UFO工場11 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

午後3時

母が社長さんと決めた時間に工場へ着いた。

道沿いの壁をたどるとサイキョウの看板があって、ゲートが開かれている。

プレハブの守衛所に近寄るが誰もいない。
カウンターに電話機があって、内線の番号を押すらしい。

しかし、小学3年生には総務部も営業部も意味がわからない。

こうなると、工場の手前の三階建てのビルに直行した方が早そうだ。

キョロキョロと防犯カメラの前を横切りビルに歩く。

すると、工場から誰かが姿を現す。
シルエットは細い女性のようだ。

彼は
「こんにちはっ。」
と遠くから挨拶した。

彼女は無言で、ススススと滑るように歩き、彼の直前で止まった。

「イラッシャイマセ。
     ワタシは案内ロボットのユウドウです。」

「えー、すごーい。
    こんにちは、僕はマサキだよ。
  社長さんに会いに来たんだよ。」

ツルツルののっぺらぼうの顔に話しかける。

「マサキくんですね、
          お待ちして  いました。
    どうぞ、こちらへー。」
右手をビルに向けて、身体をひねるとビルの玄関へタイヤで走り出したユウドウ。

背中には小さく 遊童 と書いてあった。

「学童保育の童の字だね。
     君は子供のロボット?
         ロボットの子供 ?  」

「生年月日は、
     一年前です。」
ユウドウ

「赤ちゃんじゃん。」
マサキ