2年前2015年4月福井県福井市のライブハウス「ノーサイド」でのライブパフォーマンス中、小林万里子さんが共演者から突然目を強く殴られたという傷害事件。
この事件について私が知ったのは、2年前小林万里子さんのライブでした。
 

小林万里子live @BEGGARS BANQUET 2015.12.26.sat

.https://ameblo.jp/pink39mammy/entry-12521292544.html

事件について書くにあたり、小林万里子さんに下書き文章を先ず見ていただいてから、
許可を得てアップする必要があると思いました。
小林万里子さんは毎回下書きチェックのお手間を快く引き受けてくださっています。本当いい人です。
 
 

 
そして今回初めて、この傷害事件について取り上げたライブが開催されました。
万里子さんを支援しようと立ち上がったミュージシャンがいたのです!
平和に音楽したい同盟音楽祭、略して「平楽祭(へぇがくさい あ、くっさ~)」。
アハハハハハハ~
さすが万里子さん!ただでは起きん。悲痛な傷害事件をこのような笑いに変えてしまう。
これぞブルース魂!



「平楽祭(へぇがくさい あ、くっさ~)」が行われるきっかけとなったのは、小林万里子さんのフェイスブックでの裁判告知。

2017年6月15日
2015年4月18日、福井県福井市のライブハウス「ノーサイド」におけるライブ中の傷害事件に関しての裁判が4月11日より始まっております。

ミュージシャン増田俊郎さんから、いち早く応援メッセージが届き、事件についてのやり取りの中で、この音楽祭開催の提案があったそうです。
 
 
ということで、行って参りましたよ~「平楽祭(へぇがくさい、あ、くっさ~)」
淺川マキの歌のタイトルを店名にしている石橋にある朝日楼。
ちょっと癖のありそなお店ではないかとわくわく。
初めてでしたが、駅から近くすぐにわかりました。
3Fまでエレベーターなしは、ちときついかな。
 
 
 
オープニング、小林万里子さんがざっくりと事件の流れを説明し、
今回のための新曲「平楽祭のテーマ」
(これは増田俊郎さん作詞作曲、歌唱の大ヒット曲「YOKOHAMA」の替え歌です)。

刑事事件を民事裁判にしなければいけなかった経緯。
昨年2016年12月 提訴
今年2017年 4月 非公開の形での裁判(主に書面のやり取り)が始まる。
5月 相手方が反訴。
先に小林万里子さんが暴行し正当防衛。そのため耳なりしていると逆に損害賠償要求し訴え返してきた。
現在、反論準備中とのこと。
そして来年、公開での裁判の予定。
小林万里子さんとしては、殴った本人を法廷に引っ張り出したい。殴ったのはこいつやで!と知らしめたい。
原告は相手の名前出したり、相手を特定できるような事を言うだけでも名誉毀損で訴えられるターゲットになりやすいそうです。

ゆったりとした曲調で、鷲尾悠持郎さんのギターが心地良い。
 
 
*
 
 
トップバッターはシーガン山下さん。
(わー!シーガン山下さんの写真がー(( ;*д*))すみません。)

お名前は耳にしたことありましたが、ライブは初めて。
半ズボン姿に南風が吹いているよな、ちょっと山下達郎想起するきれいなメロディ。

2曲目の歌、けっこう沁みました。
マッチ一本火をつけて 夜空をのぞいたら♪
私だけの明日が見えました~♪
最後「良さんのために」と仰ったけど、
今年4月に亡くなられた加川良さんに捧げた歌なのかなあ?

Bob Marley のConcrete Jungleみたいな 加計呂麻レゲエって歌では、客席で踊っている人がいる。
なんとダンシング義隆さん!(ex.誰がカバやねんロックンロールショー通称誰カバ)

ソウルフィーリング溢れるごきげんなメロディと歌。
心に沁み入るいい歌ばかりでした。
 
 
2番目に登場したのは、今回発起人の増田俊郎さん。
増田俊郎さんって
1980年代大阪のジャクソン・ブラウンと言われた増田俊郎&セプテンバー・ブルーのあの増田 俊郎さんですかね?!マッスンとか呼ばれているし・・
別人?!あまりにも若い頃のイメージとギャップがあり、違う人なのかなあ???

歌いだすと空気が浄化されてゆくような、透き通る気持ちよい声。

Stephen Foster作「Hard Times Come Again No More」
ええなあゴスペルみたい。色んな思い様々な感情を含んだ声。
増田俊郎さんにしか出せない声。

増田俊郎さんの歌聴いてると、なぜか涙が滲んできました。

https://www.youtube.com/watch?v=yA0mNpiTz8o
 
 
そして途中、先程客席で踊ってらしたダンシング義隆さんがステージにあがってこられました。
実はこの平楽祭にダンシング義隆さんも出演オファーあったそうです。
今回出演はしないけれどゲストトークショーという形で登場。
ダンシング義隆さんは、万里子さんを殴った本人とそれについているミュージシャンとも近しい関係にある人です。
オファーを断った理由を、客席にいる小林万里子さんと質疑応答みたいな形で(笑)話され、
断ったけど万里子さんを応援しているから、わざわざお金を払ってライブ見にきたと。
しかも事件をもみ消した側の方に「何がどうでも女性に手を上げたらあかんやろ」と
面と向かって言われたそうです。ダンシング義隆さん、ええ人やねえ・・。
どちらとも親しい立場的に忸怩たる思いがあったことでしょう。
しかし、かつて一世を風靡したロックンローラー・ダンシング義隆の心意気や死なず。
ミュージシャンの方々にはしがらみ人間関係があり、小林万里子さんに味方する気持ちは持っていても、それを表明するのは憚られる人も多いと思います。
一番ネックになるのは「自分はその現場を見ていない。」という事。
そんな中で、万里子さんへの応援エールを送るミュージシャンの人達。
 
 
 
 
3番目は日本のB.Bキングと言われるキング堀内さん登場。
お名前よく耳にしますが、ライブ初めてです。

Sam Cooke のYou Send Me(わ!私の好きな曲)
が挿入されているオリジナル日本語歌詞の曲「君の歌を聞かせてよ」。

ロバート・ジョンソンの「たどり着いたステーション♪」

なんて心地よいブルースナンバーを聴かせてくれる。
ちょっとけだるく、心が溶けてゆく。

ブルースにはショットガンソングが多い・・・
憂歌団の歌にもあったような。

俺の夜汽車は鉄橋渡る~俺は夜汽車~♪
声もギターも、これぞブルースマン!

Little Walter のKey To The Highwayにのせてオリジナル日本語歌詞で「自由な歌」
わ!これも私の好きな曲。

もうツボにきゅーとくる楽曲ばかりで、たまりませんわ~

そして極めつけは中島らもの「いいんだぜ」!
この歌はねえ、もし公共電波でオンエアしたらピーピーピーばっかりで歌詞わからんやろなあ(笑)
でも究極のラブソング。
私の中ではRolling Stonesの Let It Bleedとともに二大ラブソング。究極の優しさを感じます。

この方もPTSD患ってらっしゃるとかで、万里子さんと通じるものがある。

 


https://www.youtube.com/watch?v=eEJjFplFbfY



3人のソロシンガー。どの方の歌もそれぞれの世界観で圧倒的な声の存在感。
ソロシンガーのライブもよく行ってますが、今回この3人の歌聴いていると、
他は色褪せてしまう。どの方も素晴らしいステージでした。
 
 
そしてトリは小林万里子さんとGt:鷲尾悠持郎さん!
オープニングMCで、20代の頃初めて観たブルースマンがLightnin' Hopkinsだそうで、
その時60歳くらい。めちゃかっこよかったそうです。
ブルースは歳をとってもかっこいい。
Lightnin' Hopkins私も大好きです。昔京都に雷徒人ってゆうシンガーいたなあ・・・
 
 
曲目はBessie Smith のNobody Knows You When You're Down And Outにのせて
ライブハウスで殴られて~♪

傷害事件のあらましを歌ったものですが、
以前に聴いた時よりも詳細に説明されていて歌詞が発展していました。
「うんーん」とゆうところに恨み節がこもっています。
 


MCで、元TBSのテレビ報道局ワシントン支局長でジャーナリスト山口敬之の「準強姦」もみ消し問題にふれ、逮捕直前にストップがかかった不自然なもみ消し。
官邸の息のかかった捜査介入疑惑。
規模は小さいけど、ライブハウス「ノーサイド」傷害事件と同時期にあり、
被害者は護られていないこの社会の仕組は共通するものがあると。

傷害事件が起きたのは、「大阪へいらっしゃ~い」という変態オリンピックの歌(笑)の中で行う鞭打ちパフォーマンスの最中。
小林万里子さんライブではおなじみのなんちゃってSMショー。
ってことで、それがどんなものかを披露。
鞭打たれたい人募ると客席から希望者飛び出す。笑
 
これはねえ。もうまったくの大笑いの中で行われるギャグです。
私も面白いので万里子さんの鞭打ち体験したことありますが、
万里子さん鞭打つふりだけで、本気で叩こうとなんかしていないのは衆知の事実。
鞭当たらないようはずしてるし、仮に当たったとしてもゆるゆるで痛くも痒くもない。
恐怖心など程遠いものです。
 
 
2015年4月18日福井県福井市のライブハウス「ノーサイド」ライブ中も、
きっとそんな雰囲気の中で行われたものと思われます。
万里子さんが客席でアトランダムに客に鞭打つふりをしてゆき、
共演者に鞭をふるふりをしたところに、いきなり右目にストレートパンチ。
万里子さんの眼鏡吹っ飛び未だ行方知れず。
万里子さんの目みるみる膨れ上がりお岩さんのような顔になったと言います。
殴った共演者は一応メジャーのブルースマンと言われている人。
その人をモデルにしたコミック漫画もあります。
が、私はその人最近になって知った。その人がかつて所属していたバンドは、昔テレビドラマのテーマソングか何かやってたから聞いたことあったけど。
殴った側の言い分は、自分はテンガロンハット被ってて見えなかったが、
小林さんがいきなり後方客席まで来て、急に鞭がテンガロンハットに当たった。

それで恐怖を感じて、いきなり右目ストレートパンチくらわすだろか?
あの大笑いの空気読んでないのか?
居眠りして寝ぼけでもしてたのか?
よほどの小心者?
どのような理由であれ、右目ストレートパンチくらわすはないだろ。

ダンシング義隆さんが言うように「何がどうでも女性に手を上げたらあかんやろ」です。
いえ女性でなくても、です。
ライブ中にミュージシャンが共演者にする行為ではないでしょ。
喧嘩になって殴りあったというなら、まだ話はわかります。
一方的にいきなり殴る、というのはまったく理解できません。

https://www.youtube.com/watch?v=chkFDwfmeh8



そして「オウンゴールと仲間割れ」
悪い事してる者同士の繋がりは、やがて破綻。安倍政権とも重ね合わせて。
万里子さんを殴ったブルースマンとそれについてるミュージシャンと、
いつかいがみ合い仲間割れして共倒れ、真実が明らかにならないとも限らない。

https://www.youtube.com/watch?v=4BRXUkh2Io

曲調がかっこいいです。万里子さんのパワー炸裂。



そして、お!これは久しぶりに聴くI've Been Loving You Too Long この素晴らしい曲に、
これまた素晴らしい吉本新喜劇岡八郎のギャグを歌にしている奇跡の名曲。
よくぞまあうまいこと、岡八郎ギャグがI've Been Loving You Too Long のメロディにすっぽりはまるなあと感心します。
ここが小林万里子さんの歌の凄いところです。
リズム感がいい、韻をふんで巧みに既存の曲にのせる、天才的です。
それをさらに増幅させ完成させている鷲尾悠持郎さんのギターもまた天才的です。
音楽的に素晴らしい基盤があるからこそ、面白い歌詞に笑えます。

https://www.youtube.com/watch?v=xBFjpoY0_DQ



次にジャズのスタンダードナンバーやったかな・・
ちょっとうろ覚え。

 
増田 俊郎さんがステージに再登場。
 
小林万里子さんがぜひ一緒にやりたかったという、
Gershwin作のSomeone to Watch Over Me 「誰かが私を見守っている」
 

https://www.youtube.com/watch?v=gDhF-PsDuCw

真実を見てくれている人はきっといる・・願いを込めて。

 
そしてシーガン山下さんキング堀内さんも再登場。
出演者全員でセッション。Bob DylanのBlowing in the wind

 


https://www.youtube.com/watch?v=tSSjM6-fUFE

小林万里子さんオリジナル日本語歌詞で
どれだけ人を殴ったら~♪
 
 
 
 
18時半位からスタートしたライブも既に22時半頃になっていました。
当然アンコール!アンコール!
小林万里子ライブは客を待たせません。すぐアンコールに入ります。(笑)
 
シーガン山下さん増田俊郎さんキング堀内さんに鷲尾悠持郎さん&小林万里子さん。
なんと豪勢なメンバー、贅沢なギター共演で
Sweet Home Chicagoだ!!!!!
 
 
わー!店内盛り上がりマックス!
 
 
続いては、最後にこれ聴かにゃあみんな帰れへん!
朝起きたら!!!!!
 
 
いあやーもう最高っす!!!!!!!!




今回の音楽祭は
暴力はあかん!平和に音楽したい。という趣旨の下に、豪華メンバーで開催され、
盛大に盛り上がり、惜しみない拍手の内に終了しました。

ライブパフォーマンス中にいきなり殴られる、しかも共演者から・・
あってはならないことです。
それだけでも酷い事なのに、この事件の問題点は
一方的に殴られた被害者小林万里子さんが加害者とされ、
喧嘩両成敗で片付けられたという点です。

殴られた時点では、そばで目撃していた店関係者の「凄いパンチだった。」などの発言や、
他の女性共演者が腫れた目を冷やしてくれたり、
殴った本人も暴行で小林さんを訴えない、第三者行為の加害者10割負担で治療費を出すとか言ってたそうなのに、
いつの間にか見た事を正直に話す証言者もほとんどおらず(誰かに口止めされたのか?)、
小林万里子さんを福井県に呼んだ人も店関係者もなぜか背を向け、
医療費も踏み倒される。

これはどういうことなんだろう?
何が原因で周りの小林万里子さんに対する態度が、手の平を返すようになったのか。
警察を呼んだからなのか?
日頃国家権力や警察を批判する歌を歌う小林万里子さんが、警察に頼ったと思ったのか?
自分達が売られた裏切られた、と思ったのか?

「身内の喧嘩」でもなんでもなく、
小林万里子さんからすると身内でもなんでもない初対面の共演者に、
自分のライブパフォーマンス中にいきなり一方的に殴られたのです。失明の危惧もある。
 
小林万里子live・ゲスト黒田トシタカ @天満橋「活力屋」 2016.01.23.sat.