英彦山はその昔、山岳修験道の聖地でした。

明治の廃仏毀釈により解体されましたが、宮司さんが復活に取り組まれています。

 

銅の鳥居(かねのとりい)

 

GW中に、英彦山の中岳開放日がありました。

この2日間は工事のお休みの為、開放されてくださいました。

 

令和7年まで、中岳の上宮改修の為に通行止め。

南岳~中岳~北岳などの縦走路、北西尾根、バードラインも通行止め。

正面道は行者道までです。

 
久しぶりに縦走したい!と家を出たのが、3時過ぎ。
銅の鳥居(かねのとりい)近くの駐車場に車を停めて、5時半からスタートです。
 
写真はいっぱいありますが、載せきれないのでほんの一部です。
 

社への参道
 

奉幣殿

 

行ってきます。
 

上宮への階段
 
初めて奉幣殿に来た時は、ここをこんなに登るとは思いもしませんでしたよ。
 

 
鳥居側のシャクナゲ。

「英彦山のシャクナゲを、脊振の弁天様は欲しかった」

 

脊振の神は弁財天=市杵島姫命(宗像神)。

この話は同神を意味しています。

英彦山は、元々、大己貴命と宗像神が祀られていました。

 天忍穂耳命(天照の御子=日子=英彦山)に山を譲ってます。

伝承神話の譲るは、同神を示唆。


 

 

 
玉屋神社へ向かいます。
途中の石垣。
ここも好きなんですよねぇ。
英彦山は昔、修験道が盛んで、何千という宿坊があったそうです。
明治の神仏分離の時に壊されてしまいました。
宝満山もこのような跡がたくさんありますが、まだ150年程しか経っていないんですよね。
 
活気のあるお山を見たかったなあ。
 

玉屋神社

 

 

 
般若堂とも言われてます。
この左手前にあった祠のさらに左上の方へ行くと、
 

 
おられました~~!
ずっとお会いしたかった!
大魔神と呼ばれてる不動明王だそうです。
お不動さん?
 

 
この崖の下には、大山祇神とある石碑がありました。


(まあ、同じ神様なんですが)
どうやって、ここに設置したのでしょうか。
御信仰の深さを感じます。
 

 
鬼杉へ向かう途中の石を抱えた大木。
英彦山の自然は力強い。
 

鬼杉
 

鬼杉の近くの石仏さん
 

大南神社
 
大南神社の案内板
 
不動明王を祀っていたが、天火明命を祀ったということです。
英彦山の「彦山修験道縁起」には、大己貴命と宗像神が元はおられ、天忍穂耳命に山を譲ったとあります。
「山を譲る」は同神を示唆するもの。
天忍穂耳命=大己貴命は天火明命=饒速日命
 
彼は三輪神の大物主神、社家は大三輪氏。
宗像神を祀る宗像大社の社家の宗形氏。
彼らは同族であり、物部。
大己貴命と宗像神は、物部の神の祖神の饒速日命と御炊屋姫の二柱の天照。
 
ゆえに、天火明命がここに祀られているのです。
 

 
 

十一面観音さま
 
大神神社の神宮寺におられた十一面観音様は、聖林寺に安置されてます。
高良神の神宮寺も十一面観音さまでした。
(でも高良神は毘沙門天と習合されてます)
 
もう片方には不動明王さま。
両神様とも、追い出されたのではなく、ちゃんと名を変えて祀られていたのでした。
 
 
南岳への岩場。
かなり続きます。
飛ばされそうなくらいの爆風でした。
 

南岳
 
 

 
南岳からの縦走路中に見える中岳。
 
左が元の上宮。
改修とのことでしたが、後ろに新しい宮が建ってます。
前のお宮が壊れたのは台風による被害でした。
周りの木が無くなったことにより、直接風が当たるようになったからだと。
後ろに下がって木に隠れるようになったので、前よりは随分良い位置かもしれません。
 

 
長い間、ありがとうございました。
 

 
北西尾根に続くモノレール。
山の姿が変わってしまうのかと思っていましたが、ほとんど影響無さそうです。
 
人って凄い。
 

 
ジャングルジムのよう。
 
 

 
山頂広場は資材置き場になっていて、ここから上宮まで運ぶようです。
 
北岳に向かいます。
 
 

北岳山頂
 
 

北岳の宮
 
 

北岳山頂の奥は、修験道時代からの禁足地です。
 
 

 
豊前坊へ。
 
石段が続くので「ここは宝満山~」と暗示を掛けながら下りて行きました。
 
 

豊前坊。
高住神社。
 
 

 
天火明命の名があります。
饒速日命であり、白日別である高良神。
 
豊日別大神は、大社本殿合祀の豊姫。
彼女が彼の后の神功皇后であり、御炊屋姫。
 
火須勢理命はスサノオ命の后。
彼の名が無いのは、天火明命=高良神(祇園神)がそれであるからになります。
 

 
豊前坊の側にあったシャクナゲ。
再び、登り返し。
 
 

 
苔感が英彦山という感じです。
 
 

 
風が無さそうだったので、望雲台へ。
 
 

 
望雲台の上に立ってます。
柵なしだと無理ですね。
よくここに設置してくださいました。
 
 

 
高度感ありありです。
 
 

 
遠く海が見えます。
 
北岳を経て、中岳へ。

 
 

 
再び、中岳。
正面道で下山します。


正面道
しばらく、ここも通れません。
 

 
途中、行者堂裏へ。
 
上宮改修前に、YAMAP主催で杉の植樹のクラファンがあり、参加しました。
山体崩壊の恐れがある為です。
ここへは植樹した人だけ、様子見に入ってもいいとのことです。
 
 

 
中津宮。
宗形三神が祀られてます。
追い出されていないのですね。
 
 

 
途中で少しお話した山伏さん。
護摩炊きが終わったので、上宮にご法楽に行くとのこと。
とても若くてさわやかな方で、これからの修験道は繋がれていくんだなあと実感したら嬉しくなりました。
上宮にしばらくぶりにお会いできますね。
 
 

下津宮
 

奉幣殿に無事戻ってきました。
 
 

 
お守り買いました。
高住神社で健脚守り。
奉幣殿のとこで健康守り。
英彦山ガラガラが描かれてます。
 
数字は左から、時間(休憩込み)
総距離、総標高(登り、下り)です。
 
 

 

銅鳥居~奉幣殿~玉屋神社~鬼杉~大南神社~南岳~中岳~北岳~豊前坊~北岳~中岳~正面道下山~奉幣殿です。

 

南岳へのルートはかなりの難所。

そこそこ山行、装備もしっかりしてないと難しいです。

 

ちゃんと訓練装備をするのは、山への敬意の現れ。

しかもここは修験道の聖地です。

(どこの山でもたまにスニーカー、普段服の人を見る)

 

宝満山に週1,2回登ってるせいか、今回楽でした。

豊前坊から登り返すと「さっき、会いましたよね!」と驚かれてたくさんの方に応援されました。

石段は「ここは宝満山!」と暗示掛け。

 

しばらく上宮にまた会えませんが、我慢できそうです。

工事、事故なく無事に完成しますように。

 

 

*以前の英彦山の記事

 

 

 

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