かなりの喋り男
一対一 一対複数でも
沈黙を破り 初ず口火切る男だった
沈黙はそれなりの心の対話なのに
沈黙の対話の深さ 気付きつつ
軽率に喋り始めてしまう
軽い男だった しまった
またやってしまった ・ ・
ほぞをかむが この軽率さ
遂に克服出来ぬまま
老境に辿りついている
幸か不幸か 老人になると
対話出来る相手 身近に不存在 しかし
ウオーキング中 ふっと
出合う人に 矢張り 先挨拶してしまう
先方だって 迷ってるはず でも
待てず あいさつを発してしまう
小さな買物時 黙って支払えばいいのに
レジお姐さんに お追従の一言
先発してしまう 無数客処理の毎日
きっと 疲れ切っている ・ ・
じいさん一言には うんざりだろうに
馬鹿は死んでも治らない
お喋り死んでも治らんのかなー
寡黙 この恐ろしい言葉
小説の中で出合う
”彼は寡黙な男である” うーん
すごいなー 羨ましいなー
深そうだなー 知も情も溢れるほど
内臓してるのに 深く静かな寡黙
きっと分厚く男らしいのだろう
いくら阿呆でも 口軽の浅さ
口軽のいやらしさ 少し分かりかけてる
生きてる間に寡黙男になりたいなー