V・S(16) | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

母の言ってた それはそれは美少女が
すぐとなりにいるのだ。

目玉だけ動かしてチラチラと見たいが、
VRグラスの視野は狭く、結局、顔を右に向けないと見えない。

あまり気にしてませんよ
僕は今、ケベン先生の授業に集中してますからね。

と、彼女を見るのを隠しているが、

四度目に顔を向けたときに、あることに気付いた。

それで、僕はもっと真っ赤になってしまった。


僕は今、歯医者の治癒の椅子の上で
VRグラス付きのヘルメットをかぶっている。

その横には、当然彼女はいない。
いるのは店員の人。

彼は学習内容を知っていて、
当然、彼女がそこに現れるのも知ってる。

僕が真っ赤な顔を店員に頭を向ける度に、
何回見てるんだよ、この子
って思われてるはずだ。

四度目に見た彼女の横顔を忘れないようにして、正面だけを向く。


もっと見たいけど。