『症状がきわめて激烈で、組織が壊れやすい状態』のことです。
ということは・・・もし身体にこの劇症型を示す何らかの病気が発症したら➡急速に進行する重症病変になりうる疾患、ということになります。
劇症型溶連菌感染が問題になっている!
発熱・咽頭痛の原因はコロナ・インフルエンザ感染だけではない
発熱・咽頭痛が良くならない患者さんからよく耳にします。
コロナ・インフルエンザは陰性でした・・・
今までコロナ・インフルエンザ感染が多かったので、発熱、咽頭痛といった症状で多くのクリニックでコロナとインフルエンザ検査は一般的に施行されます。
しかし、その他の感染checkは施行されないクリニック・病院も多いのではないかと思います。
最近話題の感染『溶連菌(ようれんきん)感染症』
最近多い感染症のひとつに『溶連菌感染症』があることを知っておこう!
溶連菌(ようれんきん)とは?
溶血性連鎖球菌という細菌による感染症です。
呼び名の『溶連菌』は短縮した呼び方です。
症状は?➡一般的には咽頭炎や扁桃炎、中耳炎、皮膚軟部組織感染症など・・・ただ重症化すると心筋炎や心膜炎、リウマチ熱、腎炎をきたすこともあります
小児・乳児の感染が多いですが、大人も感染します
診断できる検査は?
溶連菌感染には溶連菌感染確認用の検査キットがあります。➡約5分で結果が出ます。
綿棒でのどを少しこするだけです。
ぜひ知っててほしい診断基準『center criteria (センタークライテリア)』
4つのうち3つ以上を満たしたら急性咽頭炎の中でA群β溶連菌感染である確率が高くなります。(感度 75%、特異度 75%)
①年齢 15歳未満は(+1)
45歳以上は(-1)
他の年齢は 0点
②発熱 38度以上は(+1)
③扁桃腺の腫れ、白苔や膿の付着があれば (+1)
④前側の首のリンパ節の腫れがあれば(+1)
⑤咳嗽(せき)があれば(-1)
これらの合計点数を確認してみてください!
合計点数から溶連菌感染症の確率が出てきます
0点;数%
1点;約5%
2点;約10%
3点;約30%
4点;約40%~60%
![TODAY'S](https://stat100.ameba.jp/ameblo/entry_designs/v1/sources/assets/limited023_heading.png)
劇症型溶連菌感染症
A群溶連菌による感染症
『人食いバクテリア』という俗称もあります
皮膚軟部組織に感染して「壊死性筋膜炎」をきたし重症化(ショック・多臓器不全になる)する症例があります。
感染経路は?➡のどや鼻の粘膜、傷口から感染
感染しないために大事な事
①日ごろから感染対策を行いましょう!
②傷口は清潔に管理しましょう!
③強いのどの痛みは放置せずに病院を受診しましょう!