笑ったり、泣いたり | 祖母、南タカ子<下杉正子

祖母、南タカ子<下杉正子

思い出と、今と、これからと。


今日、兄が意識を取り戻してから初めての面会へ行くことができた。

兄は少し痩せていた。

兄は時々笑って、時々泣いていた。

私も思わずもらい泣きをしそうになったが、こらえた。

兄が生きていることに感謝した。

兄がいないと、やっぱりさみしいものだ。
毎日顔が浮かぶ。

小さな虫たちは、少しづつ進む。確実に進む。

兄が倒れる2、3日前に言っていたことを伝えた。

「俺さ、今までなんでこんな事が起こるんだろう。。って思ってたこと全てが近道だった、って、言ってたよ。だから、今大変だと思うけれど、ここがお兄ちゃんにとって近道なのかなと思ってる。お兄ちゃんまってるからね。」と。

じゃあまたね、と手を振ると、ピースサインをした。