友達の輪のインタビュー「山下郁子さん」 | きっと地球に遊びに来たんだよね!

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「私は誰なのか? なぜ生まれてきたんだろう?」忘れてしまっている大切なことを、思い出したい人へ…

わたしたちの楽しみでドキドキのチャレンジ「友達の輪」へようこそ!

 

「普通の毎日を生きる面白い人たち」をクローズアップして、その生き様をご紹介させていただきます。そして、その人から、また別の方へ……さまざまな個性と魅力に富んだ方々と出会えることを楽しみにしています。

 

第20回目のゲストは、山下郁子さん‼︎

 

得居裕江さんからのご紹介です。

 

 



 

(まり)お名前といまどんなことをされているかを教えてください。

 

(ふみこ)やましたふみこと申します。わたしはバルーンアーティストで20年くらいバルーンのお仕事をしていたんですけど、2年前からアルパカを2頭飼育して、アルパカに会える風船屋さんていうショップを運営しています。

 

(まり)最初からワクワクするんですけど、どちらでされているんですか?

 

(ふみこ)愛知県日進市というところにあります。名古屋市から車で20分くらいのところです。

 

(まり)想像がつかないんですけど(笑)、アルパカはどんな風に会えるんですか?

 

(ふみこ)アルパカは基本おとなしい動物なんですが、やっぱり動物なので、日本だとアルパカが飼われている環境は牧場さんで、柵の外から見たり、おやつをあげたりできるところがあります。ここでは柵のなかに入って、アルパカさんとハグしたり、なでなでしたり、一緒に写真を撮ったり、ホッペにチュウをしてもらったりというのができる触れ合い広場というところがあって、入ってもらうのに大人の方はおひとり500円いただいています。そこで遊んでもらいながら、バルーンも見てもらえたら嬉しいなというところです。

 

(まり)えーーー!名古屋から20分のところにそういう場所があるというのが、まず驚きです。

 

(ふみこ)アルパカって、本当に癒されるんですよ。

 

(まり)目がくりくりしてかわいいですよね。

 

(ふみこ)そうなんです。犬みたいに向こうから寄ってくるわけでもないんですけど、猫みたいに気分屋さんで、仲良くしたいときは近くにいるけど、そうじゃない気分のときはどっか行くよという感じでもなくて、アルパカさんはアルパカさんが居たいところに居るんですね。

 

(まり)はいはい。

 

(ふみこ)人間が寄っていっても、顔のすぐ近くまで寄っても逃げないので、触ると癒されるし、話しかけるとすごく聴いてくれる顔をしているので(笑)勝手に癒されるという感じなんです。

 

(まり)へぇー。

 

(ふみこ)不思議な動物なんです。

 

(まり)元々はどこの国の動物でしたっけ?

 

(ふみこ)元々はペルーとかアンデス山脈の標高3,000メートルよりも上の山のすごい高いところに家畜として飼われている動物です。草食で、一年に一回毛を刈られて、ペルーの人はそれで生計を立てたり、お肉も食べちゃうみたいなんですけど。

 

(まり)そうなんですね。

 

(ふみこ)野生はいなくて家畜として飼われている動物なんですね。標高3,000メートルから上のところにいるので、他に外敵もいなくて穏やかなんです。

 

(まり)だから警戒心もないんですね。

 

(ふみこ)そうなんです。

 

(まり)どうしてふみこさんはアルパカさんと出会ってお店をするまでになったんですか?

 

(ふみこ)元々、動物が好きで動物園とかサファリパークとか、娘が小さい頃は一緒に行くのが好きだったんです。いまはもうない昭和村という施設が岐阜県にあって、そこに行ったときにアルパカがいて、柵の外からおやつをあげることができたんですね。見た目もかわいいし、仕草もかわいいし、なんてかわいいんだろうと思って、それからアルパカが好きになって、アルパカがいる施設に遊びに行くようになったんです。

 

(まり)うんうん。

 

(ふみこ)その頃に冗談でFBに『アルパカを庭で飼えたらいいなー』みたいなことを書いたんですよ。それが本当になっちゃったんです(笑)

 

(まり)すごーい!!!へぇー!最初から2頭なんですか?

 

(ふみこ)そうなんです。アルパカは群れで生活する動物なんで、1頭だと寂しくなって早く死んじゃったり、色々支障が出ちゃうみたいなので。2頭以上で飼わないとかわいそうということで、2頭飼育しています。

 

(まり)すごいですね!

 

(ふみこ)だから1頭の姿が見えなくなると、すごい鳴いて探しまわるんです。お互いが。

 

(まり)へぇー!かわいい。



 

 



 

(ふみこ)いつも一緒にいないとダメみたいで、そこもかわいいんです。

 

(まり)かわいい!!!穏やかでいいですね。

 

(ふみこ)でも、ここにいる子は男の子同士なので、時々けんかをしたり、じゃれあっているのがエスカレートして、喧嘩しちゃうこともあるので、それを止めたりはしないといけないんですけど(笑)

 

(まり)アハハハ!

 

(ふみこ)2歳くらいの男の子を育てている感覚です。

 

(まり)そういう感覚なんですねー(笑) かわいいですねー。だけど大変ですね。目が離せない感じですね。

 

(ふみこ)アハハハ!そうなんです(笑)

 

(まり)面白いなー。ふみこさんは20年間バルーンアートをされていて、得居さん(前回のゲスト)から「世界チャンピオンなんです」と聞きました。バルーンアートとの出会いとか、バルーンアートに対する想いとかの話を聞かせてもらえますか?

 

(ふみこ)元々ものを作ることが好きで、図画工作とか家庭科とか好きだったんです。得居さんの方が1年早くバルーンを始められていて「バルーンという、こんな素敵な世界があるんだよ。ちょっとお仕事を手伝ってくれない?」と誘っていただいたのがきっかけで。それまではバルーンアートでお仕事になるとか、バルーンでこんなに演出やギフトがあって、人々が喜んでいる世界があるとは、まったく知らなかったんですね。

 

(まり)うんうん。

 

(ふみこ)得居さんに教えてもらって、もの作りが好きだったのでそこからハマっていったんです。小さいものだったらゴム風船を一個膨らませただけでも子供たちは、ボールのように10分でも20分でも遊んでいられるんですね。

 

(まり)そうですね。

 

(ふみこ)それをものすごく作り込んで、作り込んで、作り込んでいくと何百万の世界観ができて、見る人が感動する世界も作れる。そういう幅もあるし、例えばお誕生日とか出産祝いにも使われるけど、コンサートでも使われるし、企業のイベントで使われたり、時にはお葬式で使われたりとか、使用される用途も、すごく幅が広いんです。年齢層も広くて、赤ちゃんには出産祝いでバルーン、古希や喜寿もバルーンとか、お年寄りの方も華やかな色使いを見ると「わー!」って気持ちが明るくなるんですね。その年齢の幅の広さ。ご依頼を受けても毎回違う提案になるというところにも魅力を感じています。

 

(まり)うんうん。バルーンアートを最初はまったく知らないところから始めて、世界チャンピオンにまでなってしまうって、ふみこさんの性質とか性格とか関係しているんですか?

 

(ふみこ)元々バルーンを始めた頃は自己肯定ができていなくて。バルーンをやる人はみなさん「わたしはバルーンアーティストです」って名乗るんですね。わたしもバルーンをはじめてすぐに資格を取ったので、世界公認バルーンアーティストという資格を持っているんですけど、ずっといただいたお仕事をただこなすという日々を過ごしてたんです。アーティストという響きって、ものすごい人みたいな感じがあるじゃないですか。

 

(まり)はいはい、分かります。

 

(ふみこ)プロというか極めている人。キュッキュッて犬が作れるとか、ちょっとボランティアの人でも作れそうなバルーンができても、バルーンアーティストと名乗るところにすごくイヤだなって思って。最初はお客さまからいただいた、どんな要望でも応えることでアーティストだって自分を納得させていたんですけど。でもなんかそれがイヤで、アートだからちゃんとアートとして認められたら自己肯定ができるんじゃないかなって思った時期があったんですね。

 

(まり)へぇー。

 

(ふみこ)それでどうせだったら日本の大会より世界の大会にチャレンジした方が面白いなと思って、日本の大会を経験しないで、世界の大会に挑戦をしたんです。

 

(まり)すごーい!

 

(ふみこ)結果から言うと、世界で賞をいただけるまで、最初の二回のチャレンジは、まったく賞は取れなくて。三回目のチャレンジから入賞をもらいました。三位、二位、一位って少しずつ上がっていって。日本のバルーンアーティストは手先が細かいので、バルーンの大会も部門が10くらいあって、すごく大きなのを作るのが得意な人、早くて細かな作業が得意な人とか、いろんな部門にチャレンジする日本人がたくさんいるんです。みなさん結構上位に入賞されたり、天才肌の人は行けば入賞みたいなこともあって、でもわたしは何もなく。三位、二位、一位と上がっていきました。自分では天才じゃなくて、努力しないとダメなタイプだと思うんですけど、でもそこに自分なりのこだわりがあって、チャレンジしていったところが面白かったし、たぶん日本の大会を経験してたら「大会って、こういうものなんだ」と、もう少しスムーズにいったのかもしれないですけど。

 

注:ふみこさんはバルーンのドレス部門にチャレンジされました

 

(まり)あーそっか。

 

(ふみこ)最初は「コンテストって、こういう感じなんだ」ということが、行ってみてわかったので。

 

(まり)アハハハ!

 

(ふみこ)そうなんです(笑) 最後の方の、一位を取る前の大会は「絶対一位を取りたい」と思っていたので、一年くらい準備をして、常に頭のなかは世界大会のことを考えていて。世界で戦うんだったら、世界中の人がわたしのバルーンを見てくれるということだから、誰も作ったことない技、使ったことのない技を取り入れて一位を取りたいという思いがあったんです。

 

(まり)ほぉー!

 

(ふみこ)バルーンでどんなことが出来るんだろうというのをすごく考えていて、膨らませるバルーンはいろんな技法があって、みなさんいろんなことを考えて、自分の技法に名前をつけて広めたりしている人もいるんですけど。

 

(まり)へぇー!

 

(ふみこ)膨らまさないバルーンと、膨らませるバルーンを組み合わせたら、もっと表現とかデザインが豊かになるから、膨らまさないバルーンで出来ることを考えて、それを取り入れようと思ったんです。例えば膨らまさない細長いバルーンをいっぱい繋げて、編み物の技法で編んでもらったらどんなものができるんだろうとか。それで編み物を習いに行ったりとか。

 

(まり)へぇー!!!

 

(ふみこ)日本の竹細工みたいに細長い風船に空気を入れず、ペチャンコの状態のを竹細工みたいに編んでいったらどんなものができるんだろうとか、日本の組紐だったり、巣編み細工だったり、海外のアクセサリーを作るような技法だったり。とにかくいろいろやってみて、一年間作りためて、それをいろんなところに散りばめました。膨らまさないバルーンは飛行機で運べるんですけど、膨らませちゃうと気圧の関係で割れてしまうので、現地で作らないといけなくて。

 

(まり)はいはい。

 

(ふみこ)だからわたしは膨らまさない部分をたくさん作ったことによって、他の方よりすごく時間がかかっているし、細かい作業がされている。でも見た目のバランスもいいというところで賞が取れたら嬉しいなと思って。

 

(まり)はぁー!すごい。

 

(ふみこ)それでチャレンジしたんですけど、斬新すぎて分かってもらえる審査員の方には分かってもらえたんですが、分かってもらえない方には分かってもらえなくて。

 

(まり)うんうん。

 

(ふみこ)その時は5位だったんです。

 

(まり)うーーーん。



 

 

 

悔し涙を流した思い入れたっぷりのドレス



 

(ふみこ)でも、わたしのやりたいこと、表現したいことは全部表現したし、1年かけてグワーっていったので、それで5位だったらもういいやという気持ちになりました。わたしは審査員好みのドレスを作って1位になっても嬉しくないと思い、わたしの表現を分かってくれる人が分かってくれたらいいやって、その時は思ったんですけど。

 

(まり)はい。

 

(ふみこ)でも一応、会社をしているので、会社のブランド力を上げて、もう少しお仕事がスムーズにいただけるようになったらいいなというところが元々の出発点だったので、投資しているのに回収しないまま終わっちゃっていいのかなという思いもあって、もう一度だけチャレンジしようとしたんですね。その時は、ちょっとちっちゃな大会にしたんです。

 

(まり)うんうん。

 

(ふみこ)今までは大きな大会で理解してもらえなかったけど。ちっちゃな大会でもいいかなと思って。その時は、自分らしさを10出して5位だったから、今度はどうしようと。会社の投資で回収したくて、これが最後の挑戦だからということで、その時はすっごく悩んで、出発ギリギリまで悩んで、7:3にしたんです。わたしを7、3を審査員好みというデザインにしようと決めて、それで作って1位をいただいたという感じなんですけど。

 

(まり)へぇー、そうなんですね。

 

(ふみこ)その大会はモデルさんが着て、ウォークして、それを審査してくれるという体験だったんです。

 

(まり)ほぉー!面白い。

 

(ふみこ)今まで出てた大会は、トルソーというマネキンさんに着せて、審査員がただチェックするだけで。だから本来の着たときの美しさや着やすさ、動きやすさというのは無視されていて。トルソーが着ている状態で審査していたけれど、ちっちゃな大会はバルーンドレス部門でウォークをして審査をするというので、大会の日にモデルさんがいるんです。

 

(まり)あー、そっか。

 

(ふみこ)フロリダの大会だったんですね。なので日本でFBに「何月何日にフロリダの大会でバルーンドレス部門の審査があります。モデルさんを探しています」と書いたんです。

 

(まり)うんうん。

 

(ふみこ)そしたら皆さんがシェアしてくれて、フロリダに住んでいらっしゃる日本人の方もシェアしてくださって。一晩で7人の方から応募があったんです。

 

(まり)すごーい!

 

(ふみこ)すごくないですか!

 

(まり)すごいです!

 

(ふみこ)そのなかのひとりが、日本の女性だったんですが「わたしの知り合いがアメリカ人で、フロリダのディズニーランドでプリンセスのお仕事をしている」と

 

(まり)わー!

 

(ふみこ)「彼女はプロのシンガーになりたくて、今はディズニーでプリンセスの仕事をしながら夢を追いかけている。だからそのドレスを着てあなたが一位になって、彼女もシンガーの道が開いたら嬉しいから、通訳をわたしがするので彼女をつかってください」と言ってくださったんです。まったく知らない日本人の方ですよ。

 

(まり)すごい!

 

(ふみこ)見た目もまったく問題なくて素敵な方だし、この人にしようと、彼女にモデルさんをお願いして、コンテストの前にフロリダのホテルに入ったんです。

 

(まり)はい。

 

(ふみこ)ホテルのお部屋って、机の上にフリーペーパーが置いてあったりするじゃないですか。

 

(まり)はい。

 

(ふみこ)フリーペーパーの表紙が、プリンセスの格好をした彼女だったんです。

 

(まり)えーーーー!!!

 

(ふみこ)すごくないですか?

 

(まり)えーーーー!すごい!

 

(ふみこ)すごいついてるって思って。

 

(まり)鳥肌!すごい。

 

(ふみこ)すごいですよね。ドレスを3日間くらいかけてホテルでずっと作っているので、当日より前に彼女が一度あいさつに来てくれて、お話したり、採寸のテストをしたりして。当日、彼女が着てくれたとき、曲に合わせてドレスが綺麗に見えるようにすごく素敵にパフォーマンスをしてくれたんです。

 

(まり)すごいですね、このお話。

 

(ふみこ)そうなんです。それで1位をもらえたんです。



 

 

 

1位になったドレスとディズニープリンセスのモデルさん



 

(まり)すごい!このストーリー。びっくりですね。

 

(ふみこ)その大会は審査の人が選ぶ1位と、観客の人が選ぶ1位というのがあって、ピープルズチョイスという部門でもみなさん1位をくださって。アメリカ人って表現がすごいストレートというか。すれ違うと「あなたのドレスが一番好き」とか「あなたのが一番だ」とか「アメージング!」「ビューティフォー!」ってすごく言ってくださって嬉しかったんです。実際に表彰式のときはドキドキして、1位ってわかったときは、ものすごく嬉しいのかなと思ったら、ホテルの部屋に帰ったら涙が出てきて。それは嬉し涙じゃなかったんですね。一年前の大会の5位だった悔しさ。あんなに頑張ったドレスが5位だったというので、せっかく1位になれた日の夜は泣いてたんです。本当に一年前のドレスへの思い入れが強すぎて。

 

(まり)うーん。

 

(ふみこ)すっごく悔しかったんです。それで1位を取りたかった。

 

(まり)あーーーそっかー。本当に自分が作りたかったもので1位を取りたかったという思いが。

 

(ふみこ)そうなんです。でもその時に写真を撮ってくださったアメリカのメーカーさんとか、バルーンのことをよく分かってくださってる方が、つい一年くらい前にもSNSで「彼女のドレスを超えるドレスはまだ見てない」って書いてくれてたので、やっぱり見る人が見たら分かってくれてたんだと思うと、1位は取れなかったけど、すごく嬉しかったんですね。

 

(まり)うんうん。素晴らしい。

 

(ふみこ)だから今、振り返ってみると、ずっとタイトルが取りたいと思って何年もかけてチャレンジしてきたけれど、タイトルを取るということが重要じゃなくて、それに費やした時間とかエネルギーとか思いとかが、すごくわたしを成長させてくれたなと思って。

 

(まり)泣ける(涙)

 

(ふみこ)今でも5位のことを思い出すと悔しくて泣けてくるんですけど。

 

(まり)本当にそうだなと思って。ゴールみたいなものを設定したときに、ゴールって美しいし、目標を達成することって素晴らしいし喜びなんだけど。いま一番響いたのは、本当に自分と向き合ったプロセスとか打ち込んだ時間とか。ただ時間を費やしただけじゃなくて、思いがこもった時間の過ごし方をふみこさんがされたことが、ものすごく伝わってきたのと。人生を美しくするって、やっぱりそれだなーって感じました。どれだけそこに思いを込めることができたかっていう。1位よりもそれが。

 

(ふみこ)そうなんです。それでやっぱり自分の好きなことやりたいことをやらないといけないなって。自分のやりたいことをやればいいんだって思ったので、アルパカも飼えた(笑)

 

(まり)好きなバルーンとアルパカと。

 

(ふみこ)好きなものと好きなものを組み合わせたら、すごい大きなビジネス、大儲けはしないけど、わたしが楽しくって癒される空間をみなさんに楽しんでもらいたいという思いがあって、バルーンもすごく癒されるんですよ。



 

 



 

(まり)そうですよね。

 

(ふみこ)ふわふわしていて、丸くって、自分がやりたいことをやって楽しんでいれば、それがみなさんに伝わって普通に生活できて。たくさん儲けてやったー!という感じじゃなくても、毎日楽しく過ごせたらいいなと思って、なのでここで働いてくれているスタッフさんにも「やりたいこと、楽しいことをやろうね」って言うのが基準です。

 

(まり)素敵!

 

(ふみこ)例えばこの前お店が2周年だったのですが、みんなでやったら楽しそうなイベントをとりあえずやってみようって。そうすると楽しく終われるので、それでなんとかコロナも乗り切っている感じです(笑)

 

(まり)すごいですよ!ちょうど2年て、オープンしてすぐにコロナでしょう?

 

(ふみこ)そうなんです。

 

(まり)イベントとか減ってるでしょう?

 

(ふみこ)本当に大きなイベントや結婚式、バルーンを使っていただいた仕事の割合も多かったのですが、大きいイベントの宝飾やブライダルも全部なくなっちゃったんで。でもちょうどコロナの前にここをオープンしていたんです。ここをオープンしてなかったらもっと大変なことになっていたと思うし、なにより毎日アルパカさんに会えるので(笑)

 

(まり)アハハハ!そうですよね。

 

(ふみこ)アルパカたちはコロナなんて関係なく毎日、日常を送っているので、それを見ているだけでもすごく救われる。

 

(まり)やっぱり好きなことってすごいですね。

 

(ふみこ)本当にすごいと思います。好きじゃないとパワーもでないし。

 

(まり)素敵なお話を聞かせてもらって、すごく嬉しいです。

 

(ふみこ)アハハハ!

 

(まり)ふみこさんの人生のターニングポイントていつですか?

 

(ふみこ)バルーンに出会えたこともそうですし、世界大会で賞を取れたこともそうですし、アルパカを飼うというときも、アルパカが好きというのはみんなに伝えていたし。八ヶ岳にアルパカ牧場さんがあって、柵のなかで飼っているアルパカが20頭以上いるんですね。

 

(まり)ほぉー。

 

(ふみこ)柵のなかでアルパカと触れ合える所って本当に少なくて、わたしはそこしか知らないんですね。そこのスタッフさんにも「アルパカ飼いたい」と伝えていて、そしたら2年前なんですけど「アルパカ譲っていいよ」って言ってくださって。でもわたしひとりの力じゃ飼えないので、飼育を手伝ってくださる方も……となったら、その人も見つかって、アルパカが飼える場所も探したら見つかって、この三つがトントントンて決まっちゃったんです。

 

(まり)はい。

 

(ふみこ)あとはわたしが「よし、やるぞ!」と決心するだけの状態にまでなって。今まで、ものを始めようとしても、なにか障害が起きたり、上手くいかなかったりていうことがあったんですけど、アルパカとバルーンを一緒にやろうって本当に決めて動いたときに、トントントンと決まったのは「流れに乗るというのはこういうことで、今やりなさいってことなんだな」って思えた瞬間でした。これも大きなターニングポイントかなと思います。

 

(まり)だってすごくお金もかかりますよね。

 

(ふみこ)そうです(笑)

 

(まり)すごいなーその決心。でも「それだよ!」って応援された感じだったんですね。

 

(ふみこ)はい、そうなんです。

 

(まり)人生やお仕事で大事にされていることってありますか?



 

 



 

(ふみこ)ふたつあって、ひとつはすべてのことに感謝すること。「今日もアルパカさんたち元気でいてくれてありがとう」とか「スタッフさん、今日も楽しくお仕事してくれてありがとう」とか。ありがとうという気持ちがあれば、喧嘩にもならないし、すべていい方向に転ぶような気がしていて。

 

(まり)うんうん。

 

(ふみこ)もうひとつは直感を大事にしています。

 

(まり)直感って、時に怖くなったりすることはありませんか?

 

(ふみこ)でも余計なことを考えて、頭で考えて行動を起こして後悔することの方が多いので。

 

(まり)なるほどー!

 

(ふみこ)だからやっぱり直感が一番だと思っています。

 

(まり)直感が一番だと思うのは昔からなんですか?

 

(ふみこ)10年くらい前からかな。バルーンの大会にチャレンジしたり、お仕事で痛い目にあったり上手くいくことがあったりという時に「あっ、そっか!これは余計なことを考えて判断していたな」とか。「あの時、わたしは本当はこう考えたのに、余計なことを考えてこうしちゃった。じゃあこうしとけば良かったじゃん」ということがすごく多くて。「じゃあ、やっぱり直感を信じなきゃ」というところです。

 

(まり)うんうん、そうなんですね。あと自己肯定感のお話もされていましたけど、自己肯定に関しては変わりましたか?

 

(ふみこ)自己肯定は、勝手に自分の前に山を作って「世界タイトルが取れないとわたしはアーティストじゃない。だから自己肯定できない」って思っていて、チャレンジしてもまだ取れないていう時期だったんですね。

 

(まり)はい。

 

(ふみこ)でもある時、自分の年表を作ってみたんです。

 

(まり)へぇー。

 

(ふみこ)何年に仕事を始めました。何年にどんなことをしましたって。そしたらものすごく頑張ってたんです。

 

(まり)うーーーん!

 

(ふみこ)そしたら年表が出来上がった瞬間に「わたし、こんなに頑張ってるじゃん。だったら自分を褒めてあげていいじゃん」と思えて、それが全部自信に繋がって、自己肯定がその瞬間出来たんです。ガラガラガラガラーッて山が崩れて、目の前に勝手に山を作ってたんだなっていう感じ。

 

(まり)わー!これもまた素敵なお話ですね。

 

(ふみこ)いえいえいえ、もっと本当は若い時から自己肯定が出来ていたら良かったと思うんですけど。自己肯定が出来たのは43歳くらいの時です。

 

(まり)若い時からの全部のことが繋がっていたわけですよね。

 

(ふみこ)そうです。本当に今もそう思います。

 

(まり)これからやっていきたいこととか、展開していきたいこととかはあるんですか?

 

(ふみこ)とりあえず今は本当にバルーンとアルパカの良さをもっと伝えたいし「ここに来るとほっこりする」と思ってもらえる人が増えたらいいなと思っています。

 

(まり)アルパカさんに会いに行くというのは、どんな方たちが多いんですか?

 

(ふみこ)家族連れとかカップルとか、ひとりでいらっしゃる方もいますし。コロナの前は本当にアルパカ好きの方は飛行機に乗って海外からも来てくださったり。日本でも遠くから来てくださる方も多かったんですけど、最近はコロナなので近くの方が多いです。例えば、ペットを大事に飼っていたけどペットを亡くしてしまったけど、もう自分たちが高齢だから、新しいペットを迎えるのはどうかと思うけれど、アルパカさんをたまに触るとペットのことも思い出すし、自分たちも癒されるという方が多いんです。

 

(まり)それはもうすごいお役目ですね。飼いたいけど飼えないという方はたくさんいらっしゃるでしょうね。アルパカさんの警戒心のなさとか優しさとか、ハマってしまいそうですね。

 

(ふみこ)そうなんです。本当にふわふわなんです。ひつじさんの何倍も柔らかくて細くって毛が密集してるんです。

 

(まり)へぇー。



 

 



 

(ふみこ)刈った毛も毛糸にして製品にして、お客様に提供できたりしているので。アルパカさんて本当にすごいなと思います。

 

(まり)ふみこさんもすごいです。バルーンアートを作る時も編み物を習いに行ったりとか、ひとつひとつのことに本当に夢中になるというのもなんですけど、真剣に誠実に向き合われますよね。

 

(ふみこ)こうなりたいとか、こうって決めたことには突進しちゃうんですよね(笑)

 

(まり)アハハハ!それは元々ですか?

 

(ふみこ)そうだと思います。

 

(まり)今なにかチャレンジしようとか、やりたいことがあるんだけど一歩踏み出せないという人がいた時に、ふみこさんはなんて声をかけますか?

 

(ふみこ)やりたいっていう気持ちがあったら、迷っている時間がもったいないから。やっちゃった方が(笑) やり始めるとやりながら気づくことっていっぱいあるじゃないですか。

 

(まり)はい。

 

(ふみこ)完璧にしてから始めようと思うと、例えば道具を揃えるとか、いろいろする、その時間がもったいなくて、やってみるともっとこういう道具の方が良かったんだとか、こうしたらこうなるんだ、みたいな気づきがあるので、完璧になる前に踏み出しちゃって、やりながら考えて変わってった方がいいと思う。

 

(まり)本当にそうですね。やってみないと分からないですもんね。

 

(ふみこ)そうなんです。

 

(まり)次にご紹介してくださる方はどんな方ですか?

 

(ふみこ)くしまえつこさんといいます。食べるバラの魅力にハマっていらして。無農薬のバラを育てられる農家さんが、バラの行き先に困っていたときに「こんな素敵なバラをそのまま枯らしてしまってはもったいない」と、食べるバラでいろんなアイテムを作っていて。常にバラのアイテムのことを考えて、それを販売されていたり、食べるバラを広めるために、いろんなレストランのシェフとかけあって、バラづくしのコース料理を作ってランチ会を開催していたり。バラの農家さんを助けたくてバラを作っている村や町おこしに繋がるようなイベントをされていたり。すごくパワフルなんです。

 

(まり)楽しみです。どうもありがとうございました。



 

次回は、愛知県在住の玖島悦子さんです。

 

山下郁子さん、どうもありがとうございました。



 

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