長ナノ211系は今後どうなっていくのか…気になる今後を予想 | ながとれの鉄道情報ブログ【今後の鉄道考察や車両の情報まとめなど】

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今後の鉄道がどのようになるかの考察や車両の情報まとめを投稿したりします。なお日常的なものも…?

今回は、製造から30年以上が経過した長野総合車両センターの211系の今後について考察していきます。

なおあくまで投稿主の憶測や予想なので注意してください。

・211系の基本情報

211系は1985年に登場し、東海道線(現在東京圏区間では運行終了)や宇都宮線(運行終了)、中央線などで運行している通勤列車です。特徴は汎用性が高く広い範囲で運用しており老朽化が進んでいた115系などを置き換えました。
なお所属場所は以下の通りです。

☆現在所属車両あり

長野総合車両センター
高崎車両センター
神領車両区
静岡車両区

☆現在所属車両なし

東京総合車両センター
幕張車両センター
下関総合車両所岡山電車支所(スーパーサルーンゆめじのみ)
そして、211系は先述の通り運用範囲がとても広いです。下は長野総合車両センターの211系の現在の運用範囲です。
篠ノ井線
大糸線【信濃大町以南(南小谷まではワンマン非対応のため運用がないだけ)】
中央本線【立川〜中津川】
富士急行線
飯田線【飯田以北】

・211系は廃車が始まっているのか

では次に引退が近いかどうか判断する目安として、211系の廃車状況について見ていきましょう。
211系は2014年まで宇都宮線や高崎線東京口で運行していましたが、E233系の投入により置き換えられ10両や15両の長編成の車両は3両や4両などに短縮され高崎地区(両毛線など)や長野地区(篠ノ井線など)に転属しました。その際に余剰になった車両に廃車が出ています。つまり211系を廃車にする可能性は考えられるのです。さらに今年3月には高崎車両センター所属の211系A2編成が長野総合車両センターへ廃車回送されました。この車両は高崎車両センターのA編成トップナンバーで、1986年から1989年の間に製造された初期車でした。鉄道車両の車齢は30年くらいと言われており老朽化などが原因と思われます。

・長野総合車両センター所属の211系は?...

では長野総合車両センターの211系は何年くらいに製造された車両なのでしょうか。まず長野総合車両センター所属の211系には「0番代、1000番代、2000番代、3000番代」の4つの種類の211系が在籍しています。中でも元東京総合車両センターの0番代、元高崎車両センター所属の3000番代の一部(N306〜N313あたりまで)、同じく元高崎車両センター所属の1000番代は1985年から1989年ごろまでに製造された初期車になります。つまりA2編成とほぼ同じ時期に作られており、東海道線運用時代には同じ運用がされていました。

・長野総合車両センター所属の211系の引退の可能性について

次に「長野総合車両センター所属の211系は引退する可能性があるのか?」ということについてです。自分の考えでは、何個かが引退する可能性はあるが全車引退はしばらくはないと思います。ではその理由を見ていきます。まずは数編成が引退すると思う理由です。

・運用範囲の広さと運用数による老朽化

題名をみるとだいたい分かると思いますが、211系の特徴を説明した際に運用範囲が広いといいました。さらに長野総合車両センターの211系は一回の運行区間も長いです。たとえば高尾発の中央線普通441M列車はなんと長野行きの超ロング運用で、高尾を14時9分に発車して途中の各駅に停車。終点の長野には18時53分に到着します。4時間半以上走るという鬼畜運用ですが、この列車は211系が担当しています。さらに松本発の中央東線普通で山梨県へ行く列車は基本的に211系が担当しています。(夜に長野発小淵沢行き普通でE127系運用がありましたが)
その他にも中央西線で松本から中津川までのロング運用や快速みすずなども担当している他、2019年におはようライナーが消滅し、その代替列車として211系の快速列車が登場しました。この列車は特急列車を使った停車駅が少ない速達快速で189系がまぁまぁ本気を出していたにもかかわらず現在の211系になっても時間が対して変わっていません。
このように211系は運転区間が長い運用や性能をフルで使わせるような運用も多く、老朽化が進んでいる可能性があります。

・211系の初期車の全検が…

鉄道車両には、車で言う「車検」のような検査を一定期間ごとに行わなければいけません。
その中でも120万km、または36ヶ月以内にに行う全般検査は多額の費用がかかり、老朽化した列車の廃車理由の一つに度々なります。では長野総合車両センターの211系は全検を行っているのでしょうか。2nd−train様などで調べたところ、先述の初期車の全検がここ数年で行われた形跡が見つかりませんでした。つまり今後数年で全検を行わなければ行けないということになります。しかし多額の費用がかかることや、このあとの話題で出る利用者数の減少の影響により廃車が起きる可能性があります。

・利用客の減少による影響

現在長野では山間部の過疎化の影響+ここ数年での新型コロナウイルスの感染拡大により利用客の減少が課題とされており、赤字が続いているものと思われます。赤字になると少しでも節約ができるよう経費の削減が行われると思われますが、その中でもワンマン化と両数減が一番行われる可能性があります。この2つが行われると211系がもろにダメージを受けることになります。なぜなら211系はワンマン非対応+E127系の2両よりも両数が多い3両または6両だからです。老朽化が進んだ211系を今からワンマン化させるとは考えにくく(西日本のようにリニューアル工事が行われればあり得るかもしれないが)、さらに両数3・6両と時間帯によると若干供給過多だと思うことがあります。3両で足りない場合はE127系2+2の4両で運行すればいいので211系の運用範囲縮小は考えられないことではないと思います。

・まだ残ると思う根拠

では今度は逆にまだ残るのではないかと思う理由をいくつか上げていきたいと思います。
1つ目は、運用範囲が広すぎるということです。先述の通り211系は運用範囲が広いことが特徴ですが、これを置き換えるとするといろいろな状況に対応した車両が必要になり、車両数も一定数必要になります。さらに富士急行線やJR東海などの他社線も走るため乗務員訓練なども必要になりあまり容易に置き換えができないと考えられます。
2つ目はE127系の運用範囲が211系に比べ少ないことが挙げられます。211系の代わりにE127系を走らせればいいのではないかと思うかもしれませんが、E127系は中央線の小淵沢より東京寄りでの定期運用がないなど211系より運用範囲が狭いことからE127系での置き換えは一部区間を除き可能性が低いと思います。
3つ目は、後期車はここ数年でも全検が行われており、とりあえず危ない可能性が高いのは前期車のみだと思われます。

・最後に

今回は長野総合車両センターの211系を中心に211系の今後について考察していきました。個人的に211系は名車だと思っており、115系のように長く走ってほしいと思っています。今回も当ブログを御覧いただきありがとうございました。