《トリビアNo.99》仙台駅西口ガンバレ! | いっきゅう会がゆく~宮城マスター検定1級合格者のブログ~

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 仙台駅東口の驚異的名発展には、ヨドバシカメラ、JRホテル、福祉大ビル、観光バスプール設置等地元経済界の努力があっての事と思います。一方、仙台駅西口は、かつて仙台ホテル、日乃出興業ビル、さくら野百貨店等で集客力ある商圏でありました。仙台駅の開業に関わる興味のある記録を見つけました。明治時代、私鉄の日本鉄道会社が路線を真っ直ぐ進んで、仙台駅を宮城野原の北端、榴岡下に設置すると発表されました。当時の宮城県知事松平正直と地元財界人たちが真っ向から反対しました。「鉄道が市街を通らないと利用者は郊外に取られ、仙台駅前は寒村なる」という理由だった。困った日本鉄道は、路線を大きくカーブさせると遠回りになるので、駅舎変更工事費用3万円の負担を要求しました。それに対して、当時の財界人有志らが寄付を負担した。その有志10傑とは、藤崎三郎助、佐々木重兵衛、八木久兵衛、桜井薬屋、佐藤三之助ら10名。その結果、1887(明治20)年12月15日、現在の場所に仙台駅が無事に開業しました。  
 このように先人が苦労して開業した仙台駅前西口の繁華街から先に述べた地元企業が次々に撤退や廃業して行き、ここ何年も開発計画がないことは、先人たちに対して申し訳ないと思います。   
 その状況を打開するためにも、宮城県、仙台市、商工会議所、地元金融機関等が一丸となって、行政面、金融面から、地元企業を育成し、仙台駅前の魅力をアップさせるべきと思っております。

 2代目仙台駅

 

参考文献:石澤友隆「仙台万華鏡」、逸見英夫「仙台はじめて物語」

 

(執筆:吾妻 信夫)