「二つの珠」を持つ神は、もう一柱おられる。

 

山幸彦の「潮満珠と潮干珠」。
そのお守りは、大阪の住吉大社にあった。

境内の「玉の井」には潮満珠が沈められていると言われている。

 

 

なぜ、そこにあるのか。
住吉の神(饒速日命)が、山幸彦だからだ。

彼らは、同じ「二つの珠」を持つ同神。


 

< 山幸彦 >

 

山幸彦(火遠理命)の別名は、彦火火出見命。

冨士浅間神社の相殿にも祀られている。
 

彼が「二つの珠」を授かったのは、海の底にいた海神の娘、豊玉姫。(*1)
また、彼女と夫婦。
(参考サイト  御祭神 | 東口本宮 冨士浅間神社)

https://higashiguchi-fujisengenjinja.or.jp/saijin

 

こちらの御祭神は
木花咲耶姫命(*2)
相殿に大己貴命と彦火火出見命。


同じ社に祀られる神は同じ。
天照(饒速日命)神と豊受(御炊屋姫)神の夫婦神は、必ず一緒に祀られている。

ことから、

大己貴命=饒速日命=彦火火出見命=天照大神
木花咲耶姫命=御炊屋姫=豊受姫

*この「山幸彦海幸彦神話」、後に重要になる。


 

(*1について)

まったく同じ玉が登場する神楽がある。
「山幸彦海幸彦」の話とは、それぞれ神名が違う。

福岡の「磯羅舞」では、海神から「二つの玉」を授かるのは豊姫。

 

(那珂川*伏見神社の磯羅舞)
 

他に磯羅神、神功皇后、武内宿禰などが登場する。

磯羅舞は下記に記述。


(福岡県那珂川市の伏見神社の祇園祭の磯羅舞。)←別サイト(ココログ)開きます。
 

これは、山幸彦の話は「彼ら」であることを示していた。

 

 

< 諱(いみな) >

 

彦火火出見命と同じ諱を持つ者がいた。

神武天皇
最初の天皇。
 

諱が同じ・・・同じ者なのでは?
そうするとすべて繋がる。

ならば、「神武天皇」も「潮満珠、潮引珠」を所有していたことになる。
神武天皇さえ、饒速日命、なのでは?



< 神話と高良玉垂宮神秘書 >

神話では、彦火火出見命は、神武天皇と祖父(山幸彦・火遠命)の名。
山幸彦(潮満珠、潮引珠を持つ)=彦火火出見命、后が豊玉姫。
 ↓

鵜萱草不合(ウガヤフキアエズ)命、后が玉依姫(豊玉姫の姉)。
 ↓
神武天皇=彦火火出見命、后が媛蹈鞴五十鈴媛。

この媛蹈鞴五十鈴媛(*3)
その父が大物主神、母が玉櫛媛。
これは、饒速日命と御炊屋姫。
神話では、饒速日命が神武天皇に娘を嫁がせたとある。
(なので、大物主神=饒速日命は間違いない)

この三柱の后の「親」同じではないか?

整理してみた(色分けしてます)。

☆山幸彦(火遠理命・彦火火出見命)の后は、豊玉姫。
豊玉姫の
父 海神(大綿津見神)
母 不詳

 

ウガヤフキアエズの后は、玉依姫(豊玉姫の姉)。
玉依姫の
父 海神(大綿津見神)
母 不詳


神武天皇の后は、媛蹈鞴五十鈴媛。
媛蹈鞴五十鈴媛の
父 大物主神=饒速日命

母 玉櫛姫=御炊屋姫

☆大物主神は、饒速日命=大綿津見神(綿津見神も同じ)=住吉神。
また、玉櫛姫は、御炊屋姫=玉依姫豊玉姫(豊比咩)



*玉依姫と豊玉姫の名
 
☆玉依姫の名は、神の魂の依り代、巫女のこと。
神功皇后も玉依姫。
神功皇后を祀る宝満山(竈門神社)には、玉依比姫も祀られている。
神功皇后=玉依姫。

☆豊比咩命は高良大社の拝殿内にも祀られている。
豊比咩命=神功皇后(夫婦神は一緒に祀られる)
豊比咩命の別名は、豊玉姫。

 

以前、周辺の社や伝承から、同じ神だと考察していた。

 

 

神功皇后=玉依姫=豊比咩命=豊玉姫(上の記事に詳細)
(豊国の名は、豊比咩命、また豊受大神から)

 


では、三柱の后は同一人物である。
 

山幸彦と饒速日命は「二つの玉」を持っている=同神。
山幸彦と神武天皇は、同じ諱。

饒速日命は、住吉神=海神=大綿津見神
后は同一人物。

以上から、
山幸彦=彦火火出見命神武天皇=潮満珠潮引珠の珠を持つ=住吉神=海神=饒速日命


< 高良玉垂宮神秘書 >

では、神秘書にあった「住吉三神」は、同神ではないか?


☆底筒男神は高良神=月神=住吉神=饒速日命。
神功皇后と夫婦。
☆中筒男神が、神武天皇。
☆表筒男神は日神。
豊玉姫と夫婦。(神功皇后の妹)。



では、分かったことと合わせる。
 

☆住吉三神は、実際は一柱であり、饒速日命。
ということは、上記の日神、神武天皇、月神(高良神・饒速日命)は同じ者。
(饒速日命は、日月の神である)

☆それぞれの后とされる神功皇后、豊姫は、饒速日命の后である御炊屋姫。

☆神秘書では、ウガヤフキアエズの子(の一人が)が、中筒男神(神武天皇)。
神話では、ウガヤフキアエズの子が、神武天皇。


住吉神は一柱なので、住吉三神=神武天皇。
住吉三神=饒速日命だから、
住吉三神=神武天皇=饒速日命。


神武天皇さえ、饒速日命
こうすると、話が矛盾してない。

「高良玉垂宮神秘書」は、解読書のよう。

 

 

<*2と*3の木花咲耶姫 と媛蹈鞴五十鈴媛について>

 

☆木花咲耶姫 

 

木花咲耶姫は、三島神社にも祀られている。

また、別名に身島姫がある。

 

「三島神」は、奈良では布留神である饒速日命。

福岡では高良神である住吉神。

これらの神は同じ。

その后、御炊屋姫の別名に三島溝樴(みしまみぞくい)姫がある。(夫婦神は対の名になる)

 

また、木花咲耶姫の子に火照命、火明命。

これは天火明命である、饒速日命。

また、天火明命は話により、親が違う。

 

 

☆媛蹈鞴五十鈴媛

大三輪神の子であり、事代主神と三島溝樴姫(玉櫛姫)の子ともされる。

溝咋神社 Wikiより)  


大三輪神は饒速日命であり、事代主神。
(三島溝樴姫=玉櫛姫=御炊屋姫)

また、神武天皇が饒速日命ならば、その后、媛蹈鞴五十鈴媛は御炊屋姫。
三島溝咋は、別名、賀茂建角(かもたけつぬ)命。
後で分かりますが、賀茂、鴨、の神も、饒速日命なのだ。

 

神の親等(しんとう)を、鵜呑みにしてはいけない。

そのほとんどが、「彼ら」を、別の神(名)に変えたものだから。
元は饒速日命と御炊屋姫である、天照神と豊受大神。

「彼ら」は、地方に散らばったそれぞれの一族の名や、土地、職業の神として名を替えられている。
神話は、その「それぞれの彼ら」を、余すことなく、色んな位置に配置していた。

 

神話の中に、皇祖神(饒速日命)から派生した神名を盛り込んだのか。

親、兄弟、祖先、みな、名を替えた彼ら。

 

 

三島の神は、大和では布留神、石上神宮の神(饒速日命)
筑紫(福岡)では、高良(住吉)神(饒速日命)
両神とも同じなのだから、同じ三島。


その后、御炊屋姫も三島溝樴姫。
三島の名を持つ。
 

また高良神は住吉であり、三島も溝樴も住吉を意味する。

(みぞくい=栄井=砂漠のオアシスの意味であり、オリオンの三ツ星を示唆)



これで、今まで、疑問だったことの多くが解消されると思う。

西暦200年頃の「邪馬台国の卑弥呼」の時代。
それが彼らの生きていた時であり、御炊屋姫は「卑弥呼」。

なぜ、福岡の神社の伝承で、神功皇后の時代が200年頃とされているか。

<< 卑弥呼が神功皇后だから >>

理由はこの一つしかない。
こちらの古くから続く社は、彼らの真の姿を承知されていた。
卑弥呼の時代が200年頃だから、神功皇后もその時代とされたのだ。

 

人伝に聞きましたが、筥崎宮の宮司さんは、「真の道」をご存知でした。
それはこの地が「神話の地」であることもご存知だということ。

   


揺るぎないことは、今でも受け継がれているようだ。