どうも。
たかぎです。
レポは必ず①に記載の注意事項をご一読頂いてからお楽しみ下さいますようお願い申し上げます。
~メイビーハッピーエンドレポ⑩~
「愛」という感情を知り、互いの気持ちを確かめ合ったオリバーとクレア。
……研究と統計に基づいて計算した結果、僕たちのハネムーン期は残り約147日だ。
その後は相手の気に入らない点を発見して、相手を不快に感じ始めるそうだ。
私は初めて会ったときから、あなたの気に入らない点を発見していたわ……
僕は君が6であることが常に不快だ。
じゃあ、つまり……
僕たちのハネムーン期は終わらない!
二人で勢いよくハイタッチ!……するとその瞬間クレアの腕の調子が悪くなります。
腕を押さえながら、この問題さえなければなね。と、クレア。オリバーは慌てて自分の部屋から
工具箱を持ってきてあれこれ試しますが、5と6では部品が違うので上手くいきません……。
クレアは、直せないわ。あなたにもわかってるでしょう。と静かに諭すように話します。
オリバーはそれでも諦めません。違法だけど6のマニュアルを注文すると……。
するとクレア、私はあと約1年よ。あまりにもストレートなクレアのその言葉に私の胸は「ドキッ」と
大きな音を立てたように感じました。
5は耐久性が高いからあと900日から1200日だというオリバー……。
この余命を言い合う部分がとても切なくて……胸が苦しかったです。
私たちバカなことをしてるのかしら?
誰かを愛することが、こんなに悲しいことだなんて知らなかった。人間たちはなぜ
こんなことをするんだ?
だから言ったじゃない。恋に落ちてはいけないって……
本当にごめんよ……
私のせいであなたが苦労するのがとても辛いわ。やっぱり愛することをやめて昔に戻ったほ……
いや、僕は平気だ。ちっとも苦労なんかしてないよ。
クレアの話を遮って、笑顔を見せるオリバー。
ここで「#17.それでも」を歌い出すオリバー。これまた歌詞が切ないのとその歌詞を
噛み締めるように顔を歪めて歌うオリバーの全身から悲しみが伝わって来るのです。
♪君と僕 つないだ手が古ぼけて 時と共にすべてが終わってしまうとしても
それでも愛し続けたいよ そのときまで もし君が望むなら すべて諦めるから
そのオリバーに応えるようにクレアが歌います。
♪あなたと私 つないだ手が古ぼけて 時と共にすべてが終わってしまうとしても
それでも愛するわ 愛するわ それでも大丈夫よ
↑この時にクレアがオリバーを慰めるように、励ますように歌っていて、オリバーも
クレアを見つめて「うん、うん、わかったよ」というように何度も頷いていてそれがもう切なくて。
そして二人で歌います。
♪あなたの肩に寄りかかって あなたに抱かれる あなたを見ていると幸せなの
残された時間すべてを使って愛するわ あなたのそばで 私が動きを止めるそのときまで
(以後二人で歌うパートはピンク表記にします。)
はあ……;;台本の歌詞を書き写すだけでも胸が苦しいです……。
そしてクレアの部屋で手を取り合ってクレアを抱えるようにしてダンスをするオリバー。
クレアの動きは以前に比べ油が切れたようにぎこちないのです。そしてダンスの途中、
クレアは背中をだらんとのけ反ってしまいます。オリバーはなんでもないように
クレアの上体を戻してぎゅっと力強く抱き締めるようにダンスを続けます。
そのオリバーの背中は泣いています。でもやっぱりクレアは上手くは踊れなくて
優しくソファに座らせてあげるオリバー。そしてオリバーはクレアから離れて
クレアの部屋の端の段差にしゃがみ込みうなだれます。オリバーの悲しみで溢れた背中を見つめるクレア。
そしてついにクレアは切り出します……。もうやめましょう……これ以上は無理よ。
一度暗転。オリバーは自分の部屋でファブンに言います。
ファブン、クレアのことを思い出すのはやめろと言っただろ!君も昔に戻らなきゃ。
人間たちは忘れたふりをしているうちに、本当に忘れてしまうんだそうだ。
僕たちにもできるはずだよ。準備できた?せーの!
↑この「せーの!」がですね、元気ないんですよ;;切なく言うんですよ~泣
そしてGoodbye myroomを歌います。
♪狭い僕の部屋 山積みになった思い出たち どこを見ても君の姿だけが思い浮かぶ
どんな小さなことも 君を懐かしく思い出させる ごめんね できないよ 君を忘れるなんて
クレアも自分の部屋でソファに座って歌います。
♪記憶が部屋中を駆け巡り 私を悲しませる あなたもきっとそうでしょう
♪大切な君を消すことしかできない ごめんね 悲しいけれど さよなら
クレアの部屋に来たオリバー。部屋の端の段差に腰かけるオリバー。
互いの記憶を消去しようという話になったらしく、クレアは
オリバーと出会う2日前の記憶がメモリに保存されてると。オリバーはクレアと出会う2週間前。
その次のデータは出会ってから一週間後に保存されたらしく、最初の一週間だけでも記憶を
残そうかと思っているというオリバー。でもクレアは言葉を最後まで聞かずに、
私と出会う前、あなたがどれ程幸せだったか覚えてる?と。そして互いに言います。
故障して死ぬことも怖くなかった、悲しみを知らなかったと……。
つまりは……出会う前のお互い幸せに平穏に暮らしていた頃に戻るため出会った記憶を消そうと
いうことですよね……。
オリバーは立ち上がってクレアには背を向けたまま、座っているクレアの前に紙切れを差し出します。
また充電器が故障したときのために。
ありがとう。
……どういたしまして。
5にだけ付いている「どういたしまして」機能。いつも明るくにこやかに言うはずの
「どういたしまして」が、すごく悲しく切なくやっとの思いで言葉を絞り出すように言うので
切なくて仕方ないです。オリバーはドアの方へ歩き出します。オリバー!引き留めるクレア。
これは覚えていてもいいわ。
ここで「#19.それだけは覚えていて」を歌います。タイトル通り互いに覚えていてもいい思い出を
歌い合うんですが……これまた思い出が巡ってきて切ないです。
♪それだけは覚えていてもいいわ ファブンは日光に長く当てないで
夜 外出するとき 黄色いレインコートを着なくてもいいの
♪それだけは覚えていてもいいよ 糸電話の使い方 古いレコードのプツプツという温かな音
♪すべて忘れてしまうのは名残惜しい まぶしくて美しい記憶 それだけは そのことだけは
どんなにつらくても捨てたくないのに
♪これだけは忘れなきゃいけない ♪これだけは消さなくちゃいけない
うちのドアをノックしてくれてありがとう。
ドアを開けてくれてありがとう。
どういたしまして。(このどういたしましてもかなり悲しい言い方でした泣)
あんにょん、オリバー。
あんにょん、クレア。
このときオリバーはクレアのほっぺにそっとキスを。そしてステージ中央に立った二人。
プロジェクトマッピングで風に舞ったたくさんの紙切れが部屋中を飛び回っている演出が。
ひとつひとつの記憶に想いを巡らすように、上を向いてそれを切なそうに目で追うオリバーとクレア。
オーケストラの演奏が響き渡ります。
……そして暗転。それぞれの部屋へ。オリバーは糸電話とレコードを戸棚に仕舞っています。
クレアは部屋の窓を開けて、窓に背を向けながらガラス瓶の蓋を開けて、蛍を窓の外へ……。
小さくなっていく蛍の光……。
暗転。まるで最初のシーンに戻ったかのようにレコードから「僕たちはなぜ愛し合ったのだろう」が
流れ、ソファで充電していたオリバーが目を覚まします。ファブンに声をかけるシーンも既視感。
すると足を引きずったクレアが部屋の前へ。ドアをノック。動きが止まるオリバー。
もう一度ノック。
……どちらさまですか?
私、クレアって言います。向かいに住んでるの。充電器が故障しちゃって。
オリバーは考え込むようにしばらく間を置いてからドアを開けます。
足を引きずってソファまで歩いていくクレア。オリバーはファブンに、
シッ、言っちゃダメだ。と。
ソファに腰かけたクレア。いつからここに住んでるの?オリバーはそれには答えず
クレアの右手首の端子を確認してあ、6ですか?と。あなたは5?クレアは諦めて隣の部屋へ
充電器を借りに行こうと立ち上がります。ちょっと待って。クレアはまた腰かけます。
工具を持ってきてソファの脇にしゃがんで、調整するオリバー。
できた^^しゃがんだままクレアの顔を見上げてわざと元気にそう言います。
充電を始めるクレア。立ち上がったオリバー。腕に繋がれた充電器を見つめるクレア。
立ち上がったオリバーを見上げながら……オリバーの目を見つめて……
……大丈夫かしら?
オリバーも不安げなクレアを見つめたまま……少し間を置いてから……
……たぶんね。
~完~
……かなり台本集に頼りまくりなレポになってしまい申し訳ありません。こんな感じでしたよくらいで
ざっくりフワッと読み流していただければと思います。本当に美しい物語で色んなことを
考えさせられました。蛍のはかない命やいつかはすり減るレコード、そういった「限り」のある
キーワードがより一層オリバーとクレアの限られた愛を切なくさせていましたよね。
故障と人間の老いが重なって見えたり……。ここでいくつか書き忘れた些細なレポを。
演技中、静かなシーンとかでOLI7ERさんの「はーはー」という息づかいが聞こえて来ました。
全神経を集中させている様子が伺えました。ボギョンクレアさんは本当に歌声が美しくて
表情もいきいきとされていてとても魅力的でした。
ラジュンさん、とってもとってもお声が素敵で早着替えやピアノ演奏やセグウェイなどなど
大変なこといっぱいだったでしょうに、盛り上げ上手で観客を魅了しまくりなその表現力に
私もすっかりはまってしまいました。
ほんとに台詞量がたくさんあってプールサイドで台本広げていたSE7ENさんのインスタが
頭をよぎりましたが、それくらい必死に覚えたんだなあ……というのが伝わって来ましたよ。
この結末、きっと観た人の捉え方次第でハッピーエンドにもバッドエンドにもなりますよね。
私もはっきりと断言は出来ずに居るのですが、でもこれだけは言えます。
オリバーとクレアが共に過ごしたほんのわずかな日々。でもそれは誰よりも美しい日々だったな……と。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
番外編も後程更新致します。
あにょ~!