏でうずくまりながら、住む世界が違ってしまった、清居への別れの言葉を呟いていました。
 
 
平良『お情けみたいなキス。
 
これ以上、追いかけるなと釘を刺されたような気がした』
 
 
「じゃあ、またな…」
 
 
平良『簡単な別れの言葉だった。
 
痛い。ひどく痛い。
 
なのに、清居の口からこぼれた言葉だから手放せない。
 
それが花でも毒でも刃物でも、清居から貰ったものは、抱きしめるしかない』
 
 
お互いを想い合っているのに、 大切なことを言葉にしなかった二人は、決定的にすれ違いました。
 
 
平良『思い出だけ残して、俺のキングは世界から消えた。
 
こんな世界、もう壊れてしまえばいい』
 
 
その後、二人が再会するのは、二年近く後のことでした…。
 
 
 
 
 
オープニングテーマの、もさを。さんの「カラメル」です。
 
平良の視点の愛おしい曲です。