ドラマ「僕らの食卓」の感想です(2)レトルトも缶詰も立派な食材です。 | 1904katuoさんのブログ

1904katuoさんのブログ

ブログの説明を入力します。

 
 
ドラマ「僕らの食卓」のあらすじと感想です。
 
沢山の間違いとネタバレ、激しい私見をお許し下さい。
 
ほんの一部分だけを書いています。
 
前回の続きです。
 
 
 
 (←写真は、右から豊、種(たね)、穣(みのる)、耕司 です)
 
 
(第二話の感想です)
 
 
上田 穣(みのる、飯島寛騎さん)は、弟の種(たね、前山くうがさん)を保育園に送るため、バタバタと朝の支度をしていました。
 
 
(←穣は、23歳の青年です。
 
彼は二年前に、お母さんが亡くなってから、大学を休学し、お父さんの耕司(原田龍二さん)と共に、弟の種(4歳)を育てています)
 
 
穣は、種と荷物を抱えて、急いで出かけようとしています。
 
しかし彼は、お母さんの実花(長谷川葉生さん)の写真に、挨拶することは忘れませんでした。
 
 
穣「母さん、行って来ます。
 
ほら、種も」
 
種「いってきます~」
 
 
(←お母さんが亡くなったとき、穣は21歳で、種は2歳でした。
 
小さかった種には、お母さんの記憶がありません。
 
穣は、毎朝ちゃんと挨拶させることで、種にお母さんとの繋がりを認識させています。
 
 
一方、 穂積 豊(犬飼貴丈さん)は、幼い頃に親戚に養子として引き取られたとき、亡くなった両親の記憶を無くしていました。
 
おそらく豊は、養父母を気づかって、本当の両親のことを訊けなかったと思います。
 
 
養父母も、豊を悲しませないために、何も話さなかったのかもしれません。
 
しかし、そのことが、豊のアイデンティティを不安定にしているように感じました)
 
 
 
豊(犬飼貴丈さん)は、少し前に穣と 種と知り合い、食卓を共にしました。
 
それは、人と食事をすることが苦手だった豊にとって、初めて感じる幸せな時間でした。
 
 
豊と穣 と種は、今週の休日は、カレーを作る約束をしています。
 
しかし幼い種は、当日、熱を出してしまいました。
 
 
心配した豊が、上田家を訪れると、種はぐったりして布団に横たわっています。
 
穣は豊に謝り、種は楽しみにしている行事の前には、興奮して熱を出すのだと説明しました。
 
 
穣「(種は)カレー、すっげー楽しみにしてたから」
 
豊「それなら、また絶対にリベンジしようね」
 
 
豊は、種に話しかけながら、そっと汗を拭いてあげています。
 
 
穣「…優しいっすね」
 
豊「えっ?」
 
穣「…あ~、いや。
 
子供って、すぐ風邪ひいたり、体調悪くなったりするじゃないすか。
 
約束しても、ドタキャンしなきゃいけないことが多くて…」
 
 
(←このとき穣は、 本当にしんどいことを笑いながら話すときのような、不自然な傷ついた笑顔になっていました。
 
おそらく穣が、大学を休学する前に 付き合っていた彼女と別れた原因は、恋愛よりも家族を優先せざるをえなかったからだと思います)
 
 
しかし豊は、きっぱりと話します。
 
 
豊「それは、仕方ないことじゃないですか」
 
 
その言葉に、穣の顔から、曖昧で気まずそうな笑顔が消えました。
 
 
稔「そう…仕方ないことなんだけど。
 
そうなんだけど。
 
そう思ってもらえないことが多いっつーか…。
 
だから…そう言ってもらえると助かります」
 
 
その後、豊は、レトルトのおかゆをアレンジして、種に、卵とカニカマの雑炊を作りました。
 
手際よく、美味しいものを作る豊に、穣は感心します。
 
そして自分は、ぜんぜん料理が駄目だと落ち込みました。
 
 
穣「もっとマシな料理、作らなきゃいけないと思うんすよ。
 
もっと頑張らなきゃいけないと思うんけど。
 
うーん、時々、スゲーどうでもよくなるっていうか…。
 
なんか、疲れるなって …」
 
 
穣は、二年間、幼い種を育ることに精一杯で、少し燃え尽きそうになっていました。
 
そのとき、真剣に話しを聞いていた豊は、そっと穣の頭を撫でます。
 
思いがけない優しい労りに、穣は驚きました。
 
 
豊「あっ!ごめん!
 
種君と同じ感じでつい…」
 
穣「種と同じ…。
( ゜Д ゜;)」
 
豊「いや…頑張ってるから。
 
穣君は、頑張ってるよ」
 
 
豊は、栄養バランスのような難しいことは、とりあえずお祖母さんに任せてもいいのでは、と話します。
 
 
豊「この前、一緒におにぎりを食べたとき、種君、穣君と食べられるのが幸せそうで。
 
だから、種君と一緒に楽しく食べれば、それだけでいいんじゃないかな」
 
 
そのとき豊は、養子として育ててくれた穂積家を思い出していました。
 
原作では、会社を経営していた養父母は、裕福ですが忙しくて、家事は外注していました。
 
私見ですが、義理の兄の勇樹は、寂しさから豊に苛立ちをぶつけてしまったように思います。
 
 
(←少年時代の勇樹役は、長野蒼大さんです。
 
小学生の豊役は、小林郁大さんです)
 
 
そのため豊は、毎日、プロの家政婦さんの作ったご馳走を与えられましたが、疎外感を感じていました。
 
 
(←私見ですが、90年代に小さな子供のいる女性が、家事を外注してフルタイムで働く風当たりの強さを考えると、穂積家のお母さんも大変だったと思います)
 
 
豊「毎日、豪華なご馳走があったとしても。
 
それを笑って食べられないほうが辛いから…」
 
 
寂しそうな豊の表情に、穣は、豊の育った環境を察しました。
 
そのとき、熱が下がった種が、台所に現れます。
 
 
種「うわぁ!美味しそう!」
 
 
種は、卵雑炊を喜んで完食します。
 
 
その後、種が熱を出したと連絡を受けて、慌てて帰宅したお父さんは、おかゆなどのレトルト食品を、大量に買って来ました。
 
 
お父さん「種!大丈夫か?!」
 
 
お父さんは、種をぎゅっと抱きしめました。
 
そして皆は、お父さんの買ってきたレトルト食品で食事をとります。
 
種も果物の缶詰めに喜んでいます。
 
 
豊「レトルトも缶詰も、食卓に並べば、立派な食材ですから」
 
お父さん「今日は、レトルトパーティーだ!
(〃^∇^〃)
 
こういうのも、たまにはいいな」
 
 
こうして穣は、種にちゃんとした料理を食べさせることへの義務感による抑圧から、解放されます。
 
そして豊も、穣たちと食卓を囲むことで、少しずつ養父母と義理の兄(市川知宏さん)に対して、心を開くことが、出来るようになっていきました。
 
 
 
もう少し続きます。
 
長くなってしまい、申し訳ありません。
 
読んで下さって、本当にありがとうございます。
 
 
 
(「僕らの食卓」は、タイのGagaoolalaawardにて、優秀シリーズ脚本賞を受賞しました。
 
おめでとうございますキラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ)