余命 24時間 45 | クーカーの 笑説

クーカーの 笑説

コメディ小説を書いてます。

小説ほど難しくなく
コントほど面白くない
クーカーの笑説
1ページ1分くらいです。
サクサクと読んでくださいませ。

荒俣は手を上げて通路に出る。

「おまえ、警察に通報した?」
犯人が包丁をちらつかせる。

「俺はしてない。
    ケータイを川に拾いに行ったり、漫画喫茶にシャワーを探しに行ったり暇じゃねーからな。
  あ、そうだ。
   お寺の防犯カメラに映ってたってよ。」

「じゃあ坊主か。
     おい、寺の前に向かえっ!」
バスの運転手に怒鳴る。

「はいっ。」
運転手がミラーでこっちを見る。

バスはあの寺の前に走る。

『もしもーし、もしもーし。
   見つかったって何が?』
課長は会話が途切れても呼び続けた。

フロントガラスからバス停が見えた。
あの子がベンチに座る。

その時
後からパトカーのサイレンが鳴った。

「チクショーッ。
     運転を代われ。」
犯人は運転手に運転を代われと腕を掴む。

「あぶないっ!
運転手はハンドルを握ったまま腕を引かれた。

バスは左に急ハンドル。

≪ブゴォォゴボゴボ≫
ブロック塀を壊しながら進む。