福岡県嘉麻市上山田
射手引（いでひき）神社がある。
前の記事の図３の１３。
神功皇后が熊襲を退治した伝承があった。
境内には素敵な神功皇后の像。
鳥居。
写真からもパワーを感じる。
様々な貴重な情報が詰まってるので、神社のHPから引用、要約させていただく。
（「射手引神社 HP より）
古くから、香椎宮・貴船宮と称している。
御祭神
【旧香椎宮】
仲哀天皇
神宮皇后
仲筒男神
【旧貴船宮】
岡象女神（みづはめのかみ）
高龗神（たかおかみのかみ）
手力男神（たぢからおのかみ）
拝殿。
【社伝】
古処の山麓や当地に住む羽白熊鷲なるもの良民を苛む
神功皇后これを討伐するおり難渋され給いて
貴船宮の杜にて休らいて 神々の御加護を祈り給う
雲々の間より光と共に手力雄命 天の射手を率い御加勢給い征伐叶う
神功皇后 貴船の神々と共に手力雄命を併せ
射手引大明神と称して祀り給う
後に里人 香椎宮(福岡市東区)より御祭神を戴き 尾浦の地に祀り奉る
（「射手引神社HP」 より）
（この話は後に。実際に歩いた）
古処山の山麓の「羽白熊鷲」は、この地にも出没し、土地の人を苦しめていたのだ。
冷水峠のものと別のもの。
神功皇后は、これを討伐する際、難渋される。
貴船宮の杜で休まれた時に、神に加護を願った。
雲の間より現れたのが手力男（雄）命。
天の射手を率い加勢した。
神功皇后は、貴船の神々と共に手力雄を併せて、射手引大明神として祀った。
扁額に並べてある香椎宮と貴船宮。
同じ神、または夫婦であることが多い。
＜＜ 香椎の神 ＞＞
香椎宮、神功皇后。
仲哀天皇。
「記紀の伝承」でも、この時はすでに仲哀天皇は崩御。
いるはずのない仲哀天皇が御祭神。
元から、「仲哀天皇」はいなかったのだ。
仲筒男命の名がある。
「中筒男命」なら、住吉三神の一柱。
神功皇后と共に行動し、夫婦であったのは住吉神の底筒男神。
彼が高良神。
住吉三神とされるが、真実は一柱。
饒速日命。
＜＜ 貴船の神 ＞＞
＜ 岡象女神 ＞
貴船宮の岡象女（みずはめの）神。
京都、籠神社の奥宮の相殿に祀られる。
本殿には、豊受大神。
同じ神であるので、祀られているのだ。
豊受大神＝岡象女神＝神功皇后。
＜ 高龗神 ＞
貴船の神、高龗神も饒速日命。
京都、貴船神社にも高龗神は祀られており、彼に繋がる。
神社のHPに「高龗神」について、古事記、日本書紀の引用があった。
（「龗」は、雨に口三つに龍。龍という意）
（貴船神社HP より 要約）
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
古事記には、伊弉諾尊が火の神を斬った剣から滴った血から生まれた神が闇龗神とある。
日本書紀にはこうあった。
伊弉諾尊が剣を抜いて、軻遇突智（かぐつち）（火の神）を斬って、三つに絶たれた。
その一つは雷の神になった。
一つは大山祇（おおやまつみ）となった。
一つは、高龗神となった。
高龗と闇龗は、同神である龍神。
高龗は「山上の龍神」、闇龗は「谷底暗闇の龍神」。
**********************************************
高龗と闇龗は同じ神（龍神）だとある。
さらに、古事記の記述から分かる事。
「かぐつちを斬って三つに絶たれた」とは、元々一柱の神であり、同神を示唆。
*雷の神である武御雷神は、住吉神であり、饒速日命。
高良神（住吉の底筒男神）は、春日神、常陸の神、勝馬（福岡の志賀神）と同じ神（「高良玉垂宮神秘書」）
住吉神＝春日神＝常陸神（鹿島神）＝武御雷神
*大山祇の神は、日吉神であり、饒速日命。
高龗神は、龍神＝饒速日命。
それぞれ、饒速日命にたどり着いている。
また、貴船神社には、「天の磐船」が祀られる。
天の磐船＝饒速日命。
同神であるから祀られているのだ。
＊日本書紀、古事記により、神の出自、属性は違う。
そこから親等など、決めつけるのは無意味である。
＜ 天磐船神とは ＞
福岡に天磐船神を祀る神社がある。
七夕神社と呼ばれる「媛社（ヒメコソ）神社」。
ここにも二つの扁額あり。
天磐船神として天火明命。
棚織（たなばた）神として袴幡千千媛命（たくはたぢぢひめのみこと）が祀られる。
（ココログのサイト開きます）
☆天磐船神＝天火明命＝饒速日命。
袴幡千千媛命は天火明命の母とされる。
しかし、母子で七夕の伝承は成立しない。
「織姫」は妻である者。
袴幡千千媛命も、また彼女なのだ。
ここから、彼女は「瀬織津媛」でもある、御炊屋姫、神功皇后へとにたどり着いている。
（別ブログ ココログ開きます）
記紀や神社の伝承は、そのままの「事実」ではなく、暗号のようなものだと思えばたどり着ける。
＜ 射手引神社の御祭神 ＞
射手引神社には、
香椎宮として、住吉神と神功皇后。
貴船神として、高龗神と岡象女神。
☆住吉神＝高龗神＝饒速日命。
☆神功皇后＝岡象女神＝豊受大神＝織姫＝瀬織津姫＝御炊屋姫（饒速日命の后）。
香椎宮と貴船宮。
二つの宮は同じ神であった。
（ つづく ）
一回だけのはずだったのに伸びてしまった。
＊記事内の考察や写真、イラストなどは管理人に著作権がありますので、無断使用はご遠慮ください。